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不要なロープ
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美咲はわたくしの左側に回り込んで、二本目のロープに顔を近づけた。
「それとも、江口の遺体を移動させる時に、元々一本だった首吊りのロープを、二本に切断したとか?」
石動は二本のロープを両手に持って、にやりと口元を緩めた。
「江口の遺体を発見した当時、その場の誰もが、ロープを切断できる刃物類を所持していませんでした。それに、警察より早く現場に駆け付けた、スキー場のベテランパトロール隊が、現場の保存を第一に考えてくれていて、我々が駆け付けた時には、江口はまだ首とリフトがロープで繋がれた状態でした。つまり、椎名さんが今言ったようなロープの切断はなく、我々の現場検証の後、僕の判断でこのロープをリフトから解きました。
という事で、今回江口の自殺現場から採取されたロープは、ご覧の通りこの二本のロープだったという事です。一本は、こちらの長いロープで、ハングマンズノットという、最もポピュラーな首吊りの結び方で、実際に江口の首に巻かれていたものです。このロープの先端は、リフトの座席の左側の手すりに、ひと結びという手軽な結び方で、結ばれていました。ここまでは、一般的な首吊り自殺とほぼ変わりません。しかし、今回はもう一本、こちらの短いロープが、リフトの背もたれのパイプの部分に、いかり結びという重い物を吊るす結び方で、結ばれていました。そのロープの先端は、ナイフか何か鋭利なもので、切り刻むように切断されているんです」
ほら、と言って石動は、荒々しく刃物で切断された、短いロープの断面を、わたくしと美咲の顔の前に突き出した。美咲は顎に人差し指を付けて、小首を傾げた。
「これら二本のロープは、全く同じ材質に見えますね。恐らくは、量販店で売られている汎用の物と見て、間違いはないでしょう。
不可解な二本目のロープの話は、少し置いておくとして、まずは、ロープの結び方に特徴があるのが、少し気にはなります」
「結び方?」
わたくしは腰を屈めた状態から顔を上げた。美咲は背筋を伸ばして、大きく腕を組んでいた。
「石動刑事の話を聞いた限りでは、長いロープの結び方が、両端で大きな違いがあるんです。
江口は、ハングマンズノットという、首吊りの輪っかを、ある程度の時間をかけて作っておきながら、そのロープをリフトの手すりに結ぶ段になっては、ひと結びという、ごくごく一般的で短時間な結び方をしているんです。言葉は悪いですが、ハングマンズノットという結び方には、首吊り自殺をするぞという意気込みが見られます。しかし、肝心な手すりに結び付ける側の部分は、極端に簡易的過ぎるんです。もしも、ひと結びという手軽なロープの結び方が、首吊り時の落下の衝撃に耐えられずに、手すりからロープが解けでもしたら、彼の首吊りは失敗に終わって、彼はそのままゲレンデに落下、両足骨折程度で、命は助かってしまいます。本当に自らの命を絶ちたい意志があれば、手すりに結ぶ結び方も、短いロープのようにしっかりと、いかり結びにするべきだと思うんです」
突然拍手の音が聞こえてわたくしは驚いた。顔を上げると、石動は満足そうに手を叩いていた。
「素晴らしい。実に素晴らしい考察ですね。本日の捜査会議、それから数々の打ち合わせの中で、我々警察の中の誰一人として、ロープの結び方を指摘する刑事は、皆無でしたよ。まあ、本庁の人間である羽賀さんと加藤君は、ロープの結び方を聞いて、メモ帳に図を描いていましたから、少なからず、今言った椎名さんの意見と、ほぼ同じ意見を持っていた事でしょう」
羽賀と言えば、本件の被害者の入院する病室にいた、女性刑事の名だ。石動は、目の前にロープを持ち上げて、話を続けた。
「今回の首吊りロープにまつわる不自然な点の一つは、長い首吊りロープの結び方に、動機に反する結び方の特徴があるということ。そして、もう一つの不審な点は、やはり、この短いロープの存在です。今回の江口の自殺の件に関して、彼が首吊りに使用するロープが、二本ある必要性が全くない。誰がどう考えてみても、長いロープ一本で首吊りには事が足りる。そこをなぜ、このような役割を果たさない短いロープが、リフトの背もたれに結ばれていたのか」
美咲はもう一度手袋を嵌めて、短いロープを手にした。
「捜査本部では、その点について議論はなされましたか?」
背後で後藤が咳をした。見ると、江口の遺体をロッカー型冷蔵庫に格納した所だった。
「結び方同様に、ロープの本数なんて、捜査本部では全く議論になりませんでしたよ。自殺願望のある首吊り自殺者が、首吊りロープをどう結ぼうと、ロープを何本使おうと、お偉いさん方の興味は、そんな所にはありません」
「しかし、ここまで不審な点が見られる江口の変死事件を、石動刑事は納得するはずはない」
美咲は短いロープをわたくしに突き出した。わたくしも慌てて手袋を嵌めた。
「無論です。今回の県警の発表は、本来捜査すべき殺人事件の案件を、安易に自殺として処理してしまう、典型的な悪い例です。それも、公然とそれをやってしまった」
背後から咳払いが聞こえた。石動はちらりと後藤に目を向けたが、気にせずに続けた。
「江口は間違いなく何者かによって殺害されました。これは間違いのない事実だと、僕はそう考えています。そして、その殺人の鍵となるのが、この短いロープの存在です。今回の事件において、このロープの役割、必要性の謎が解き明かされた時、江口の自殺の発表は大きく覆り、彼の殺人事件が立証されるのだと、少なくとも僕は確信しています」
美咲は深く唸った後、手袋の指を顎に当てようとして、慌てて引っ込めた。わたくしは、先程から頭に浮かんでいた或る考えを、ここで口にする事にした。
「あの、江口に睡眠薬を飲ませて、っていうのは、どうでしょうか? 寝ている彼の首になら、やすやすとロープを巻く事ができるのではないでしょうか? そして、江口が前後不覚の所を、一気にリフトから突き落とす」
わたくしは交互に二人の反応を見た。
「遺体からは、睡眠薬等の薬物反応はありませんでした。それに、彼は一人でリフトに乗ったと、リフトの係員に証言されています」
石動は、こちらに目もくれなかった。
「死亡推定時刻は、確かなんですか? もっと前に江口は死んでいて、後からリフトに吊り下げられたとか」
わたくしはよく考えもせず、思いつく限りを言って、また二人の反応を見た。
「江口の首吊り遺体が発見された時、リフトの係員はまず、彼の安否の確認を行ったそうです。呼びかけに対しては応答なし、手首、首筋の脈拍もなしの心肺停止の状態、しかしながら、彼のウェアの中に手を差し入れると、体温が微かに残っていたそうです。助かる見込みがもしやあるかと判断し、江口の体を毛布に包んで、パトロール隊の到着を待ったそうです。あの猛吹雪に晒された江口の体温が、防寒具の中に僅かでも残っていたという事は、少なくとも死後数十分程度といった所でしょう。江口は間違いなく、リフトに乗っている間に死亡したという僕の意見は、医師の意見と一致しています」
わたくしは深く唸って、そのまま言葉を飲み込んでしまった。
「宗村さん、そんな事よりも、これ、忘れていませんか?」
美咲は手袋を外して、指の間に黒いカードを挟んで、自分の顔の高さまで上げた。
「あ、君と衝突したスノーボーダー?」
こちらへ手を出した石動に、わたくしは短いロープを手渡した。
「そういう事ですよ宗村さん。江口の殺害の謎が、今や一本の短いロープの存在に託された形となった。しかしその謎は、今の所誰にも見当がつかない、どん詰まりの状態です。そんな八方ふさがりの中にあって、唯一、あなた方が偶然にも遭遇した、謎のスノーボーダーの女の存在が、もう一つの希望の光となって来ているのです」
石動はぐるぐるとロープを纏めて、ボストンバッグに詰め込んだ。美咲は、カードのエンボスになった、晦冥会のシンボルを指でなぞった。
「わたしたちは犯行当時、偶然にも江口の乗ったリフトの真下にいたんです。そして、視界ゼロの猛吹雪の直後、暴走して来たスノーボーダーとわたしは、接触事故を起こした」
『おい! 危ないじゃないか!』
わたくしはゲレンデに怒声を上げた。ゴーグルが外れて見せるその顔は、中国人風の女だった。
「あの、失礼なスノーボーダーの女が、江口を殺害したっていうのか?」
わたくしは、美咲の顔と石動の顔とに、目を行き来させた。
「少なくとも僕は、そう信じている一人です。そして、江口を殺害した女のその顔を、はっきりと目撃しているのは、宗村さん、あなた一人だけなのです」
「じゃあ」
その時、わたくしの携帯電話が鳴り出した。コートのポケットから取り出して見ると、敷島からだった。
「今夜はもう遅いですから、江口の遺体のお披露目は、ここでお開きとしましょう。宗村さん、今言った椎名さんと衝突した女性の風貌を、今一度思い出しておいて下さい。明日には、それがきっと役に立つのですから」
石動は不適な笑みを残して、一人霊安室のドアへ向かった。
「宗村さん、行きましょう。今夜は大収穫です」
美咲は、右からわたくしの顔を覗き込むようにして、そのまま霊安室のドアへ向かった。
わたくしは一人、携帯電話の着信画面に目を落としていた。いつも自分勝手に電話をかけてきやがって、わたくしは、いつまでも敷島を焦らすように、わざと電話に出なかった。
「それとも、江口の遺体を移動させる時に、元々一本だった首吊りのロープを、二本に切断したとか?」
石動は二本のロープを両手に持って、にやりと口元を緩めた。
「江口の遺体を発見した当時、その場の誰もが、ロープを切断できる刃物類を所持していませんでした。それに、警察より早く現場に駆け付けた、スキー場のベテランパトロール隊が、現場の保存を第一に考えてくれていて、我々が駆け付けた時には、江口はまだ首とリフトがロープで繋がれた状態でした。つまり、椎名さんが今言ったようなロープの切断はなく、我々の現場検証の後、僕の判断でこのロープをリフトから解きました。
という事で、今回江口の自殺現場から採取されたロープは、ご覧の通りこの二本のロープだったという事です。一本は、こちらの長いロープで、ハングマンズノットという、最もポピュラーな首吊りの結び方で、実際に江口の首に巻かれていたものです。このロープの先端は、リフトの座席の左側の手すりに、ひと結びという手軽な結び方で、結ばれていました。ここまでは、一般的な首吊り自殺とほぼ変わりません。しかし、今回はもう一本、こちらの短いロープが、リフトの背もたれのパイプの部分に、いかり結びという重い物を吊るす結び方で、結ばれていました。そのロープの先端は、ナイフか何か鋭利なもので、切り刻むように切断されているんです」
ほら、と言って石動は、荒々しく刃物で切断された、短いロープの断面を、わたくしと美咲の顔の前に突き出した。美咲は顎に人差し指を付けて、小首を傾げた。
「これら二本のロープは、全く同じ材質に見えますね。恐らくは、量販店で売られている汎用の物と見て、間違いはないでしょう。
不可解な二本目のロープの話は、少し置いておくとして、まずは、ロープの結び方に特徴があるのが、少し気にはなります」
「結び方?」
わたくしは腰を屈めた状態から顔を上げた。美咲は背筋を伸ばして、大きく腕を組んでいた。
「石動刑事の話を聞いた限りでは、長いロープの結び方が、両端で大きな違いがあるんです。
江口は、ハングマンズノットという、首吊りの輪っかを、ある程度の時間をかけて作っておきながら、そのロープをリフトの手すりに結ぶ段になっては、ひと結びという、ごくごく一般的で短時間な結び方をしているんです。言葉は悪いですが、ハングマンズノットという結び方には、首吊り自殺をするぞという意気込みが見られます。しかし、肝心な手すりに結び付ける側の部分は、極端に簡易的過ぎるんです。もしも、ひと結びという手軽なロープの結び方が、首吊り時の落下の衝撃に耐えられずに、手すりからロープが解けでもしたら、彼の首吊りは失敗に終わって、彼はそのままゲレンデに落下、両足骨折程度で、命は助かってしまいます。本当に自らの命を絶ちたい意志があれば、手すりに結ぶ結び方も、短いロープのようにしっかりと、いかり結びにするべきだと思うんです」
突然拍手の音が聞こえてわたくしは驚いた。顔を上げると、石動は満足そうに手を叩いていた。
「素晴らしい。実に素晴らしい考察ですね。本日の捜査会議、それから数々の打ち合わせの中で、我々警察の中の誰一人として、ロープの結び方を指摘する刑事は、皆無でしたよ。まあ、本庁の人間である羽賀さんと加藤君は、ロープの結び方を聞いて、メモ帳に図を描いていましたから、少なからず、今言った椎名さんの意見と、ほぼ同じ意見を持っていた事でしょう」
羽賀と言えば、本件の被害者の入院する病室にいた、女性刑事の名だ。石動は、目の前にロープを持ち上げて、話を続けた。
「今回の首吊りロープにまつわる不自然な点の一つは、長い首吊りロープの結び方に、動機に反する結び方の特徴があるということ。そして、もう一つの不審な点は、やはり、この短いロープの存在です。今回の江口の自殺の件に関して、彼が首吊りに使用するロープが、二本ある必要性が全くない。誰がどう考えてみても、長いロープ一本で首吊りには事が足りる。そこをなぜ、このような役割を果たさない短いロープが、リフトの背もたれに結ばれていたのか」
美咲はもう一度手袋を嵌めて、短いロープを手にした。
「捜査本部では、その点について議論はなされましたか?」
背後で後藤が咳をした。見ると、江口の遺体をロッカー型冷蔵庫に格納した所だった。
「結び方同様に、ロープの本数なんて、捜査本部では全く議論になりませんでしたよ。自殺願望のある首吊り自殺者が、首吊りロープをどう結ぼうと、ロープを何本使おうと、お偉いさん方の興味は、そんな所にはありません」
「しかし、ここまで不審な点が見られる江口の変死事件を、石動刑事は納得するはずはない」
美咲は短いロープをわたくしに突き出した。わたくしも慌てて手袋を嵌めた。
「無論です。今回の県警の発表は、本来捜査すべき殺人事件の案件を、安易に自殺として処理してしまう、典型的な悪い例です。それも、公然とそれをやってしまった」
背後から咳払いが聞こえた。石動はちらりと後藤に目を向けたが、気にせずに続けた。
「江口は間違いなく何者かによって殺害されました。これは間違いのない事実だと、僕はそう考えています。そして、その殺人の鍵となるのが、この短いロープの存在です。今回の事件において、このロープの役割、必要性の謎が解き明かされた時、江口の自殺の発表は大きく覆り、彼の殺人事件が立証されるのだと、少なくとも僕は確信しています」
美咲は深く唸った後、手袋の指を顎に当てようとして、慌てて引っ込めた。わたくしは、先程から頭に浮かんでいた或る考えを、ここで口にする事にした。
「あの、江口に睡眠薬を飲ませて、っていうのは、どうでしょうか? 寝ている彼の首になら、やすやすとロープを巻く事ができるのではないでしょうか? そして、江口が前後不覚の所を、一気にリフトから突き落とす」
わたくしは交互に二人の反応を見た。
「遺体からは、睡眠薬等の薬物反応はありませんでした。それに、彼は一人でリフトに乗ったと、リフトの係員に証言されています」
石動は、こちらに目もくれなかった。
「死亡推定時刻は、確かなんですか? もっと前に江口は死んでいて、後からリフトに吊り下げられたとか」
わたくしはよく考えもせず、思いつく限りを言って、また二人の反応を見た。
「江口の首吊り遺体が発見された時、リフトの係員はまず、彼の安否の確認を行ったそうです。呼びかけに対しては応答なし、手首、首筋の脈拍もなしの心肺停止の状態、しかしながら、彼のウェアの中に手を差し入れると、体温が微かに残っていたそうです。助かる見込みがもしやあるかと判断し、江口の体を毛布に包んで、パトロール隊の到着を待ったそうです。あの猛吹雪に晒された江口の体温が、防寒具の中に僅かでも残っていたという事は、少なくとも死後数十分程度といった所でしょう。江口は間違いなく、リフトに乗っている間に死亡したという僕の意見は、医師の意見と一致しています」
わたくしは深く唸って、そのまま言葉を飲み込んでしまった。
「宗村さん、そんな事よりも、これ、忘れていませんか?」
美咲は手袋を外して、指の間に黒いカードを挟んで、自分の顔の高さまで上げた。
「あ、君と衝突したスノーボーダー?」
こちらへ手を出した石動に、わたくしは短いロープを手渡した。
「そういう事ですよ宗村さん。江口の殺害の謎が、今や一本の短いロープの存在に託された形となった。しかしその謎は、今の所誰にも見当がつかない、どん詰まりの状態です。そんな八方ふさがりの中にあって、唯一、あなた方が偶然にも遭遇した、謎のスノーボーダーの女の存在が、もう一つの希望の光となって来ているのです」
石動はぐるぐるとロープを纏めて、ボストンバッグに詰め込んだ。美咲は、カードのエンボスになった、晦冥会のシンボルを指でなぞった。
「わたしたちは犯行当時、偶然にも江口の乗ったリフトの真下にいたんです。そして、視界ゼロの猛吹雪の直後、暴走して来たスノーボーダーとわたしは、接触事故を起こした」
『おい! 危ないじゃないか!』
わたくしはゲレンデに怒声を上げた。ゴーグルが外れて見せるその顔は、中国人風の女だった。
「あの、失礼なスノーボーダーの女が、江口を殺害したっていうのか?」
わたくしは、美咲の顔と石動の顔とに、目を行き来させた。
「少なくとも僕は、そう信じている一人です。そして、江口を殺害した女のその顔を、はっきりと目撃しているのは、宗村さん、あなた一人だけなのです」
「じゃあ」
その時、わたくしの携帯電話が鳴り出した。コートのポケットから取り出して見ると、敷島からだった。
「今夜はもう遅いですから、江口の遺体のお披露目は、ここでお開きとしましょう。宗村さん、今言った椎名さんと衝突した女性の風貌を、今一度思い出しておいて下さい。明日には、それがきっと役に立つのですから」
石動は不適な笑みを残して、一人霊安室のドアへ向かった。
「宗村さん、行きましょう。今夜は大収穫です」
美咲は、右からわたくしの顔を覗き込むようにして、そのまま霊安室のドアへ向かった。
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