22 / 54
長い夜の始まり2
しおりを挟む
ここには外からの音が聞こえない外の状況が見えない中でルナさんは皆に対してなにやら語りかけている。
それは日頃の他愛もない愚痴であったり、他の村人のことであったり、俺のことについても話していた。俺の話をしている時は俺も耳をダンボにして盗み聞きしていた。
子供達もルナさんの話を聞いて少し不安が取り除けてきたのだろう。怯えた表情が解けてきた。
さすがルナさんだな。
俺の強がりな笑顔より全然頼りになる。俺って本当に役立たずだな。
そんなことを思っていると肩をポンっと叩かれた。
「気にすることないよニイちゃん。強がりな笑顔も心強かったぜ?」
10歳くらいの男の子にフォローされてしまった。挙句強がりなのもやはりバレバレだったのかと苦笑してしまう。
そんな時教会の扉が叩かれた。
声が聞こえたので開けてみるとかなりの重傷を負った村人が運ばれてきた。
教会内から『お父さん!』という声が聞こえる。
分かっていたことながらさすがにキツい。
しかしルナさんが近付き治癒魔法を使うとみるみる顔色が良くなり傷も再生されていく。
すごい。
神秘の瞬間を見ているようだ。ルナさんって本当にすごい人なのでは?そんなことを思ってしまう。
そんなことはつゆ知らずルナさんは、駆け寄ってきた女の子に笑顔を向けもう大丈夫だよと頭を撫でている。
そこからは徐々に怪我人が運び込まれてきた。
センズを食べることが出来る人にはセンズを食べさせていく。ルナさんは食べた後の回復具合に驚いていたようだが助かりますっとお礼を言われた。
治癒をしつつ現状を聞き出していく。
どうやらオークの軍団はやはり北側から現れその数は80体ほどだそうだ。
80...その数に多いか少ないかわからないが、一体でも強力ということなのでかなりよろしくない規模なのだろう。
しかし問題はそれを指揮するオークがいるということだった。
将軍オークと言われているらしい。指揮をされたオーク達は隊列を組み無闇に攻め入ってこないのだそうだ。
ロイさん、リゼさんを含め合流した部隊の攻撃力は凄まじいが隊列を崩すところまでは行かないようだ。
こちらの戦力は60人ほどなので小競り合いが続くとジリ貧になるらしい。
そんななかで事態が起こった。
1人の冒険者が助からないであろうほどの傷をつけられ運ばれてきた。
ルナさんがすぐに駆け寄るも心臓が止まっていたようだ。どんな治癒魔法でも治せないものはあるのだ。
...。
俺は先程フォローされた男の子に声をかける。
「この薬を運ばれてくる人に食べさせられるか?重傷ではない限りそれで対処出来るはずだ」
少年はなにを伝えたいのか分かったのであろう。強く頷いてくれた。
そして次いでルナさんに視線を向けるととても心配そうな顔をしている。俺はウインクをして茶化してみたが心配そうに軽く微笑んで口を開いてきた。
「行くのですか?」
「私は、いや俺は少なからず力をもらってこちらに来ました。その力でできることがあるかもしれません。出来るだけ目立たないように行って来ます」
そして俺は少年に渡した皮袋からセンズを1粒取り出しルナさんへ渡した。
「疲れた時に食べてください。多少は楽になるはずです」
そして俺は軽くノビをし少年の頭をクシャクシャとし「まかせるぞ」と声をかける。
怪我を治療した男の人達に子供たちのことをお願いして俺は教会を出発する。
北にて戦闘が起こっているなら横から突撃して隊列を乱すか。
俺は誰も見ていないことを確認し、全速力で村の西の出口を出てオーク軍団の横位置を目指した。
それは日頃の他愛もない愚痴であったり、他の村人のことであったり、俺のことについても話していた。俺の話をしている時は俺も耳をダンボにして盗み聞きしていた。
子供達もルナさんの話を聞いて少し不安が取り除けてきたのだろう。怯えた表情が解けてきた。
さすがルナさんだな。
俺の強がりな笑顔より全然頼りになる。俺って本当に役立たずだな。
そんなことを思っていると肩をポンっと叩かれた。
「気にすることないよニイちゃん。強がりな笑顔も心強かったぜ?」
10歳くらいの男の子にフォローされてしまった。挙句強がりなのもやはりバレバレだったのかと苦笑してしまう。
そんな時教会の扉が叩かれた。
声が聞こえたので開けてみるとかなりの重傷を負った村人が運ばれてきた。
教会内から『お父さん!』という声が聞こえる。
分かっていたことながらさすがにキツい。
しかしルナさんが近付き治癒魔法を使うとみるみる顔色が良くなり傷も再生されていく。
すごい。
神秘の瞬間を見ているようだ。ルナさんって本当にすごい人なのでは?そんなことを思ってしまう。
そんなことはつゆ知らずルナさんは、駆け寄ってきた女の子に笑顔を向けもう大丈夫だよと頭を撫でている。
そこからは徐々に怪我人が運び込まれてきた。
センズを食べることが出来る人にはセンズを食べさせていく。ルナさんは食べた後の回復具合に驚いていたようだが助かりますっとお礼を言われた。
治癒をしつつ現状を聞き出していく。
どうやらオークの軍団はやはり北側から現れその数は80体ほどだそうだ。
80...その数に多いか少ないかわからないが、一体でも強力ということなのでかなりよろしくない規模なのだろう。
しかし問題はそれを指揮するオークがいるということだった。
将軍オークと言われているらしい。指揮をされたオーク達は隊列を組み無闇に攻め入ってこないのだそうだ。
ロイさん、リゼさんを含め合流した部隊の攻撃力は凄まじいが隊列を崩すところまでは行かないようだ。
こちらの戦力は60人ほどなので小競り合いが続くとジリ貧になるらしい。
そんななかで事態が起こった。
1人の冒険者が助からないであろうほどの傷をつけられ運ばれてきた。
ルナさんがすぐに駆け寄るも心臓が止まっていたようだ。どんな治癒魔法でも治せないものはあるのだ。
...。
俺は先程フォローされた男の子に声をかける。
「この薬を運ばれてくる人に食べさせられるか?重傷ではない限りそれで対処出来るはずだ」
少年はなにを伝えたいのか分かったのであろう。強く頷いてくれた。
そして次いでルナさんに視線を向けるととても心配そうな顔をしている。俺はウインクをして茶化してみたが心配そうに軽く微笑んで口を開いてきた。
「行くのですか?」
「私は、いや俺は少なからず力をもらってこちらに来ました。その力でできることがあるかもしれません。出来るだけ目立たないように行って来ます」
そして俺は少年に渡した皮袋からセンズを1粒取り出しルナさんへ渡した。
「疲れた時に食べてください。多少は楽になるはずです」
そして俺は軽くノビをし少年の頭をクシャクシャとし「まかせるぞ」と声をかける。
怪我を治療した男の人達に子供たちのことをお願いして俺は教会を出発する。
北にて戦闘が起こっているなら横から突撃して隊列を乱すか。
俺は誰も見ていないことを確認し、全速力で村の西の出口を出てオーク軍団の横位置を目指した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
最初から最強ぼっちの俺は英雄になります
総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる