妖言惑衆

奏琉

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女の子と手を繋いで歩く暗い道。


先程までは、物音全てに慄いていたが今の私は無敵だ。


何せ、守るべき対象がいるのだから。


この子のことを、しっかり保護者のところに連れていく。


それまでこの子を守るのは自分しかいないのだから自分がしっかりしないと。


「ねぇ、お姉ちゃんにお名前教えてくれる?」


しばらく無言のまま歩いていたからだろうか、それともただ単に私が話しかけたのが嬉しかったのかは分からないが、女の子はパッと嬉しそうな表情をする。


ロリコンではないがキュンとした。
 

ロリコンではないが。


『さよはね、さよこっていうの!』


「そっか、さよちゃんか。可愛い名前だね。」


私がそう褒めるととても嬉しそうな顔。


こちらまで心がホッコリとしてくる。


『さよはね、ちいさいよるのこって書くんだよ!』


ドヤ顔でこちらをみてくるさよちゃん。


悶え死ぬ、、、ッ


しばらく勉強詰めの毎日だったので、本当にこの体験はワクワクドキドキ癒し満載だ。


「自分のお名前の漢字分かるんだね、小夜ちゃん凄いねぇ。」


『うん!お姉ちゃんのお名前は?』


危ない、忘れるところだった。


「私はね、藍李-アイリ-っていうの。」


そう言うと、小夜ちゃんは小さな声で私の名前を何度も考える様に言う。


何度か繰り返したうちに満足がいったようで、一つ頷きニッコリと笑った。


『あーちゃん!』


何度も私の名前を声に出していたのは、あだなを考えていた為だったのか。


そんなことに嬉しくなりながら、足は止めずに進んで行く。


一体何本の鳥居をくぐれは本殿が見えるのだろうか。
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