死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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ブラットさんのAランク昇級試験の話を聞く過程で冒険者ギルドでランクに応じて開示する情報を規制しているという事を知った。

「ちなみにこのランクに応じて冒険者に開示する情報を規制するっていうのが決まったのは数年前に王国のギルドマスターになった修羅って人が提案して決まったらしいぞ」

おっと、意外な所で修羅の名前が出てきたな。

修羅が冒険者ギルドのギルドマスターとして行動しているのは知っていたが、まさかこんな事をしていたとはな。

まぁ修羅はギルドマスターに着任して、まず冒険者の死亡率を減らそうとしたんじゃないか?

冒険者が死にやすい職業なのは自分の実力に合わない依頼を受けたり、一攫千金を夢に見て危険なダンジョンに行ってしまうからだ。

だが、冒険者ランクに応じて開示するダンジョンの情報を制限すれば、自分に合った難易度のダンジョンに冒険者を向かわせる事ができるという訳だ。

Bランク以下は試験が無く、冒険者ギルドに対する貢献度でランクが上がるらしいが、この貢献度とは冒険者ギルドで受けた依頼、そして冒険者ギルドに卸した魔物の素材などで計算される。

魔物の素材や依頼を受けて貢献度が上がるという事、ギルドランクが高いという事はその分場数をこなしている事の証明になる。

だからこそGよりF、FよりEランクの方が一応場数をこなしているから、死に難くはなっている筈だ。

だからこそ修羅はダンジョンの難易度を決め、そのダンジョンを探索するに当たって最低限生き残れるであろう実力を持つ者にだけ情報を開示する事を提案したんじゃ無いだろうか?

「そうか…修羅が提案したのか」

「ん?ユウヤはギルマスと知り合いだったのか?」

俺の呟きを拾ったブラットはそう俺に聞いてきた。

「ええ、そうなんです、最近再開して、修羅が冒険者ギルドのギルドマスターになったっていうのは知っていたんですけど、そんな事をしていたんですね」

俺はブラットさんに修羅と知り合いだという事を伝える。

「そうなのか、なら次会った時には礼を言っておいてくれ」

俺と修羅の関係を聞いたブラットさんはそう修羅にそう伝えてくれと言ってきた。

「お礼、ですか?」

「ああ、王国のギルドマスターのお陰で冒険者の死亡率が大きく減少したからな、お陰で冒険者という職業が危険で死に易いっていうイメージをが前より少なくなってきたんだ」

成る程、そういう事か。

俺はブラットさんが修羅にお礼を言ってくれと言ってきた理由が分かった。

ブラットさんは修羅のお陰で自分の好きな冒険者という職業に対する負のイメージが軽減したから、この提案をした修羅にお礼を言いたいという事なのだろう。

「分かりました、修羅に有ったら伝えておきますね」

ブラットさんからの伝言を了承する。

「おう、頼むぜ…それでちょっと話を戻すが、王国の冒険者ギルドのギルドマスターが冒険者ランクに応じて開示する情報を規制すると提案したと言った訳だが、提案した当時は王国以外ではその案が採用されなかったらしい」

「そうなんですか?…でもなんでですかね?」

冒険者の死亡率が減少するという事は長期的に冒険者として活動できる人が増加する事を意味している。

長期的に冒険者として活動する人が増えるという事はその分冒険者ギルドに貢献する事も増える筈だ。

その事を考えたら直ぐにでも実施するべきだと思う。

「当時の他のギルドマスター達は本当に冒険者の死亡率が減少するか分からないし、そもそも今まで開示していた情報を規制したら冒険者達から反対されると思ったんじゃないか?」

成る程、前例のない事だから実施するのは不安だし、そしていきなり情報の開示を制限したら冒険者達がなんで今まで教えてくれた情報を教えないんだ!といってクレームして来る事を考えたんだな。

俺はブラットさんの意見を聞いてそう結論付けた。
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