17 / 101
逆愛Ⅱ《嵐side》2
しおりを挟む
「あーらし」
「マリちゃん。今日撮影?」
「でもあたし脇役だからまだまだ出番ないけどね」
ドラマの撮影で、マリちゃんがMY学園によく出入りするようになった。
「てか、この前学食で一緒にいた人って誰?青髪で綺麗な人」
「あれは生徒会の先輩。つか、手ぇ出すなよ。マリちゃん彼氏いるじゃん」
やっぱり洸弍先輩は芸能人から見ても目立つ存在なのか。
俺も初めて見たときから思ってたけど。
「あっ、洸弍先輩!」
たまたま洸弍先輩が廊下を歩いていた。
俺は急いで洸弍先輩に駆け寄った。
「何だよ」
「英語得意でしたよね?どうしても分からない英文教えて欲しいんです。明日提出のものがあって」
さっきの授業で課題を出され、どうしても英語が出来なくて悩んでいた。
「あぁ。俺は今日外出だから帰ってきたら教えてやるよ」
「マジで助かります!ありがとうございます」
俺がこの学園に来た時は、よく勉強を教えてもらっていた。
それが急に洸弍先輩が俺に冷たくなってからは、お互いに避けてたから懐かしい。
「住谷マリがこっち見てるぞ。じゃあ俺は行ってくる」
振り返ると、マリちゃんがニヤニヤしながらこっちを見ていた。
「嬉しそうな顔しちゃってさー。かわいい」
「うるせぇな。ほっとけ!」
「あはは。必死必死。男かぁ。まぁ頑張りなさいよ。社長には黙っとくから」
「うるせ。もう俺今から生徒会あるから行くわ。じゃあね21歳」
「…あんた殺すわよ」
そして俺は生徒会室へ向かった。
新学期はイベントが多い。
だから春は出張や交流が頻繁にあり、生徒会役員は多忙になる。
この学園に編入するためには、生徒会に入るのが絶対条件だった。
何で俺なんだろう…
「おう、そこの若いの!」
「え?」
前から廊下を歩いてくる人物が俺を呼んだ。
どこかで見たことのある人物。
歌舞伎役者の神威綾だ。
うちの母親が神威を好きだからよく分かる。
「生徒会室に案内して欲しいんだけど。雅鷹がそこにいるらしくて」
「あ…じゃあ案内します」
マサやんと知り合いなのかな?
ふと、隣から香る匂いが俺と同じ香水の香りだった。
俺と同じといっても、前に洸弍先輩がくれた香水の香り。
「あー!アヤちゃん発見!携帯繋がんないし」
「悪ぃな。充電切れたからさ」
生徒会室の前にいたマサやんが神威に気付き、神威を怒る。
瞬間、
「綾くん!」
振り返ると外出から戻った洸弍先輩が、神威に向かって駆け寄ってきた。
「おぉ、洸弍!やっと会えた」
「どうしたの?」
「あぁ、今日は雅鷹と炯と飲むから迎えに来たんだ。ついでに洸弍の顔を見に来た」
神威に頭をわしゃわしゃと撫でられる洸弍先輩。
見てるだけでムカついた。
「洸弍も来るか?夜中まで飲むからいつでも来いよ。明日休みだし」
「行けたらね。でも綾くんに会えたからもう充分だよ」
「可愛いやつめ。行くぞ雅鷹!じゃあな洸弍。来たかったら連絡しろ」
「うん。じゃあね」
そして神威とマサやんは去っていった。
何なんだこの関係は。
あの神威を『綾くん』と呼び、しかも飲みにまで誘われる関係。
「洸弍先輩」
「大空…いたのか」
「さっきからいましたよ」
こんな近距離にいたのに、神威との話に夢中になってて気付かなかったのかよ。
「英語だよな?お前の部屋でいいだろ?20時ぐらいに行くから用意しとけ」
「分かりました」
あの香水と、『綾くん』という呼び方。
嫌な予感がした。
「マリちゃん。今日撮影?」
「でもあたし脇役だからまだまだ出番ないけどね」
ドラマの撮影で、マリちゃんがMY学園によく出入りするようになった。
「てか、この前学食で一緒にいた人って誰?青髪で綺麗な人」
「あれは生徒会の先輩。つか、手ぇ出すなよ。マリちゃん彼氏いるじゃん」
やっぱり洸弍先輩は芸能人から見ても目立つ存在なのか。
俺も初めて見たときから思ってたけど。
「あっ、洸弍先輩!」
たまたま洸弍先輩が廊下を歩いていた。
俺は急いで洸弍先輩に駆け寄った。
「何だよ」
「英語得意でしたよね?どうしても分からない英文教えて欲しいんです。明日提出のものがあって」
さっきの授業で課題を出され、どうしても英語が出来なくて悩んでいた。
「あぁ。俺は今日外出だから帰ってきたら教えてやるよ」
「マジで助かります!ありがとうございます」
俺がこの学園に来た時は、よく勉強を教えてもらっていた。
それが急に洸弍先輩が俺に冷たくなってからは、お互いに避けてたから懐かしい。
「住谷マリがこっち見てるぞ。じゃあ俺は行ってくる」
振り返ると、マリちゃんがニヤニヤしながらこっちを見ていた。
「嬉しそうな顔しちゃってさー。かわいい」
「うるせぇな。ほっとけ!」
「あはは。必死必死。男かぁ。まぁ頑張りなさいよ。社長には黙っとくから」
「うるせ。もう俺今から生徒会あるから行くわ。じゃあね21歳」
「…あんた殺すわよ」
そして俺は生徒会室へ向かった。
新学期はイベントが多い。
だから春は出張や交流が頻繁にあり、生徒会役員は多忙になる。
この学園に編入するためには、生徒会に入るのが絶対条件だった。
何で俺なんだろう…
「おう、そこの若いの!」
「え?」
前から廊下を歩いてくる人物が俺を呼んだ。
どこかで見たことのある人物。
歌舞伎役者の神威綾だ。
うちの母親が神威を好きだからよく分かる。
「生徒会室に案内して欲しいんだけど。雅鷹がそこにいるらしくて」
「あ…じゃあ案内します」
マサやんと知り合いなのかな?
ふと、隣から香る匂いが俺と同じ香水の香りだった。
俺と同じといっても、前に洸弍先輩がくれた香水の香り。
「あー!アヤちゃん発見!携帯繋がんないし」
「悪ぃな。充電切れたからさ」
生徒会室の前にいたマサやんが神威に気付き、神威を怒る。
瞬間、
「綾くん!」
振り返ると外出から戻った洸弍先輩が、神威に向かって駆け寄ってきた。
「おぉ、洸弍!やっと会えた」
「どうしたの?」
「あぁ、今日は雅鷹と炯と飲むから迎えに来たんだ。ついでに洸弍の顔を見に来た」
神威に頭をわしゃわしゃと撫でられる洸弍先輩。
見てるだけでムカついた。
「洸弍も来るか?夜中まで飲むからいつでも来いよ。明日休みだし」
「行けたらね。でも綾くんに会えたからもう充分だよ」
「可愛いやつめ。行くぞ雅鷹!じゃあな洸弍。来たかったら連絡しろ」
「うん。じゃあね」
そして神威とマサやんは去っていった。
何なんだこの関係は。
あの神威を『綾くん』と呼び、しかも飲みにまで誘われる関係。
「洸弍先輩」
「大空…いたのか」
「さっきからいましたよ」
こんな近距離にいたのに、神威との話に夢中になってて気付かなかったのかよ。
「英語だよな?お前の部屋でいいだろ?20時ぐらいに行くから用意しとけ」
「分かりました」
あの香水と、『綾くん』という呼び方。
嫌な予感がした。
0
あなたにおすすめの小説
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
ハルとアキ
花町 シュガー
BL
『嗚呼、秘密よ。どうかもう少しだけ一緒に居させて……』
双子の兄、ハルの婚約者がどんな奴かを探るため、ハルのふりをして学園に入学するアキ。
しかし、その婚約者はとんでもない奴だった!?
「あんたにならハルをまかせてもいいかなって、そう思えたんだ。
だから、さよならが来るその時までは……偽りでいい。
〝俺〟を愛してーー
どうか気づいて。お願い、気づかないで」
----------------------------------------
【目次】
・本編(アキ編)〈俺様 × 訳あり〉
・各キャラクターの今後について
・中編(イロハ編)〈包容力 × 元気〉
・リクエスト編
・番外編
・中編(ハル編)〈ヤンデレ × ツンデレ〉
・番外編
----------------------------------------
*表紙絵:たまみたま様(@l0x0lm69) *
※ 笑いあり友情あり甘々ありの、切なめです。
※心理描写を大切に書いてます。
※イラスト・コメントお気軽にどうぞ♪
告白ごっこ
みなみ ゆうき
BL
ある事情から極力目立たず地味にひっそりと学園生活を送っていた瑠衣(るい)。
ある日偶然に自分をターゲットに告白という名の罰ゲームが行われることを知ってしまう。それを実行することになったのは学園の人気者で同級生の昴流(すばる)。
更に1ヶ月以内に昴流が瑠衣を口説き落とし好きだと言わせることが出来るかということを新しい賭けにしようとしている事に憤りを覚えた瑠衣は一計を案じ、自分の方から先に告白をし、その直後に全てを知っていると種明かしをすることで、早々に馬鹿げたゲームに決着をつけてやろうと考える。しかし、この告白が原因で事態は瑠衣の想定とは違った方向に動きだし……。
テンプレの罰ゲーム告白ものです。
表紙イラストは、かさしま様より描いていただきました!
ムーンライトノベルズでも同時公開。
キミがいる
hosimure
BL
ボクは学校でイジメを受けていた。
何が原因でイジメられていたかなんて分からない。
けれどずっと続いているイジメ。
だけどボクには親友の彼がいた。
明るく、優しい彼がいたからこそ、ボクは学校へ行けた。
彼のことを心から信じていたけれど…。
『定時後の偶然が多すぎる』
こさ
BL
定時後に残業をするたび、
なぜか必ず同じ上司が、同じフロアに残っている。
仕事ができて、無口で、社内でも一目置かれている存在。
必要以上に踏み込まず、距離を保つ人――
それが、彼の上司だった。
ただの偶然。
そう思っていたはずなのに、
声をかけられる回数が増え、
視線が重なる時間が長くなっていく。
「無理はするな」
それだけの言葉に、胸がざわつく理由を、
彼自身はまだ知らない。
これは、
気づかないふりをする上司と、
勘違いだと思い込もうとする部下が、
少しずつ“偶然”を積み重ねていく話。
静かで、逃げ場のない溺愛が、
定時後から始まる。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる