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しおりを挟む母・時子に、暁斗との仲を認めてもらおうと勇んでいた、昴。
だが、室内には時子だけではなく、思いがけない人物もいた。
父親の、英樹だ。
両親二人を相手に、ちゃんと向き合えるだろうか。
説得できるだろうか。
昴に、再び緊張が走った。
そんな息子に、時子はいつものように優しく声を掛けた。
「よく来たわ、昴。お茶をいかが?」
穏やかな時子の様子が、昴をいくらかリラックスさせた。
「はい。ご馳走になります」
そう。
いつものように。
(いつもの僕で、自然に振舞えばいいんだ)
優雅な所作で、昴はテーブルに着いた。
自然に彼が選んだのは、背中に汗をびっしょりかいている、暁斗の隣だ。
息子の行動に、時子と英樹は一瞬だけ目を合わせた。
(昴ったら、柏の傍に座るなんて)
(やはり、二人は愛し合っているようだな)
そんな無言の会話を、交わしていた。
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