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「朋!」
竜也は、とっさに朋を背後から抱きかかえ、かばった。
ぱん、ぱんぱん、と乾いた音が響き、竜也は背に途方もない衝撃を受けた。
「竜也さん!」
朋の悲痛な声が、聞こえる。
竜也は、その場にくずおれてしまった。
防弾チョッキを身に着けているとはいえ、ひどい痛みだ。
まるで、本当に撃ち抜かれたかのようだ。
「竜也さん。竜也さん、しっかり!」
「朋……」
すがりつき、必死で声を掛けて来る朋に、竜也は言葉を絞り出した。
「朋。ドアを、三回、叩くんだ……」
「竜也さん?」
「ドアを、三回……」
朋は、聡明な子だ。
これだけで、きっと通じる。
竜也は、そう確信していた。
朋は、顔を上げた。
笑いながら、勇生がこちらに近づいてくる。
朋には、竜也の意図がよく解らなかった。
だが、彼は素早く立ちあがり、ドアを激しく三回たたいた。
竜也は、とっさに朋を背後から抱きかかえ、かばった。
ぱん、ぱんぱん、と乾いた音が響き、竜也は背に途方もない衝撃を受けた。
「竜也さん!」
朋の悲痛な声が、聞こえる。
竜也は、その場にくずおれてしまった。
防弾チョッキを身に着けているとはいえ、ひどい痛みだ。
まるで、本当に撃ち抜かれたかのようだ。
「竜也さん。竜也さん、しっかり!」
「朋……」
すがりつき、必死で声を掛けて来る朋に、竜也は言葉を絞り出した。
「朋。ドアを、三回、叩くんだ……」
「竜也さん?」
「ドアを、三回……」
朋は、聡明な子だ。
これだけで、きっと通じる。
竜也は、そう確信していた。
朋は、顔を上げた。
笑いながら、勇生がこちらに近づいてくる。
朋には、竜也の意図がよく解らなかった。
だが、彼は素早く立ちあがり、ドアを激しく三回たたいた。
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