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22話(14)浴衣えっち絶対したいvs絶対したくない、和室の攻防戦です?!
しおりを挟む和室に2人きり。後ろから抱きしめる私の顔を、睦月が首を横に向け、大きな瞳で、じぃっと見つめる。可愛い。
「如月、和服似合うね」
「小説家ですから」
「なにそれ~~」
睦月の頬に手で触れる。そっと、親指で唇に触れ、下唇をなぞっていく。穏やかな笑みを浮かべる睦月の頬を、軽く押して、口付けした。
「ん……」
貴方の笑顔が好き。キスだけでも赤くなる貴方が可愛い。
もう、最近、貴方の全てが可愛く思えて仕方がない。これは愛情を注ぐって決めたから? 私はそれほどまで、睦月さんを好きになってしまったのだろうか?
まぁ、好き過ぎるのは間違いない!!!
薄く染まった頬を手の甲で隠すと、突然、睦月が立ち上がり、こちらを見て、目をキッと見開いた。
「いちゃいちゃを自粛しよう!!!」
「え?」
はぁぁあぁあぁあぁあ?!?! 似たようなこと(?)睦月さんに強いたことはあるけど、今とは状況が違う!! なんで自粛?! そんなこと、出来る訳がない!!
「理由は……?」
「ここ、如月の実家だから!!!」
うわぁ、しょうもない理由……。泣きそうになる目元を押さえる。私は今すぐにでも、いちゃいちゃしたいのに。そんな自粛やめて頂きたい。
それに睦月さんが自粛出来るとも思えない。どうせなら少し遊んでやろう。睦月の肩から浴衣を下ろし、ハンガーを渡す。
「分かりました。でも私は自粛しません」
「はぁ?」
私の言葉に、睦月が怪訝な顔でこちらを見た。浴衣を脱ぎ、ハンガーにかける。
「私の実家ですし? 私が自粛する必要はないですからね」
「俺だけ自粛して如月が自粛しないっておかしくない?!」
「おかしくないです」
スッと睦月から目を逸らし、睦月の手を引っ張り、和室を出た。とりあえず自室へ行こう。面白くなってきた!!!
「どこいくの?!」
「私の部屋」
それを訊き、睦月の足が止まった。
「行かない!!! いちゃいちゃしちゃうから!!」
「いいよ、リビングでも」
「えっ、何?! なんかこわい!!」
意地悪く笑い、リビングへ行き先を変える。
そう言いつつも、手を繋いで、一緒に来てくれる睦月さんは可愛い。そんな睦月さんに、自粛は無理だ、きっと。
リビングに着き、ソファへ2人で腰掛け、辺りを見回す。私たち以外、誰も居ない。みんな自分の部屋かな。リモコンでテレビを付けた。
座っている睦月の肩を、後ろから抱く。警戒したように、こちらを見てくる。これは許容範囲らしい。ふむふむ。反対の手でTシャツの下に手を入れた。
「ちょっとぉ!! 俺自粛してるんで!! そういうのNGだから!!」
Tシャツの裾が押さえられた。む。手が入れられない。ハーフパンツの上に手を移動させ、軽く掴む。
「っん…き~~さ~~ら~~ぎぃ~~!!! 俺今日はシないから!!」
「え? なに? しない? 何を?」
思わず訊き返すと、手が掴まれ、投げ捨てられた。睦月が少し俯き、目を瞑り、頬を赤らめ、大きな声で言った。
「俺、今日はえっちしない!!!!」
「はぁあぁあぁあぁあぁあぁあ?!?!」
今日、浴衣だよ?! 夏祭り後の浴衣えっちしないの?! こんなレアえっちをしないだと?!?! 頭おかしいんじゃないの?!?! こんなのあり得ないでしょ!!! 絶対浴衣えっちはする!!!!
私は睦月を真剣に見つめた。
「今日は絶対えっちします」
「はぁあぁあぁああぁあぁあぁ?!?!」
「今日はシなければいけないんです」
睦月は立ち上がり、Tシャツの裾を両手でギュッと掴み、顔を紅潮させながら、叫んだ。
「俺、ぜーーったい、今日はシないからぁっ!!!」
「絶対シます!!!」
対立する私たちの意思。睨み合うように、お互いを見つめた。
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