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「樹里くんに、本当の気持ち悦さというものを教えてやる」
「綾瀬さん……」

 悲しい涙を、嬉し涙に変えて見せよう。
 そう思いながら、徹は腰を進めた。

「んうッ!」
「痛かったら、言いなさい」

 すぐに、止めるから。

 そんな優しい徹の言葉に、樹里はくらくらと痺れた。
 痛みなど、麻酔をかけられたように消えていった。

「あ、んあぁ。っふ、うぅ、ん。あぁあ……」

 ゆっくり、滑らかに、徹は樹里に呑み込まれていった。
 喘ぐ樹里の白い腹を、徹は静かに撫でさすった。

「挿入ったよ、全部」
「あ……」

 あの大きな綾瀬さんのものが、僕の狭い中に挿入ったの!?

「じゃあ、動くよ」
「え、あ、あのっ」
「いいから、私に任せて」

 慌てたように宙をかく、樹里。
 その腕を、そっと捕まえて、徹は抽挿を始めた。

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