死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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「彼女さんの事、お好きなんですね」

男性の笑っている姿を見た俺はそう思った。

「おうよ!アイツはな…」

男性は俺とヤヨイに付き合っている女性の事を話してくれた。

どんな事をしたとか、どんな所が可愛かっただとか

「それでな、俺が家を出る時に裾を掴んで、「気をつけて下さいね」って言った時の顔が本当に可愛くて…っと、俺の話はこれぐらいにしよう、これ以上喋ってたら止まりそうにねぇ、それで、兄ちゃん達が2人で公国に向かってる理由は?」

公国に向かう理由、何処かで聞かれるだろうと思っていた俺は、ヤヨイと2人で考えた理由を話す。

まぁ2人で考えたと言っても俺が考えた理由におかしい所が無いかをヤヨイに聞いただけだがな。

「俺たちは王都でダンジョンに潜っていたんですが、大分お金が貯まったんで他の国に行こうって感じで、何処に行こうか悩んでたら、丁度この依頼が有ったので」

「そうなのか、観光か…公国は良い所だから楽しんでくれよなって言いたいんだが…」

「何か有るんですか?」

俺は男性に質問をする。

「ああ、最近なんだか物騒な噂が流れているんだ、公国が他の国と戦争をするって言う噂がな」

「本当ですか?」

話を聞いた俺は驚く。

「俺もさっき聞いた話なんだが、公国が食料を買い集めているみたいなんだよ、別に自国で取れている分でも充分に食べていけるはずなのに…しかもこの馬車に乗ってるのもモンスターの素材だって言うじゃ無いか、馬車に積んでいる素材の量を考えたら噂が本当なんじゃないかって考えちまう」

「そうなんですか…」

まさかの情報だ。

「買われている食料も嗜好品の類では無いのですか?」

ヤヨイは男性に聞く。

「ああ、この依頼人が他の商人と話していた内容を聞いたから間違いは無いだろう」

自国で充分賄える筈の嗜好品ではない食料を買い集める、そして大量の魔物素材か…断言は出来ないがこれは…

「話を聞いて考えて見たんだが、これは十中八九」

「戦争が起こりますね」

俺の言葉に被せる様にヤヨイが断言する。

「となるとこの馬車に乗ってる素材は研究目的じゃなく装備の開発に使われる可能性が高いって訳か…」

男性は少し表情を暗くする。

やっぱり自分の祖国が戦争をするかもってなったら暗くなるか。

「戦争が起こるなら彼女さんを連れて他国に避難した方が良いですよ」

「まぁそうだよな…アイツを危険な目に遭わせる訳にもいかねぇし…よし、家に帰ったら直ぐに他国に渡る準備をする事にしよう」

「そうですね、それが良いと思いますよ」

ヤヨイは男性の言葉に賛同する。

「でも、戦争の原因ってなんだ?」

俺は疑問に思った事を口に出す。

現状考えた所では、公国が戦争をする可能性は高い。

だが、何故公国が戦争をしようとしているのかが分からない。

何か国交で何かが有ったと言う可能性が考えられるが、国民に被害を与える戦争を起こす程の失敗などそうそう起こる事では無い。

相手側のトップを侮辱したとか、国を貶める様な事を言ったり、したとか?

だが、今まで国交を結んでいた国をいきなり侮辱したりなどはしないだろう。

「それは俺にもわからねぇ」

冒険者の男性も戦争が起きるかもしれないと噂になった理由を知らないらしい。

まぁ戦争の理由は一旦置いておいて、次は公国が何処と戦争をするかだ。

「それで、公国は何処と戦争を起こすかも知れないと噂されているのですか?」

ヤヨイが男性に質問をする。

「それか、俺が聞いた商人達の話だと今モンスターの素材や食料を買い集めているのは公国と教国だって言ってたぞ」

成る程、同時期に食料と武器や防具の素材となる物を買い集めていると…どうやら公国が戦争をしようとしているのは教国で間違い無いだろう。

邪神の力を処理する前に新しい問題が出てきたな。
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