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リフトスタッフ
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ゴーグル焼けのすごい女性店員に、身分証明証として免許証を提示した。カウンター内の二人の店員は、申請用紙のサイズのチェックや、返却品のワックス掛けに手を動かしながら、先程救急搬送された怪我人の話をしていた。昨年から義務化されたヘルメットを着用せず、連続キッカーで逆エッジになって転倒、近くにいたディガー隊に救急車を呼んでもらったとの事で、最近のスノーボーダーの非常識を嘆いていた。無論わたくしはスノーパークなどへは立ち入る事はないから、心配は御無用である。
わたくしは、スノーボードレンタル店のガラス戸を押し開けて、紐タイプブーツを歩き難そうに踏みながら、人通りの少ないゲレンデに出た。偶然にもまた、ダンス&ボーカルグループ『THE МОNSTER』のヒット曲が、軒下に設置されたホーンスピーカーから、遠くのゲレンデに向かって鳴っていた。
『良かったあ。一度冷えたものは難しくって』
どこからか高田の声が聞こえた気がして、わたくしの足はぴたりと止まった。空から舞い降りる雪を見上げて、借りて来た板を投げた。
『え? あの事件の事ですか?』
後ろ手にエプロンの紐に解きながら、迷惑そうに振り返った。
『あらまあオーナーの言っていた通り! こんなモデルさんみたいな女性と二人きりでお泊りだったなんて!』
彼女は太い肘でわたくしの肩を突いた。
高田の突然の自殺は、わたくしの精神に打撃を与えるのに十分な出来事だった。彼女は江口サダユキの変死を受けて、刑事の事情聴取中に警察に保護を求めた。そして今も、一時的に警察署に保護されているはずだった。それが、今朝早くに変わり果てた姿となって、石動刑事に発見された。
前髪の一本一本に、たんぽぽの綿毛のような雪が、次々に付着していった。
『今から四週間前の十二月十三日、ペンションのバイトの女が焼身自殺をした。しかも当時ペンションに宿泊していた男と心中という形で』
『警察が来ていて、いま上で江口さんの客室を調べている所だ。四週間前の葵の時と一緒だ』
天道葵や木原正樹、並びに江口サダユキの三名の自殺は、正直わたくしにとって、推理小説に登場する架空人物を思い浮かべるのと同質なものだった。彼らがフィクションの世界でどう生きて、第何章でどう死のうが、犯人当てのパズルのピースを眺めるのと殆ど変わらなかった。
しかし高田は違う、とわたくしは思った。
思えば昨夜の彼女は、大雪にもかかわらず帰宅時間を遅らせて、わたくし一人の夕食を給仕してくれた。そして翌日には、わたくしと美咲の会話に加わって、他愛のない談笑を交えた一人だった。昨日今日と顔を突き合わせて、身近に感じ始めた人が、今はもう息絶えているのだと思うだけで、相手がどこの何であれ、空しく悲しい気持ちになるのは、人間の自然な感情だと思う。
『とにかく何かに怯えている様子で、誰もいない窓の外や、廊下が見えるガラス戸の向こうを、頻りに気にしているのが印象的でした』
あずさは、高田の異変をこう話していた。
『犯人から濡れ衣を着せられそうになった事を考えると、その行為自体が次なる殺害予告を意味しているのではないかと、高田さんは電話の声を震わせていました』
「宗村さん」
雪の空から顔を下すと、レインボーミラーのゴーグルにわたくしの顔が映った。
「どうかしましたか? 顔にたくさんの雪をつけて」
ニット帽にゴーグルを上げて、美咲はわたくしの頬の雪を払った。
「ああ、ちょっと考え事を」
わたくしは残りの雪をグローブで払った。美咲は不思議そうな顔をして、気を取り直すようにリフトのチケットを顔の前に出した。
「はい、これ。わたしたちの為だけに停止中のリフトを動かしてもらうんです。いくら何でも手ぶらと言うのは気の毒ですから」
わたくしはグローブを外して一日券を受け取ると、そのまま右腕のパスケースに券を入れた。そう言えば昨日、パスケースにリフト券を入れたまま、ウェアを返却してしまった。
「まあ俺たちが一回リフトを貸し切るようなものだから、本当にこれは気休めみたいなものだな」
江口の首吊りから一夜明けたペアリフトは、山頂に向かって鋼製の長いケーブルを伸ばしていた。しかし、円筒型の支柱に渡されたそのケーブルは、中腹から山頂へかけての隙間のない降雪に飲まれて、その先にあるだろう山頂駅の薄ら影でさえ、正確な位置を把握できなかった。それが何とも不穏な景色となって、疎らなスキーヤーの頭上に重く圧し掛かって見えた。
「上が見えない。途中から吹雪いているな」
わたくしはブーツの雪を払って、ヒールカップに踵を乗せた。
「見て下さい、雲の中であんなに座席が揺れています。幸運にも昨日江口が首吊りをした時と同じ条件です。宗村さん、急いでリフト乗り場へ向かいましょう」
二人分の幅にオレンジネットを立て、その間を通過してリフトに乗れるよう、雪を小高く盛ってあった。その道中に標識ロープが渡され、『運休中』とマジックペンで書かれた札が、リフト乗り場からの強風に揺れていた。そのロープの向こうには、無人の起点停留所が雪にまみれている。
通路左手にある、係員詰め所の小屋の窓が、ガララと音を立てて開いた。
「いつまで待たせるんだ。もう昼になっちまうぞ」
わたくしは標識ロープを潜って、声のした方角へ頭を上げた。小屋の壁掛け時計の針は、十一時十五分を指していた。美咲は右足を板に乗せて滑ると、小屋の窓枠を掴んだ。
「すいません、柵さん。到着したら連絡入れようと思っていたんですけど。大分待ちました?」
小窓から吸殻の山になった灰皿が出た。
「待ちました? じゃねえよ。見てみろこれを。朝からもう三日分も吸っちまったじゃねえか」
男は窓からはみ出しそうな程の大男だった。
「時間を指定しておけば良かったですね。本当にすいませんでした。なるべく早くに終わらせるようにしますから」
狼のように跳ねた髪の毛、渦巻く太い眉毛、男は山奥で暮らしているような野性的な感じがあった。
「早く終わらすったってな、お前らが上に着いた時点で、俺は電源を切ってとっととズラかるんだ。後の事なんか知らねえんだぞ」
腕を大きく振り上げて、煙草の先端を赤くさせると、大きな鼻の穴から煙を吐いた。
「それで構いません。わたしたちがリフト降り場に到着したら、すぐに操作室に電話を入れます」
「ああそうしてくれ。お前らを乗せちまえば、俺は特にやる事もねえから、ぐーすかイビキをかいて寝ているかも知れねえしな」
カカカと豪快に笑って、小屋の下に唾を吐いた。そのお行儀の良さにわたくしは薄目をした。
「それにしても美咲、お前、本当に探偵になっちまったんか?」
窓から腕を出して、軒の氷柱を落とし始めた。美咲は自らが探偵である事を遂に明かしたのか。
「はい。まだまだ新米ですけど、一応私立探偵の仕事をしています」
「そこの男もか?」
柵という名の男は、この時初めてわたくしの顔に一瞥を加えた。
「ああ、こちらは一般人の男性で、名前は宗村さんです。彼は探偵ではなく、東京でフリーライターをやっています。わたしの彼氏です」
美咲はわたくしの腕をぎゅっと抱きしめるように、わたくしを小屋の近くへ引っ張った。ど、どうした?
「おやおや、見せつけてくれるじゃねえか。そう言えば誰かが言っていたな、美咲が元彼にそっくりな恋人を連れて帰って来たって。言われてみれば似ているな、あんちきしょーに」
柵は銜え煙草をして、わたくしの顔を舐め回すように見た。そうか、この男も太古秀勝を知っている一人か。
「あ、紹介が遅れました」と美咲は両手のグローブを叩いて、
「宗村さん、こちらはスキー管理責任者の柵さんです。今回は柵さんに無理を言って、特別に江口サダユキの変死の調査をさせてもらっています」
美咲は自慢の兄でも紹介するような、屈託のない笑顔で柵を見上げた。
「どうも始めまして」
右手のグローブを頭の後ろに当てて、わたくしは微かに頭を下げた。
「ちなみに柵さんは、昨日ここで紹介した、スキースクールの貝沼さんの弟さんです」
「え」
わたくしは美咲と柵の顔を交互に見た。
「貝沼さんって、女性でしかも主任さんの?」
「そうです」
今度は仕返しのように、わたくしは柵の顔をまじまじと見返してやった。顔は似てはいないが、性格は近いものがある。
「なんだ、あんたも姉貴を知っているのか。じゃあまあ、初めてって面じゃねえな」
柵は小窓を閉めると、詰め所のドアを潜るように出て来た。その巨体を揺すって、ちゃらちゃらと鍵の束を鳴らすと、リフト乗り場をガラス窓から監視する、二人分の広さの操作室の中へ入って、原動機の電源を入れた。大型モーターがゆっくりと回転を始め、フレイム全体の振動が大きく反響した後、頭上の折返装置が雪を落としながら回転を始めた。
「あんたら、江口サダユキの自殺を疑っているんだってな」
柵は操作室から出て来て、駆動音に負けないような大声を上げた。
「全ての可能性を考えています」
美咲も負けないくらい大声を上げた。
操作室の脇にあるキュービクルのガラス窓の一つ一つを覗いて、柵はバインダーの記録用紙にチェックを入れていった。そして、大きな背中を見せて、やはり大声でこう言った。
「昨日、江口サダユキをリフトに乗せたのは、この俺だ。今でもはっきりと覚えている、あいつは俺の仕事にケチをつけたんだ」
わたくしは、スノーボードレンタル店のガラス戸を押し開けて、紐タイプブーツを歩き難そうに踏みながら、人通りの少ないゲレンデに出た。偶然にもまた、ダンス&ボーカルグループ『THE МОNSTER』のヒット曲が、軒下に設置されたホーンスピーカーから、遠くのゲレンデに向かって鳴っていた。
『良かったあ。一度冷えたものは難しくって』
どこからか高田の声が聞こえた気がして、わたくしの足はぴたりと止まった。空から舞い降りる雪を見上げて、借りて来た板を投げた。
『え? あの事件の事ですか?』
後ろ手にエプロンの紐に解きながら、迷惑そうに振り返った。
『あらまあオーナーの言っていた通り! こんなモデルさんみたいな女性と二人きりでお泊りだったなんて!』
彼女は太い肘でわたくしの肩を突いた。
高田の突然の自殺は、わたくしの精神に打撃を与えるのに十分な出来事だった。彼女は江口サダユキの変死を受けて、刑事の事情聴取中に警察に保護を求めた。そして今も、一時的に警察署に保護されているはずだった。それが、今朝早くに変わり果てた姿となって、石動刑事に発見された。
前髪の一本一本に、たんぽぽの綿毛のような雪が、次々に付着していった。
『今から四週間前の十二月十三日、ペンションのバイトの女が焼身自殺をした。しかも当時ペンションに宿泊していた男と心中という形で』
『警察が来ていて、いま上で江口さんの客室を調べている所だ。四週間前の葵の時と一緒だ』
天道葵や木原正樹、並びに江口サダユキの三名の自殺は、正直わたくしにとって、推理小説に登場する架空人物を思い浮かべるのと同質なものだった。彼らがフィクションの世界でどう生きて、第何章でどう死のうが、犯人当てのパズルのピースを眺めるのと殆ど変わらなかった。
しかし高田は違う、とわたくしは思った。
思えば昨夜の彼女は、大雪にもかかわらず帰宅時間を遅らせて、わたくし一人の夕食を給仕してくれた。そして翌日には、わたくしと美咲の会話に加わって、他愛のない談笑を交えた一人だった。昨日今日と顔を突き合わせて、身近に感じ始めた人が、今はもう息絶えているのだと思うだけで、相手がどこの何であれ、空しく悲しい気持ちになるのは、人間の自然な感情だと思う。
『とにかく何かに怯えている様子で、誰もいない窓の外や、廊下が見えるガラス戸の向こうを、頻りに気にしているのが印象的でした』
あずさは、高田の異変をこう話していた。
『犯人から濡れ衣を着せられそうになった事を考えると、その行為自体が次なる殺害予告を意味しているのではないかと、高田さんは電話の声を震わせていました』
「宗村さん」
雪の空から顔を下すと、レインボーミラーのゴーグルにわたくしの顔が映った。
「どうかしましたか? 顔にたくさんの雪をつけて」
ニット帽にゴーグルを上げて、美咲はわたくしの頬の雪を払った。
「ああ、ちょっと考え事を」
わたくしは残りの雪をグローブで払った。美咲は不思議そうな顔をして、気を取り直すようにリフトのチケットを顔の前に出した。
「はい、これ。わたしたちの為だけに停止中のリフトを動かしてもらうんです。いくら何でも手ぶらと言うのは気の毒ですから」
わたくしはグローブを外して一日券を受け取ると、そのまま右腕のパスケースに券を入れた。そう言えば昨日、パスケースにリフト券を入れたまま、ウェアを返却してしまった。
「まあ俺たちが一回リフトを貸し切るようなものだから、本当にこれは気休めみたいなものだな」
江口の首吊りから一夜明けたペアリフトは、山頂に向かって鋼製の長いケーブルを伸ばしていた。しかし、円筒型の支柱に渡されたそのケーブルは、中腹から山頂へかけての隙間のない降雪に飲まれて、その先にあるだろう山頂駅の薄ら影でさえ、正確な位置を把握できなかった。それが何とも不穏な景色となって、疎らなスキーヤーの頭上に重く圧し掛かって見えた。
「上が見えない。途中から吹雪いているな」
わたくしはブーツの雪を払って、ヒールカップに踵を乗せた。
「見て下さい、雲の中であんなに座席が揺れています。幸運にも昨日江口が首吊りをした時と同じ条件です。宗村さん、急いでリフト乗り場へ向かいましょう」
二人分の幅にオレンジネットを立て、その間を通過してリフトに乗れるよう、雪を小高く盛ってあった。その道中に標識ロープが渡され、『運休中』とマジックペンで書かれた札が、リフト乗り場からの強風に揺れていた。そのロープの向こうには、無人の起点停留所が雪にまみれている。
通路左手にある、係員詰め所の小屋の窓が、ガララと音を立てて開いた。
「いつまで待たせるんだ。もう昼になっちまうぞ」
わたくしは標識ロープを潜って、声のした方角へ頭を上げた。小屋の壁掛け時計の針は、十一時十五分を指していた。美咲は右足を板に乗せて滑ると、小屋の窓枠を掴んだ。
「すいません、柵さん。到着したら連絡入れようと思っていたんですけど。大分待ちました?」
小窓から吸殻の山になった灰皿が出た。
「待ちました? じゃねえよ。見てみろこれを。朝からもう三日分も吸っちまったじゃねえか」
男は窓からはみ出しそうな程の大男だった。
「時間を指定しておけば良かったですね。本当にすいませんでした。なるべく早くに終わらせるようにしますから」
狼のように跳ねた髪の毛、渦巻く太い眉毛、男は山奥で暮らしているような野性的な感じがあった。
「早く終わらすったってな、お前らが上に着いた時点で、俺は電源を切ってとっととズラかるんだ。後の事なんか知らねえんだぞ」
腕を大きく振り上げて、煙草の先端を赤くさせると、大きな鼻の穴から煙を吐いた。
「それで構いません。わたしたちがリフト降り場に到着したら、すぐに操作室に電話を入れます」
「ああそうしてくれ。お前らを乗せちまえば、俺は特にやる事もねえから、ぐーすかイビキをかいて寝ているかも知れねえしな」
カカカと豪快に笑って、小屋の下に唾を吐いた。そのお行儀の良さにわたくしは薄目をした。
「それにしても美咲、お前、本当に探偵になっちまったんか?」
窓から腕を出して、軒の氷柱を落とし始めた。美咲は自らが探偵である事を遂に明かしたのか。
「はい。まだまだ新米ですけど、一応私立探偵の仕事をしています」
「そこの男もか?」
柵という名の男は、この時初めてわたくしの顔に一瞥を加えた。
「ああ、こちらは一般人の男性で、名前は宗村さんです。彼は探偵ではなく、東京でフリーライターをやっています。わたしの彼氏です」
美咲はわたくしの腕をぎゅっと抱きしめるように、わたくしを小屋の近くへ引っ張った。ど、どうした?
「おやおや、見せつけてくれるじゃねえか。そう言えば誰かが言っていたな、美咲が元彼にそっくりな恋人を連れて帰って来たって。言われてみれば似ているな、あんちきしょーに」
柵は銜え煙草をして、わたくしの顔を舐め回すように見た。そうか、この男も太古秀勝を知っている一人か。
「あ、紹介が遅れました」と美咲は両手のグローブを叩いて、
「宗村さん、こちらはスキー管理責任者の柵さんです。今回は柵さんに無理を言って、特別に江口サダユキの変死の調査をさせてもらっています」
美咲は自慢の兄でも紹介するような、屈託のない笑顔で柵を見上げた。
「どうも始めまして」
右手のグローブを頭の後ろに当てて、わたくしは微かに頭を下げた。
「ちなみに柵さんは、昨日ここで紹介した、スキースクールの貝沼さんの弟さんです」
「え」
わたくしは美咲と柵の顔を交互に見た。
「貝沼さんって、女性でしかも主任さんの?」
「そうです」
今度は仕返しのように、わたくしは柵の顔をまじまじと見返してやった。顔は似てはいないが、性格は近いものがある。
「なんだ、あんたも姉貴を知っているのか。じゃあまあ、初めてって面じゃねえな」
柵は小窓を閉めると、詰め所のドアを潜るように出て来た。その巨体を揺すって、ちゃらちゃらと鍵の束を鳴らすと、リフト乗り場をガラス窓から監視する、二人分の広さの操作室の中へ入って、原動機の電源を入れた。大型モーターがゆっくりと回転を始め、フレイム全体の振動が大きく反響した後、頭上の折返装置が雪を落としながら回転を始めた。
「あんたら、江口サダユキの自殺を疑っているんだってな」
柵は操作室から出て来て、駆動音に負けないような大声を上げた。
「全ての可能性を考えています」
美咲も負けないくらい大声を上げた。
操作室の脇にあるキュービクルのガラス窓の一つ一つを覗いて、柵はバインダーの記録用紙にチェックを入れていった。そして、大きな背中を見せて、やはり大声でこう言った。
「昨日、江口サダユキをリフトに乗せたのは、この俺だ。今でもはっきりと覚えている、あいつは俺の仕事にケチをつけたんだ」
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