言祝ぎの子 ー国立神役修詞高等学校ー

三坂しほ

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やりたい事

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お菓子を山分けしたあとローテーブルを事務所へ返して、また旧病棟へ戻ってくるとみんなでゾロゾロと中を巡回した。

来た時は薄気味悪かった廊下も、儀式が済めば学校の廊下と変わらない。私がいなかった間の授業の話を聞きながら一階、二階と順調に見て周る。


「巫寿、今日は一緒に帰れねぇの?」

「まだお兄ちゃんと話せてないから……明日の朝ちゃんと話してから神修に帰るね」


そっかそっか、と皆は目を細める。


「そういや薫先生がなんか含みのある言い方してたけど、何だったんだろうな」

「確かに。いい考えがあるって」

「どうせろくでもないこと考えてるんだよ」


笑いながらそんな話をしていたの次の瞬間、全員がほぼ同時にピタリと動きを止めた。

鮮烈な気配は、まるでナイフを突きつけるかのように私たちの動きを封じた。

背筋をつうと汗が一雫流れて固い唾を飲み込む。目だけでみんなの様子を見れば、同じようにして顔を強ばらせていた。


まずい、ダメだ、動け。

動け、動け、動け!



「……ッ、逃げろ!」



嘉正くんの怒鳴り声で、皆は弾けるように走り出した。


走り出す直前に一瞬振り向いてそれを見た。

頭が鬼で胴体が牛、四肢は蜘蛛の足のように鋭いの形をしたそれは、まだ妖生態学では習っていないけれども授業中にパラパラとめくった教科書にその姿が掲載されているのを見た。

西日本に伝わる妖怪で、海辺のそばに生息すると言われている凶暴で残忍な妖────牛鬼ぎゅうきだ。


「牛鬼……ッ!」


私がそう声をあげれば皆が目を見開いた。


「なんでそんな妖がここにいるの!?」

「知らねぇよんなの! 本人に聞けッ!」


足の早い皆に追いつけず少し遅れを取った私の手首を嘉正くんと来光くんが掴んで引っ張る。


「あ、ありがとう!」

「いいから走って!」


そう言われて必死に足を動かす。

牛鬼は鋭い足ではコンクリートの床が滑るのか、何度も体制を崩し距離が少しづつ開いていく。

先頭を走っていた泰紀くんが「こっち!」と叫んだ。「レントゲン室」と書かれたその部屋にみんなして飛び込んだ。


泰紀くんがすかさず横にあったスチール製のロッカーを扉の前に倒した。ガシャンと激しい音がして身を縮める。


「待って、まずい!」

「え、何!?」


声を上げた嘉正くんに皆が目を見開いた。



「牛鬼は毒を吐くんだ、部屋の中へ入ったら危険だ!」

「言うのが遅せぇよ!」



倒したロッカーを持ちあげようとした次の瞬間、部屋が揺れるほどの衝撃が扉から伝わった。咄嗟に背中でロッカーを抑えた泰紀くんは顔を顰めた。


「もう無理、扉の前に来てる! 慶賀抑えるの手伝え! お前らはなんか隙間埋めれそうな……タオルとかなんでもいいから!」


そう言われて慌てて机の中や戸棚をひっくり返す。

「嘉正、巫寿ちゃんこれ!」そう言って来光くんがカーテンを引っ張る。走りよって力任せに引き剥がし、ドアの隙間を埋めるようにそれを押し当てた。



「どうする!? どうする!!」

「薫先生に電話しろ、すぐそこにいるだろ!」

「無理だよスマホ荷物の中!」

「なんか考えろよチーム出仕のブレーン!」

「無茶言うなよッ!」


ダンッ、ダンッと激しく扉が揺れてメリメリと嫌な音がし始める。


「牛鬼の退治の仕方は!?」


ちらっとみただけの記憶を必死にたどる。


「た、確か、物語では首を切り落とすって……!」

「武器もないし俺らだけじゃ無理だ! 神職四五人で戦う妖だぞこれ!?」


バコ、と音を立てて扉の一部が膨らんだ。牛鬼が扉に爪を立てて押し出したんだ。

ひ、と来光くんの息を飲む声が聞こえた。


ダメだ、このままじゃ扉が持たない……!

どうにかしないと、このままじゃ全員────ッ



「────そこに居るのか巫寿ッ!?」


遠くから私を呼ぶ声がした。目を見開いて扉を見上げる。


「お兄ちゃん!?」


え!?と皆が驚いた顔をする。



「五秒数えたら扉から離れて、直ぐに外に出てこい!」

「で、でも外には」

「兄ちゃんを信じろ!」


扉がドンとまた激しく揺れて歯を食いしばる。


「巫寿のお兄さんを信じよう、もうそれしかない!」


嘉正くんのその言葉にみんなが頷く。



「……ッ、分かった!」

「よし!」


五、四、とお兄ちゃんが数を数え出す。皆は座り込んでいた腰をうかして、体制を整える。みんなで顔を見合せてひとつ頷いた。


「三、二────  一ッ!」


私たちは床を強く蹴って扉から離れる。次の瞬間、ドォンッ!と激しい爆発音とと背中に強い熱を感じた。

振り返れば扉は青い炎で包み込まれていた。


「行くぞ!」


泰紀くんがいち早く立ち上がってそう叫ぶと、青く燃える扉を足で蹴飛ばす。

音を立てて外れた扉を飛び越えて外に出ると、着地と同時に強く抱き締められた。


「馬鹿! こんな所で何やってんだ!」

「お兄ちゃん……!」



泣き出しそうな顔をしてそう怒鳴るお兄ちゃんに私まで泣きそうになった。

でも泣いている場合では無い。

青い炎に包まれて暴れ回る牛鬼が体勢を整えてこちらを睨んだ。


「離れてろッ!」


咄嗟に私を後ろへ突き飛ばしたお兄ちゃん。そして胸の前で鋭い柏手を響かせた。


身体からだまも神自凝島おのころし 髪肌けのさきけのねを護る神八尋之殿やひろのどの 魂魄くしみたまさきみたまを護る神日之大神ひのおおかみ 心上こころのうえを護る神月乃大神つきのおおかみ 行年ゆくとしを護る神星乃大神ほしのおおかみ 謹請きんじょう甲弓山鬼大神こうきゅうさんきたいしん此の座に降臨し 邪気悪鬼を縛り給え 無上霊宝神道加持むじょうれいほうしんとうかじ────」


指を不思議な形に素早く組んだお兄ちゃんは一息でそう唱える。祝詞では無い、でも声質からして呪詞でも無さそうだ。


謹請きんじょう天照大神 邪気妖怪を退治し給え あめの諸手にて縛り給え つちの諸手に縛り給え 天地陰陽神変通力てんちいんようしんぺんつうりき……!」


次の瞬間、見えない何かが牛鬼を縛り付けた。黒板を引っ掻くような悲鳴を上げた牛鬼が手足を縛られたかのように体を小さくしてその場に固まる。

慶賀くんが目を丸くして「すげぇ……」と声を上げる。

神職が四五人で戦う妖なのに、お兄ちゃん一人で動きを封じた。

お兄ちゃんが顔を顰めて振り向いた。


「おいお前ら! 直ぐに連絡取れる神職は!?」

「あっ、薫先生が隣の病棟に……!」

「直ぐに呼べ!」


はい!と叫んだ来光くんが転がるように走り出す。

その瞬間、来光くんの背中をぎょろりと睨んだ牛鬼は縛られた手足に力を入れる。ギチギチと音を立てるのに気付いたお兄ちゃんがまたさっきと同じ詞を唱える。


「……ックソ! お前ら、逃げろ!」

「そんな、お兄ちゃん!」

「俺は大丈夫だから、行け巫寿! お前ら、巫寿を連れて行け!」


駆け寄ろうとすれば嘉正くんに手首を強く掴まれた。


「ダメだ巫寿! 俺らじゃ足でまといになる!」

「だからってお兄ちゃんを一人には出来ない!」

「直ぐに薫先生が来るから!」

「でも……っ」


牛鬼の叫び声が廊下に響いて身を縮めた。パンッ!と破裂音が響いて、牛鬼の手足を縛っていた何かが弾けた。

「行け、走れ!」お兄ちゃんの怒鳴り声と「行くよ巫寿ッ!」嘉正くん達の焦った声。咆哮しながらお兄ちゃんに向かう牛鬼。


本当に、逃げていいの?

凶暴な妖だ、嘉正くんの言う通り私ではきっと足でまといになる。でもそんな妖を前に、お兄ちゃんだけ置いて逃げるの?

薫先生が間に合わなかったら? お兄ちゃんの祝詞が上手く動かなかったら?

またあんな酷い怪我を負うかもしれない。もっと酷いことになるかもしれない。

なんのために私は神修で学んできたんだ。大切な人を守るために、必死になって勉強してきたんじゃないのか。

今こそその時なんじゃないのか。

ぐっと歯を食いしばって嘉正くんの手を振り払った。巫寿!と私の名前を呼ぶ声を無視して走り出す。


自分を奮い立たせるような強い柏手を二度打った。


「巫寿!? ダメだ、来るな!」


今ここで逃げたらきっとまた後悔する。自分の弱さに、自分の未熟さに。

そして二度と神修には戻れなくなるような気がした。


「掛けまくも畏き伊邪那岐いざなぎ大神おおかみ 筑紫つくし日向ひむかたちばな小戸おど阿波岐原あわぎはらに……」


お兄ちゃんの前にとび出た。

迫り来る牛鬼の鋭い足に一瞬喉の奥が震える。

自分の中で高まっていた言祝ぎの力が僅かに揺るぎ、集中しようと目を閉じた。


みそぎ祓へ給ひし時に せる祓へ戸の大神たち 諸々の禍事まがごとつみけがれあらむをば 祓へ給ひ清め給へともうすことを聞こしせと かしこかしこみももうす……!」


自分を中心に清浄な風が強く吹いた。柔らかなその風は私たちを包み込み、牛鬼の体を鋭い釜のように貫いた。

断末魔のような悲鳴が廊下に響き、咄嗟にお兄ちゃんが私の体を抱き締める。

その時、


「あはは、ごめんごめん。お待たせ」


呑気な声が廊下に響き、息つくまもなく祝詞が奏上される。瞬きした次の瞬間、目の前の牛鬼の首がごとりと廊下を転がった。

あまりにも一瞬の出来事に私とお兄ちゃんは目を点にしてお互いの顔を見る。

「薫先生!」と慶賀くんの泣きそうな声ではっと振り返れば、私服に着替えた薫先生と顔を真っ赤にして息を切らす来光くんがいた。

薫先生は素早く祓詞を唱えて、白い光が牛鬼を包み込む。光の粒となった牛鬼の体は空気中に溶けていった。

足の力が抜けてその場にヘナヘナと座り込んだ。「巫寿!?」とお兄ちゃんが驚いた声を上げたので「大丈夫」とだけ伝える。


「来るのが遅せぇよ薫先生~!」

「あはは、ごめん。でっかい方気張ってた」


快便快便、とお腹をさすりながら心做しかスッキリした顔で薫先生が歩み寄ってきた。


「やるじゃん、巫寿」


手を差し出されたのでその手を取って何とか立ち上がる。


「現役の神職でも怯む相手に、よく立ち向かったね」


そう言われて思い出したかのように膝がガクガクと震え出す。そこで堪えていた恐怖がぶわりと蘇り目尻が熱くなった。


「お兄ちゃんを……失う方が怖かったから」


そう言った私に、薫先生は目を細めて笑うとちらりとお兄ちゃんを見た。

そこでハッと気が付いた。

自分を落ち着けようと深く息を吐いて、目尻の雫をごしごし拭うとお兄ちゃんに向き合った。


「私もお兄ちゃんと同じなの」

「え……?」


困惑した顔でお兄ちゃんは私を見下ろす。


「私も、大切な人を守りたい。もう二度と悲しい想いをしないために、強くなりたいの」


お兄ちゃんが私を守るために必死になってくれたように。

私もお兄ちゃんを守るために強くなりたい。


「だから、神修で学びたいの。お兄ちゃんを守るために、自分を守るために……お母さんたちが大切にしていたものを知るために」


お兄ちゃんは僅かに目を見開くと、何かを推し量るように私の瞳を覗き込んだ。


「────駄目だ」

「……っ、お兄ちゃん!」

「って言っても、もう兄ちゃんの言う事聞く気はないんだろ?」


お兄ちゃんは小さく笑って、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


「ほんと、年々母さんに似てきたけど、頑固さまで似てくるとは」


私の頭をぐしゃぐしゃにした後は、力いっぱいに抱き締められる。その肩は僅かに震えていた。


「巫寿が思う以上に、辛いことが沢山あると思う。生易しい世界じゃないよ」

「分かってる。でもみんながいるから。友達も、先生も、お兄ちゃんも」


そう言えばお兄ちゃんは、馬鹿、と小さく呟いて私のおでこと自分のを重ねた。


「怪我しないでね」

「……うん」

「無理しないで」

「うん」


お兄ちゃんは小さく息を吐いて私のおでこを弾いた。



「……分かった。大切な人を守れるだけの強さを、しっかり学んでおいで」



ありがとう、という声は涙で掠れて、きっとお兄ちゃんには届いていない。

その代わりにその背中を強く抱き締めた。



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