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いつからか、子供のすすり泣くような声が聴こえてくる。
その音を風の音だと思い込むことによって、挫けそうな心をどうにか保っていた。
自然と足早に歩くようになってくる。
段々とすすり泣く声は大きくなってきている気がする。
大きくなっている、というより近づいてきているというのが的確だろうか。
とうとう、そのすすり泣く声に我慢出来なくなって走り出そうとする。
クイッ
走り出そうとしているのにおもうように足が進まない。
これは妖怪子泣き爺の仕業か、、、
「あぁ、もう無理無理!」
足に力を込めようと、一歩踏みだす。
『お姉ちゃん、待ってッ』
「ヒッ」
子泣き爺が可愛らしい女の子のような声で喋った、、、?
いよいよ本気でビビった。
後ろをそーっと振り向く。
そこには子泣き爺はいなかった。
いるのは、可愛らしい赤い着物を着て鞠を持っている小さな女の子。
私の悲鳴に驚いたのか、泣きそうな顔をしている。
ここまで来て私は閃いた。
きっと、今まで聴こえていたすすり泣く声はこの女の子だったのだろうと。
「どうしたの?お母さんとはぐれちゃった?」
なんにせよ、こんな怪しい場所でその上暗いのだから女の子が一人でいて危なくないわけがない。
それに、私と同じようにここに迷い込んでしまったのかもしれない。
『違うよ。主様が居なくなっちゃったの。』
主様、と言うのは母ではなくきっと父のことなのだろう。
さして深くも考えずに、私は女の子に救いの手(?)を差し伸べる。
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒に主様のこと探そっか。」
にこりと微笑み、女の子の方に手を伸ばす。
女の子もかすかに頷き、私の手を取った。
私の手を取った女の子の手は、長い時間外にいたからだろう。
まるで死人のごとく冷たかった。
その音を風の音だと思い込むことによって、挫けそうな心をどうにか保っていた。
自然と足早に歩くようになってくる。
段々とすすり泣く声は大きくなってきている気がする。
大きくなっている、というより近づいてきているというのが的確だろうか。
とうとう、そのすすり泣く声に我慢出来なくなって走り出そうとする。
クイッ
走り出そうとしているのにおもうように足が進まない。
これは妖怪子泣き爺の仕業か、、、
「あぁ、もう無理無理!」
足に力を込めようと、一歩踏みだす。
『お姉ちゃん、待ってッ』
「ヒッ」
子泣き爺が可愛らしい女の子のような声で喋った、、、?
いよいよ本気でビビった。
後ろをそーっと振り向く。
そこには子泣き爺はいなかった。
いるのは、可愛らしい赤い着物を着て鞠を持っている小さな女の子。
私の悲鳴に驚いたのか、泣きそうな顔をしている。
ここまで来て私は閃いた。
きっと、今まで聴こえていたすすり泣く声はこの女の子だったのだろうと。
「どうしたの?お母さんとはぐれちゃった?」
なんにせよ、こんな怪しい場所でその上暗いのだから女の子が一人でいて危なくないわけがない。
それに、私と同じようにここに迷い込んでしまったのかもしれない。
『違うよ。主様が居なくなっちゃったの。』
主様、と言うのは母ではなくきっと父のことなのだろう。
さして深くも考えずに、私は女の子に救いの手(?)を差し伸べる。
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒に主様のこと探そっか。」
にこりと微笑み、女の子の方に手を伸ばす。
女の子もかすかに頷き、私の手を取った。
私の手を取った女の子の手は、長い時間外にいたからだろう。
まるで死人のごとく冷たかった。
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