【完結】影を使って婚約者の秘密を暴いたら、とんでもないことになりました。

ハナミズキ

文字の大きさ
44 / 63

想い溶け合う *R18

しおりを挟む
本番なしのR18です。苦手な方はご注意下さい。
あとタイトルをムーンライトと合わせました。
──────────────────────




「あっ、んん…っ、エゼル…っ」


簡易ドレスとレースの下着を胸下まで下ろされ、こぼれ落ちた胸にエゼルが舌を這わせている。

下から掬うように胸を揉まれ、谷間を舐めたり、キツく吸って印を付けられながら、どんどん熱が高められていく。

でも、肝心な所は避けられているのでもどかしい。


「エゼル……っ」

「ん?……何?痛い?」

「ちが……」


エゼルの口角が上がる。

絶対私の言いたいこと分かってるはずなのに!


「意地悪!やっぱりエゼルも王子と同じ性癖なんじゃないの!?」

「違うよ、変態共と一緒にするな!」

「じゃあ何で触ってくれないの…?」


「ブリジットからおねだりされたいから」



エゼルはそう言うと、固くなった先端を避けて、私の目を見ながら再び舌を這わせる。


「んっ、んん……っ」


再び中途半端な刺激が体を火照らせる。
体を傾けても、その度にエゼルの舌は逃げてしまう。


「ああっ、もう、やだあ…っ」

「言って、ブリジット。どうしてほしい?」

「そんな恥ずかしい事言えない……っ」

「言ってよ。俺を求めてよ。さっきみたいに、俺はちゃんとブリジットに愛されてるんだって、もっと言葉と体で教えて────もっと俺を求めて」


胸を愛撫しながら、エゼルが私の言葉をねだる。

これじゃ、どっちがおねだりされているのかわからない。


「んっ、ああっ、エゼル…エゼル……っ」

「ん……チュッ、はあ…っ、何?」


胸元から顔を上げたエゼルの瞳と視線が交わる。

ひたすら貪欲に、私を求めるその瞳が、すべてを差し出せと強く訴える。自分以外の男の存在など掻き消して、身も心も全部渡せと────。




「────エゼルが好き。大好きよ」

「……っ」


「お願い、いっぱい触って?エゼルのしたいこと、全部してほしい。 ──私の心も体も、全部愛して」


貴方のこと以外、考えられなくなるように──。




「──お前…っ!本番出来ないのに煽るなよ!何だその殺し文句!今のだけでイキそうになった。危ねぇ…っ」


え、言葉だけで──?
それって──


「俺は早漏じゃない!」


頭の中を読まれたのか、即座にエゼルが否定する。


「──なんで童貞なのにわかるのよ。やっぱり本当は他の女と……」

「だー!もう!違うって言ってんだろ!!」

「きゃっ!」


グイッと腕を引かれ、エゼルの膝の上に向かい合わせで座らされる。

そのせいでドレスが腰元まで捲れ上がり、胸だけじゃなく、太ももまで露わになった。


「いい眺めだな」

「ちょ…っ!胸元で喋らないで!」


胸の先端にエゼルの息がかかり、勝手に体が跳ねる。
散々焦らされたせいで、かなり敏感になってしまった。


「俺に身も心も愛されたいんだろ?」


改めて言われると、とんでもなく恥ずかしい事を言ってしまったと思い、再び羞恥で顔に火が付く。

エゼルに言えと言われたから言ったのに、揶揄うようなその言い方にイラッとして睨みつけると、私に向けられたその甘い視線にぶつかり、戦意喪失する。

そんな蕩けるような瞳で見られたら、何も文句を言えないではないか。


観念して黙って頷くと、エゼルが破顔した。


「すげえ嬉しい」


その言葉に、沢山の想いが詰まっているような気がして、愛しさが込み上げる。


好き。――大好き。
エゼルが愛しい。



「俺が触れたいと思う女は、後にも先にもブリジットだけだ」


抱きしめ合い、私からまたエゼルに口付ける。

きっとまだ足りない。


まだエゼルに全部伝えきれてない。
だから私からも彼を求めた。


私の想いが伝わるように、必死にエゼルの舌を求め、絡めあった。

部屋に二人の吐息が混ざり合い、想いが溶け合う。


「んんっ」


口付けながら、待ち焦がれていた快感が体を駆け抜けた。

エゼルが私の胸を揉みしだき、固くなった胸の先端に指を這わせる。両方の先端を親指で軽く、くるくると撫で回したかと思えば、人差し指と親指でこね回した。


先程まで散々焦らしたくせに、今度は的確に強い刺激を与えられ、体が勝手にビクビクと跳ねてしまう。


「ああ…っ!」


容赦なく次から次へと与えられる快感に堪えきれず、甘い声が漏れた。

慌てて口を両手で塞ぎ、なんとか声を抑えようと手の下で唇を引き結んでいると、湿った感触が先端を包んだ。


「んん…っ! ん~っ、ふうぅ…っ!」


腰を強く引き寄せられ、エゼルが先端を口に含んで吸い上げ、そして舌で転がされる。

もう片方は未だ指で捏ねられ、快感が直接腰に響いてじっとしていられない。体内に溜まった熱の解放先を求め、エゼルの頭を抱え込み、腰を押し付けた。


「こっちも触って欲しいのか?」


そう言いながらエゼルの手は太ももから付け根までを軽く撫で上げ、下着の上からその中心を撫でる。


「……!んん~っ」

「良かった。ちゃんと濡れてる…。――ここ、気持ちい?」


中心で固くなった突起を下着越しに爪で擦られ、突き抜ける快感に体が痺れる。


「ダメっ、そこダメ…声でちゃ――んんーっ!」


声を封じ込めるようにエゼルに口を塞がれ、同時に彼の長い指が下着の中に入り、直接私の秘部を撫でた。


彼の指が上下に動くたびに淫らな水音が耳に響き、恥ずかしさで涙が滲む。貪るような口付けと、直接もたらされる花芯への刺激に思考が奪われ、視界がチカチカする。


好きな人との触れ合いが気持ちよくて、目の前の男が愛しくて、追い上げられる熱の行く先を求めてしまう。



「愛してる、ブリジット。俺に全部見せて」




熱い――。

エゼルの唇が、舌が、指が、吐息が、全部熱い。



私を射抜くその金の瞳も――向けられる想いも、


すべてが熱くて、



溶けてしまいそう。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

旦那様には愛人がいますが気にしません。

りつ
恋愛
 イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。 ※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。

お飾り王妃の死後~王の後悔~

ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。 王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。 ウィルベルト王国では周知の事実だった。 しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。 最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。 小説家になろう様にも投稿しています。

側妃契約は満了しました。

夢草 蝶
恋愛
 婚約者である王太子から、別の女性を正妃にするから、側妃となって自分達の仕事をしろ。  そのような申し出を受け入れてから、五年の時が経ちました。

貴方が側妃を望んだのです

cyaru
恋愛
「君はそれでいいのか」王太子ハロルドは言った。 「えぇ。勿論ですわ」婚約者の公爵令嬢フランセアは答えた。 誠の愛に気がついたと言われたフランセアは微笑んで答えた。 ※2022年6月12日。一部書き足しました。 ※架空のお話です。現実世界の話ではありません。  史実などに基づいたものではない事をご理解ください。 ※話の都合上、残酷な描写がありますがそれがざまぁなのかは受け取り方は人それぞれです。  表現的にどうかと思う回は冒頭に注意喚起を書き込むようにしますが有無は作者の判断です。 ※更新していくうえでタグは幾つか増えます。 ※作者都合のご都合主義です。 ※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。 ※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?

水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。 日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。 そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。 一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。 ◇小説家になろう、ベリーズカフェにも掲載中です! ◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています

〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です

ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」 「では、契約結婚といたしましょう」 そうして今の夫と結婚したシドローネ。 夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。 彼には愛するひとがいる。 それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?

【完結】お飾りの妻からの挑戦状

おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。 「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」 しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ…… ◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています ◇全18話で完結予定

処理中です...