幸福についてのジレンマ

おつきさま。

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これが夢じゃなければ

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ぱちり。
目を覚ますと知らない部屋だった。
どこだ、ここ。
体を起こしてぐるりと辺りを見回すと、寝かされていたベッドの横にデジタル時計が置いてあった。
8:52と表示されている。
目覚ましもかけてない割には早起きだなと思う。
ここにいても仕方ないからとりあえず部屋を出て廊下を進むと、リビングらしきドアの向こうから音がした。
誰かいる。
途端に、このドアの向こうにいるのが殺人鬼とかだったらどうしようと悪い想像が生まれた。
いやいやそんなはず…と頭を振って意を決しドアを開けると、ふわりと紅茶の香りが漂った。

「あ、おはよう昭乃くん」

そこには、優雅に足を組んで小説を読みながら紅茶を飲む想太さんがいた。

「え、あ、おはよう、ございます?」

ここ、想太さんの家か。
あれ、おれ昨日どうしたんだっけと寝起きの頭でぼんやり考えていると、視界の端のソファに気を取られる。
茶色い布の少しかたいソファ。
それを見た瞬間、ぶわりと昨日の記憶がよみがえった。

(そうだ、おれ、想太さんと…!)

サッと顔が赤くなりうつむくと、それに気付いているのかわからない想太さんが「昭乃くん、シャワーでも浴びてきなよ。その間に朝ごはん作っておくからさ」
と提案してくれる。




熱いシャワーを頭からかぶっているうちに思考も目覚めて、夢のようにふわふわしていた昨日の記憶が徐々に形をなしていく。

『好きだよ、昭乃くん』

そう言った、真剣なまなざしも。

「すきって、言われた…」

ずっと欲しくてたまらなかった言葉をくれたのは、結じゃなかった。
その事実におれは傷ついている。
なんでおれなんかを好きになっちゃったの想太さん。
おれは想太さんみたいな素敵な人に好かれるような人間じゃない。
だって、想太さんがくれた想いを言葉を、ほんとうは結から欲しかったなんて。

「っ、さいていだ…」

結がおれの宝物だったから、一番だったから。
こんな時でさえもおれは結のことばかり考えてしまう。
あの優しい微笑みに報いることができない。
応えてやれない。
そのことが、申し訳なくていたたまれない。




「昭乃くんちょうどご飯できたよ。食べよっか」

想太さんの前でどんな顔をすればいいのだろうと悩んでいたけれど、とうの想太さんは極めていつも通りでおれはなんだか拍子抜けしてしまった。
もしかしたら、触れられたくないのかもしれない。
昨日のことを、なかったことにしたいのかもしれない。
それならそれで、おれもいつも通りにしたほうがいいだろう。

「昭乃くん、今日って学校あるよね?何時から?」

もそもそとトーストをかじる想太さんが思い出したように言った。

「えーと、10時半くらいかな」
「10時半か、間に合う?」

想太さんが壁にかけられた時計に視線を向ける。
おれも同じように時計を見ると、時刻は9時25分。

「あー、今からだとちょうどいいバスないかも」

うちの大学スクールバスの本数少ないんだよな。
どうしようかなと思っていると「じゃあ俺が車で送って行くよ」と満面の笑みで想太さんが言った。

「いやいや、それは申し訳ないって」
「いいからいいから。今締切近いのないし、息抜きがてらに送らせてよ」

息抜き、と言われてしまうと断りにくい。
たぶん想太さんはそれをわかったうえで言ってるんだけど。

「うーん、じゃあ…ありがたくお願いします」




車で送ってもらったおかげで間に合うどころか少し余裕を持って大学に着いた。
昨日のままだとあれでしょ、と言って今はもう着ないからと服までもらって、おれはどこぞのお姫様のように至れり尽くせりだった。
運転席に座る想太さんの方を向いて頭を下げる。

「想太さんまじで助かった、ありがとうございます!」
「ふふっ、昭乃くんの役に立てたならうれしいよ」

いつもとなにも変わらない想太さんの微笑み。
『昭乃くんの役に立てたならうれしいよ』 
今まで何度も聞いたその言葉。
いつもなら優しいなって思うだけだった。
でも今日は、その言葉に意味を感じてしまった。
どうして?
どうしておれの役に立つのがうれしいの。
どうしてそんなふうに笑うの。
おれのことが、すきだから…?
ねえ、想太さん。
おれはその想いを、見て見ぬふりしていいの?

「っ、想太さん、おれ…!」    
「昭乃くん」

名前を呼ばれた。
ただそれだけなのに、とても静かな声だったのに、おれは何故かその先を言えなかった。
黙り込んだおれを見てまるでいい子だねとでも言うように想太さんが笑う。

「昭乃くんはさ、優しいね。いつも真っ直ぐで、純粋で、俺はそんな昭乃くんのことが、すごく好きだった」
「そうたさ、」
「でもね、いいんだよ別に。君が笑ってくれれば、それで」

想太さんの顔が近づく。
キスをされるのかもしれないと思った。
でもおれは動けずにいる。
唇が触れる直前の距離で、想太さんの指先がおれの目元を拭った。
おれはいつの間にか泣いていたらしい。
そのまま、何事もなかったかのように離れていく。

「キスされると思った?しないよ。もうしない。昭乃くんは俺のものじゃないから。昨日はずるかったね、ごめんね」

哀しげに愛しげに、想太さんが微笑うから、おれは涙が止まらない。

「っちが、ずるかったの、おれじゃん…」

そうだ、ずるかった昨日のおれは。
結を失った穴をその場しのぎに埋めてもらおうとした。
結じゃなければ誰でも同じだった。
最低だ。

「…だから優しいんだよ、君は。俺いま幸せだよ。昭乃くんが、俺の為に泣いてくれたから」

俺の為にも、君の涙は流れるんだね。
ポロポロ、ポロポロ。
とめどなくこぼれ落ちる涙を想太さんの指先が慈しむように掬いとる。

「俺の恋は、この涙でもう救われたよ。幸せだ。だから次は、昭乃くんが幸せになりな」

やさしいやさしい想太さん。
ねえおれ、どうしたら貴方みたいな人になれるだろう。
おれは貴方に、なにを返せるだろう。
きっとおれは、貴方みたいに好きな相手の幸せを願えないし、貴方になにも返せない。
なにひとつ返せやしない。
それなのに、俺を好きだと言って笑う。
俺に幸せになれと言う。

「…ふっ、ぅ、がんばる…っ」

この人の想いになにかひとつ報いることができるとすれば、それはきっと、おれが結と向き合うことなんだろう。
昨日逃げ出してしまったおれは結からの言葉をなにも聞いていない。
きちんと話さなければいけない。
ごめんねとありがとうを。
それから、ほんとうのさよならを。
そのために、今日大学が終わったら結に会いに行く。






明らかに大泣きしましたというような目をしているからだろう。
今日一日慎ちゃんからの物言いたげな視線がすごかった。
だけどおれがなにも聞かれたくないと思っていることをちゃんとわかってなにも聞かずにいてくれた。
普段はうるさいくせにそういうところはちゃんと気が使える。
慎ちゃんていい奴なんだ。
全部終わったら、話でも聞いてもらおう。
頑張ったねって、慎ちゃんなら言ってくれる気がした。





この数ヶ月でずいぶんと見慣れた家までの道を一人で歩く。
この道を歩くのも今日で最後になるのか。
半年も経っていないのにこの道には思い出がありすぎて、あちこちにこの道を歩くおれと結の姿が残像のように残っている気がした。
夜、急にアイスが食べたくなってよく二人で近くのコンビニまで買いに行った。
じゃんけんで負けた方が奢りなって言い出すのはいつも結で、負けるのはいつもおれだった。
いつも勝っててずるいと文句を言うと、不正はしてないだろって一番高いアイスを渡してくる。
結に勝ったことがないおれは自分が負けるってわかってるくせに、いつもじゃんけんにのった。
子どもみたいな意地悪をして笑ってる結のことが好きだったからだ。
おれは結のそういうところがすきだった。
惚れた方が負けって、ほんとにそうだ。




部屋の前で大きく息を吸い込む。
ふうーと息を吐きながら、意を決して鍵をさしこみ回す。
ガチャリ、と開けたはずが鍵の閉まる音がした。
いつもならこの時間、結はまだ帰ってきていない。
でも今鍵が閉まったということは、鍵は開いていたわけで、それはつまり結が中にいるってことだ。
結がまだ帰ってきてないと思ったからなんとかここまで来れたのに、もういるとか聞いてない。
どうしよう逃げたい。
でも、今のでおれが帰ってきたことはバレただろうし、逃げたらまた同じことの繰り返しだ。
大丈夫、おれならできるやれる。
よし。
緊張でかすかに震える手をぎゅっと一度強く握って、ドアを開けた。


「……あき?」


玄関をあがった先の廊下に結が座り込んでいた。
ぼんやりとした表情で飴色の瞳がおれを見上げる。

「え、ゆ、ゆう?なにしてんの、こんなとこで…」

てか部屋真っ暗なんですけど。
なんで電気ついてないの。
結の明るい色の瞳だけが、外から入り込んだ淡い月明かりに照らされて暗闇のなかに浮かび上がっているみたいだった。

「待ってた、あきが帰ってくんの」
「え?」

待ってた?ゆうが、おれのこと?

「早く入んなよ」

意外すぎる言葉に固まるおれを置いて、さっさと結がリビングへと消えていく。
いや、だからなんでお前そんな普通なの。
考えても仕方ない。
結はいつだって結だ。
ため息をついて一日ぶりのわが家に足を踏み入れた。




リビングに入ると結はもうソファに座ってた。
話をしにきたんだからおれも隣に座ったほうがいいに決まってるんだけど、少しだけ逃げたくて冷蔵庫に向かった。

「結なんか飲む?」

冷蔵庫のなかには麦茶と水とコーラ。
どれが誰のとかはなくて、いつも二人ともその時飲みたいものを適当に飲む。

「あー、じゃあ麦茶で…は?」
「ん?」

冷蔵庫の中身を漁っていると結が驚いたような声を出した。
なんだなんだと振り返るとソファ越しに、酷く驚いたように目を瞠る結と目が合った。

「え、なに…」

冷蔵庫のなか触っちゃいけないものとかあったっけ、と慌てて原因を探そうとしている間にすたすたと近づいてきた結にぐいっと腕を引かれた。
そのまま腕の中に引き込まれて、どうしたんだと顔をあげようとしたら首根っこを強い力で押さえつけられる。

「いっ、てえ…!ちょ、なに!?」

体格も力も適わないおれが抵抗してもビクともしない。

「…虫刺されじゃない、腫れてねーし」

呟きながら指先でおれの首の裏をこする。
なんなんだよ、まじで。

「…なあ、なにこれ」
「は?」
「だから、これ、なに?」

ぐっ、とこすられていた箇所を押されて鈍い痛みが走る。

「っ、なにすんだよ、痛えって!」
「ほんとに気付いてないんだ、それとも気付いてないフリしてんの?どっちにしてもうぜーって」

なに、なんでおれこんなこと言われてんの。
なにその軽蔑するみたいな声。
じわ、とどうにもできない涙が膜を張る。

「は、まじで意味わかんねーし!なんなんだよハッキリ言えよ!」
「…ああ、そう。ここ、キスマついてるけど」

ここ、と言ってさっきから触っていた場所を指先で軽く突かれた。

「…へ、きす…?」

キスマ?って、あのキスマ?
キスマーク?
そんなもん、結にも付けられたことないぞ。
だいたいおれにそんなの付ける人なんて、と考えて「あ…!」と声が出た。
付けられた記憶はないけど、思い当たる節はあったからだ。
想太さんだ。
いったいいつのまに。

「……へえ、付けられた覚えがあるんだ」
「や、これは……っい!」

さっきまで押さえ込んでいたくせに急に突き飛ばされて背後の冷蔵庫に背中をぶつけた。
顔を上げると恐ろしいくらい冷えきった顔をした結が笑っていた。

「…ねえ、昭乃」

昭乃って、結がおれの名前を呼ぶのは、セックスの時と真面目な話をする時、それから本気でキレた時だけだ。

「これって、浮気じゃんね」
「ち、ちが」
「なにが違うの?手すら繋いでない、ただ話してただけの俺のことはいつもいつも責めるくせにな」
「それは…」

刃物のように尖った結の言葉が一つ一つ心臓に刺さっていく。
胸も、ぶつけた背中も全部いたい。

「なのに自分はこれ?よくこんな跡つけて帰ってこれたね、ああ、当てつけ?」

はっ、と見下すように笑われて、ぷつりと自分の中で張っていた糸が切れた音がした。

「…ッ、なんだよ、おれが誰となにしようが結には関係ないだろ!?もう別れたんだから!浮気でもなんでもねえよ!」

感情のままに叫ぶ。
しんと静まり返った部屋の中で、おれの呼吸だけが響いている。

「……ぇよ」

顔を俯かせた結がぼそりとなにかを呟いた。

「なに、」
「別れてねえよっ!!」

勢いよく顔をあげて結が叫んだ。
おれが怒鳴るのはいつものことだったけど、結が怒鳴るなんて初めてだった。

「誰が別れるっつった!?お前が勝手に言っただけで俺はわかったなんて言ってない!いつもそうだ!勝手に自己完結してんじゃねえよ、俺の気持ちはどこに行くんだよ!?少しは俺のことも考えろよ!」
「…なっ、じゃあ結はおれの気持ち考えたことあんのかよ!?付き合ってんのに一回も好きって言われたことがないおれの気持ちが!お互い好きだから付き合うんだよ、おれしか好きじゃないのに付き合ってるなんておかしいだろ!」

おれの言葉に目を見開いた結が次の瞬間ぐっと苦しげに顔を歪めて声を張り上げる。

「好きだよッ!!」

びりびりと壁につたいそうなほど強い声だった。
聞こえた言葉の意味を処理するまでに時間がかかる。
好き。好き。好き。
誰が?結が?おれのことを?

「好きだよ、好きに決まってんだろ!好きでもない男と二年半も付き合うかよ!好きでもないのに、こんなめんどくせえ奴と付き合うかよ…わかれよそんくらい」

くしゃりと今にも泣き出してしまいそうな顔をして額をおれの肩に押し付けてくる。
夢か、これは。
またおれは、夢を見ているのか。
現実なわけがない。
こんな幸せな現実があるわけない。
こうなればいいのにって、妄想しすぎたおれの幻覚だ。
信じてよろこんだ瞬間、夢は覚めるんだ。
そうに決まってる。
夢が覚めたらそこに結はいなくて、きっとおれはひとりぼっちだ。
嫌だそんなの、さみしくて狂いそうだ。
でもなんでかな。
結に触れる肩が、ほんものみたいにあったかい。


「…っふ、ゆめじゃ、ない?ぅ、ゆう、ゆう…すきっ?おれのこと、すき?」


ボロボロと泣きながら腕の中から結が消えないようにつよくつよく抱きしめる。
さらさらと指のすき間から溢れていくミルクティを捕まえたくて、おれは必死だった。


「好きだよ、昭乃がすきだ、…離れられないんだよずっと。勝手に触らせてんなよ、俺のじゃねえのかよ。頼むから…どこにもいくなよ」


甘えるように縋るように、結がおれの肩口に頬を擦り寄せるから、唇が首筋に触れてくすぐったいし、時折あたたかいなにかがおれの肌を流れていった。
死ぬなら今がいいと思った。
これ以上の幸せなんて、きっともうない。
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