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一章
41.存在に気づく
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「そう言えば貴方の能力は……」
「おらぁあああああ!!!」
ラムネはロイエルによって止められている剣を力強く押す。だがそれはロイエルによって弾き返され少し後退した。ラムネは息を整える。
「ん? これは……血ですか」
一切傷を与える事が出来なかったと思われていたがどうやらロイエルの首に少し剣がかすれており血が垂れていた。ロイエルは血を指で拭き取りそれを舐めた。
「狩られるのは私でもあるということですか。はぁ、もっと力を力を……」
ロイエルの周りには無数の武器が現れる。これに気づいたラムネはさらに後ろに下がった。
「ここからが本当の殺し合いです。生きるのはどちらかだけ。明日をかけた戦いを。結果ではない過程を。それだけに集中して」
無数に現れた武器はさらに増え出す。
「シノ、これどうするんだ」
「やるしかない。一人ひとりがやる」
「一人ひとりが……」
(前の世界でもこの世界でも一人でやり遂げるなんて考えた事もなかった。なぜなら俺には力がなかったからだ。何かを乗り越える、何かを解決する、誰かを救える、そんな力が。でも今の俺にはそれがある。今の俺なら信じられる)
「俺達ならやり遂げれる」
ハルトは手を前に出して魔法を放つ準備をする。それを見たシノが「うん」と頷き同じ様に手を前に向ける。ラムネもハルト達を見たあと剣を強く握り構える。
「私の名は第三神託官ロイエル・リヒルバーン。この世界を平和にするべき神よりすべてを奪われすべてを与えられた者の一人。そしていつしかはすべてを皆で取り返す。それを成し遂げるまで私は進み続ける。これからどうなろうともその先の未来、結果が良いものならどうでもいい。だから未来の私の為にここで死んでくれ。……頼む」
ロイエルの目からは涙がこぼれていた。そして内ポケットから予備のメガネを取り出しまるで涙を隠すようにかけた。
「ロイエル、かかってこい。俺達が最後まで相手をしてやる!!!」
@@
【カーシス村】の近くにやってきていた召喚された者達は一度爆発があったとされる現場を見ておこうということで馬車で向かっていた。しかし馬車で進んでいると少し離れたところにとんでもない光景が広がっており馬車で来ていた全員が驚いた。それは無数の武器が空中に浮遊しておりその近くには三人の者がいたのである。
ダリアと同じ馬車に乗っていた海斗があの浮遊しているのは一体何なのかと聞くと「神託官ロイエルの能力だ」と答える。それに海斗が「この間言っていたあの怪しい事をしている神託官ですか?」と聞くとダリアは頷いた。実は【ロイゼン王国】に行く事が決まる前に【ロイゼン王国】が最近何かをしているのではないかという憶測が国のトップの者達の中で話し合われていたそうでそれをダリアはこっそり生徒に話していたのだ。
「なら神託官の近くにいる三人は……」
「恐らく何かあり戦っているのだろう」
「なら助けないと!!」
「やめておけ。神託官と戦うのはお前達には早すぎる。一瞬で首が飛ぶぞ」
ダリアにそう言われ立ち上がっていた海斗は渋々座った。その時ずっと戦いの様子を見つめていた結華と何かに気づいた楓が同時にある事を言う。
「「……ハルト(くん)」」
「おらぁあああああ!!!」
ラムネはロイエルによって止められている剣を力強く押す。だがそれはロイエルによって弾き返され少し後退した。ラムネは息を整える。
「ん? これは……血ですか」
一切傷を与える事が出来なかったと思われていたがどうやらロイエルの首に少し剣がかすれており血が垂れていた。ロイエルは血を指で拭き取りそれを舐めた。
「狩られるのは私でもあるということですか。はぁ、もっと力を力を……」
ロイエルの周りには無数の武器が現れる。これに気づいたラムネはさらに後ろに下がった。
「ここからが本当の殺し合いです。生きるのはどちらかだけ。明日をかけた戦いを。結果ではない過程を。それだけに集中して」
無数に現れた武器はさらに増え出す。
「シノ、これどうするんだ」
「やるしかない。一人ひとりがやる」
「一人ひとりが……」
(前の世界でもこの世界でも一人でやり遂げるなんて考えた事もなかった。なぜなら俺には力がなかったからだ。何かを乗り越える、何かを解決する、誰かを救える、そんな力が。でも今の俺にはそれがある。今の俺なら信じられる)
「俺達ならやり遂げれる」
ハルトは手を前に出して魔法を放つ準備をする。それを見たシノが「うん」と頷き同じ様に手を前に向ける。ラムネもハルト達を見たあと剣を強く握り構える。
「私の名は第三神託官ロイエル・リヒルバーン。この世界を平和にするべき神よりすべてを奪われすべてを与えられた者の一人。そしていつしかはすべてを皆で取り返す。それを成し遂げるまで私は進み続ける。これからどうなろうともその先の未来、結果が良いものならどうでもいい。だから未来の私の為にここで死んでくれ。……頼む」
ロイエルの目からは涙がこぼれていた。そして内ポケットから予備のメガネを取り出しまるで涙を隠すようにかけた。
「ロイエル、かかってこい。俺達が最後まで相手をしてやる!!!」
@@
【カーシス村】の近くにやってきていた召喚された者達は一度爆発があったとされる現場を見ておこうということで馬車で向かっていた。しかし馬車で進んでいると少し離れたところにとんでもない光景が広がっており馬車で来ていた全員が驚いた。それは無数の武器が空中に浮遊しておりその近くには三人の者がいたのである。
ダリアと同じ馬車に乗っていた海斗があの浮遊しているのは一体何なのかと聞くと「神託官ロイエルの能力だ」と答える。それに海斗が「この間言っていたあの怪しい事をしている神託官ですか?」と聞くとダリアは頷いた。実は【ロイゼン王国】に行く事が決まる前に【ロイゼン王国】が最近何かをしているのではないかという憶測が国のトップの者達の中で話し合われていたそうでそれをダリアはこっそり生徒に話していたのだ。
「なら神託官の近くにいる三人は……」
「恐らく何かあり戦っているのだろう」
「なら助けないと!!」
「やめておけ。神託官と戦うのはお前達には早すぎる。一瞬で首が飛ぶぞ」
ダリアにそう言われ立ち上がっていた海斗は渋々座った。その時ずっと戦いの様子を見つめていた結華と何かに気づいた楓が同時にある事を言う。
「「……ハルト(くん)」」
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