ルカの日常

出会い

おうち

とおるに抱っこされながら、とおるはお姉さんと色々な話をしていた。
何を話していたのかはよくわからないけど、結構長い時間だった気がする。


しばらく話したあと、あたちはお部屋に戻された。
あれ？
ダメっだったのかな？
またこのお部屋での生活が続くのかな？


少し期待してしまった分、ショックが大きくて悲しくなった。
あんな優しい人と一緒に暮らしたかったんだけどな。。。



落ち込んでいたら、別のお姉さんにお部屋から出され、お手入れをされた。
いつもなら人間たちがくる前の朝の時間や、夜の時間にされるのに、なんでだろう？


シャワーに入れられ、キレイにブラッシングされて、爪を切られて、、、
お姉さんにはいっぱい話しかけられた。
いつもよりちょっぴり優しく撫でられ、顔をまじまじと見られた。


急にどうしたんだろう。
あたちが落ち込んでたから、慰めてくれているのかな？
どうしてこんなに高待遇されているのかわからなかった。




一通りお手入れが終わった頃、その理由がわかった。
そこには、見たことがない箱が用意されていた。


お姉さんは、あたちをそっとその箱に入れ、一番優しく撫でてくれて、閉じた。
そして、とおるが箱の外から、声をかけてきた。
あぁ、あたちとおるに選んでもらえたんだ。
この優しい人と一生一緒に暮らせるんだ。
この人でよかった。


とおるは声をかけながら、箱を運んでくれる。
そこで、この人の名前を教えてもらった。
とおる、あたちの家族になる人。


ありがとう、とおる。
あたちを選んでくれて。
ありがとう、とおる。
あたちを見つけてくれて。