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序章 狂気の始まり

俺、風林裕也(カゼバヤシ ユウヤ)

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どうも、俺 風林裕也(カゼバヤシ ユウヤ)っていいます。
しがないニートやってます。
年齢はいくつかだって? ・・・・23だ、ばかやろう。

もう何年になるだろうか、ニートになってから
高校卒業後に、いくつかの入社試験を行うが、全て不合格。
親には、いい会社以外の面接は禁止され
バイトから仕事を経験したいのに、正規社員になれと強要され
何度も何度もハローワークに足を運ぶが、どれも全て不合格。

そのうち外に出ようとすると、「ウッ!!!」と えづくようになり
家から一切 外に出れなくなってしまったのである。

昔の俺は温厚で人優しかったが、いまの俺には精神的な余裕など一切なく
一発触発な雰囲気を漂わせていた。

「は?!?!今の当たっただろ!!!なんで死なねーんだよ!!クソガ!!!おわってんなコレ」

ガチャガチャとキーボードとマウスを匠に操作して行うわ、FPSゲームである。
FPSとは一人称視点のゲームで、銃やナイフなどを持って敵を倒すゲームのことである。
この場合の敵とは、オンライン上に存在する架空のユーザーが相手なのである。

「Fucking you cheating?! why my shot you no hit?!?! fk you!!!!!」
(お前まじでおわってんな、くそが、なんで弾あたらねーんだよ お前まじでクソ)
「what?!?! what are you doing??? why you red face now???」
(は?お前は何をゆってるんだ?なんでキレてんの???)
「you noob 31dead 0kill, you no sence uninstoll this game plz now」
(お前初心者だろ、31回も死んでておまけに0キル、お前センスないよゲームやめた方がいいよ)

「ムキイイイイイイイイイイイ!!!!!!」
バンバンバンバン!!!!!

俺は外人に煽られて顔面真っ赤になりキーボードをバンバンと手で叩いた。

「くそが・・・・くそだ・・・くそ!!くそくそくそくそ!!!!!!!」

毎日、食う寝る遊ぶの連続、一般的に言えば 毎日が日曜日。

でも、第三者の目線で見れば 毎日が日曜日で羨ましいと思うかもしれないが
それは大きな間違いである。
なぜなら、ニートは周りから色々と 働けという圧力が圧し掛かりプレッシャーを日々溜め込んで
生活しているからである。

基本的にはその圧力に対するストレスは本人しか知らない場合が多く
周りの目では何も考えず、ただ日々を遊び暮らしているようにしか見えないだろう。

だが、この主人公であるユウヤは、この時 既に限界を迎えようとしていた。
ほぼ毎日のように親や、友達から働かないの?と言われたり
働きたくても、そこに行き着くまで 氷山の一角を たった一人で登る努力と同じなのを
誰も理解してくれないのだ。

そんな俺を唯一現実世界から切り離してくれるのが、このPCゲームであるオンラインゲームである。
オンラインゲームは様々あり、FPS、MMORPGなどがある。
ユウヤは ほとんどの時間をMMORPGで過ごしていた。
この仮想空間では リアルの事情を一切しるものがいないからである。
この世界でだけは、俺を誰もニートだとは言わない。
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