恋してみよう愛してみよう

大波小波

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 以前、おはぎを持っていった部屋は、あの時以上に多くのスタッフが控えていた。
「杏くん、今夜はスーツなんだね!?」
「詩央さん!」
 カッコいいよ、と詩央も褒めてくれる。
 しかし、そんな詩央もまた美しくドレスアップしていた。
 セットアップを使った、セミフォーマルコーディネート。
 細身のシューズまで、同じ色に合わせてある。
 胸に飾られたチーフが、これまたシャツと同じ色だ。
 細かなおしゃれに、気を配っている。
「詩央さん、すごくセンスがいいです……」
 比べると、自分が七五三のお子様のようで、恥ずかしい。
「杏くん、自分に自信をもって。スタイリングは、そこが第一歩だよ」
「は、はい!」
 そうだった。
 真さんが、褒めてくれたんだ。
(もっと、胸を張らなきゃ!)
 笑顔になった杏に、詩央はうなずいた。

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