逆愛-gyakuai-

槊灼大地

文字の大きさ
18 / 101

逆愛Ⅱ《嵐side》3

しおりを挟む
「あぁ、なるほど!こう訳せばいいのか」


「それ基本の英文だから覚えとけよ。今後も使う」


「ありがとうございます」



20時ぐらいに洸弍先輩が俺の部屋に来た。



やっぱり、洸弍先輩の説明は分かりやすい。



「ちょっと休憩しましょう」



そう言って俺は冷蔵庫からケーキを取り出した。



「クリュグ飲みます?」


「いらねぇよ」



まぁ、そりゃそうだろうな。



俺も何聞いてんだ。



「上手いなこのケーキ」


「あのタルトには負けますけどね」



ケーキと紅茶を飲みながら休憩。



隣からは石鹸のいい香りが漂う。



風呂に入ってきたのかよ。



ムラムラするじゃねーか。


「もう21時か…」



洸弍先輩が時計を見て呟いた。



さっき、神威達に飲みに誘われてたな。



―…行くのかな




「洸弍先輩が今日話してた人って、神威綾ですよね?」


「あぁ。綾くんを知ってんのか?」


「母親が好きなんで知ってます。知り合いですか?」



まぁ、あんなに仲良いとこ見せられて知り合いじゃない方がおかしい。



「兄貴の親友で家が近所なんだ。山田雅鷹とも高校の同級生みたいだぜ」



微笑みながら神威の話をする姿に嫉妬した。




「いつも抱かれてるときに言ってる『リョウくん』って…神威のことですか?」


「そうだ。お前の体格は綾くんに似てるからな、勘違いもしちまう。好きな人だからな」


「神威に抱かれたことあるんですか?」


「まぁ、何回かはある」


あの人に抱かれていたのか。



今日初めて生の神威綾を見たけど、かなり顔の整った人だった。



あの香水、



やっぱり神威と同じものだったのか。



だから洸弍先輩は俺を神威だと勘違いしたのか。



「お前こそ慣れてるよな?何人ぐらい抱いてきたんだよ」



逆に洸弍先輩に質問された。



「男を抱いたのは洸弍先輩が初めてですよ。女は…10人ぐらいですかね?」


「住谷マリとか?」


「あぁ…マリちゃんは俺の初体験の相手ですね」



懐かしい。



13の時に誘われて、かなりリードされながらの初体験だった。



「マリちゃん実は俺の4つ上なんで、俺が13の時に誘われてヤッたんです。彼女からは色んなこと教わりました」


「10人ってまさか全員事務所の女か?」


「そうですね。来るもの拒まず、別に好きな人もいなかったんで。俺から誘うことは無かったですけど」



こんなの母親に知られたら殺されるといつも思ってた。



母親も父親も多忙な人間だから、俺を気に入った事務所のモデル達とは何回かした。



価値なんて気にしてなかった。



快感さえ感じられれば良かったから。




その瞬間、俺の携帯が鳴る。



母親だ。



「はい、何?ちょっと今勉強しててさ…」


『あんたマリのことちゃんと護衛してよね』


「いやいや無理でしょ。俺だって忙しいし」





その瞬間、洸弍先輩の携帯が鳴った。



神威か?



「行けたら行くよ」



そう言って電話を切った。



『学園で会っても嵐が相手してくれないって言ってたわよ』


「俺だって忙しいんだって。いちいちマリちゃんの相手してらんねぇし」


あぁもう、うざい母親。



電話を切るに切れない姿を見て、洸弍先輩はノートの余白に『帰る』と書いて部屋を出ようと席を立った。



「待っ…」




俺は電話を切って、先輩の後を追った。




飲み会に行って欲しくない。



行かせない。



ドアを開けようとする洸弍先輩の手を掴んだ。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】それより俺は、もっとあなたとキスがしたい

佑々木(うさぎ)
BL
一ノ瀬(27)は、ビール会社である「YAMAGAMI」に勤めていた。 同僚との飲み会に出かけた夜、帰り道にバス停のベンチで寝ている美浜部長(32)を見つけてしまう。 いつも厳しく、高慢で鼻持ちならない美浜と距離を取っているため、一度は見捨てて帰ろうとしたのだが。さすがに寒空の下、見なかったことにして立ち去ることはできなかった。美浜を起こし、コーヒーでも飲ませて終わりにしようとした一ノ瀬に、美浜は思いも寄らないことを言い出して──。 サラリーマン同士のラブコメディです。 ◎BLの性的描写がありますので、苦手な方はご注意ください *   性的描写 *** 性行為の描写 大人だからこその焦れったい恋愛模様、是非ご覧ください。 年下敬語攻め、一人称「私」受けが好きな方にも、楽しんでいただけると幸いです。 表紙素材は abdulgalaxia様 よりお借りしています。

はじまりの朝

さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。 ある出来事をきっかけに離れてしまう。 中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。 これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。 ✳『番外編〜はじまりの裏側で』  『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。

【R18+BL】甘い鎖~アイツの愛という名の鎖に、縛られ続けたオレは……~

hosimure
BL
オレの1つ年上の幼馴染は、強いカリスマを持つ。 同性でありながら、アイツは強くオレを愛する。 けれど同じ男として、オレは暗い感情をアイツに持ち続けていた。 だがそれと同時にオレ自身もアイツへの気持ちがあり、そのはざまで揺れ続けていた。 ★BL小説&R18です。

【完】君に届かない声

未希かずは(Miki)
BL
 内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。  ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。 すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。 執着囲い込み☓健気。ハピエンです。

何となくクリスマス

chatetlune
BL
■工藤×良太52  青山プロダクションには、今年もクリスマスはない。 イブの前日、工藤に札幌に出張を命じられた良太は不承不承、札幌に飛ぶのだが………。  青山プロダクション社長で敏腕プロデューサー、昭和なオヤジ工藤と、部下で秘書兼プロデューサー元野球少年で直球な良太のすったもんだラブ♥。

キミがいる

hosimure
BL
ボクは学校でイジメを受けていた。 何が原因でイジメられていたかなんて分からない。 けれどずっと続いているイジメ。 だけどボクには親友の彼がいた。 明るく、優しい彼がいたからこそ、ボクは学校へ行けた。 彼のことを心から信じていたけれど…。

【R18+BL】ハデな彼に、躾けられた、地味な僕

hosimure
BL
僕、大祇(たいし)永河(えいが)は自分で自覚するほど、地味で平凡だ。 それは容姿にも性格にも表れていた。 なのに…そんな僕を傍に置いているのは、学校で強いカリスマ性を持つ新真(しんま)紗神(さがみ)。 一年前から強制的に同棲までさせて…彼は僕を躾ける。 僕は彼のことが好きだけど、彼のことを本気で思うのならば別れた方が良いんじゃないだろうか? ★BL&R18です。

人気作家は売り専男子を抱き枕として独占したい

白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
BL
八架 深都は好奇心から売り専のバイトをしている大学生。 ある日、不眠症の小説家・秋木 晴士から指名が入る。 秋木の家で深都はもこもこの部屋着を着せられて、抱きもせず添い寝させられる。 戸惑った深都だったが、秋木は気に入ったと何度も指名してくるようになって……。 ●八架 深都(はちか みと) 20歳、大学2年生 好奇心旺盛な性格 ●秋木 晴士(あきぎ せいじ) 26歳、小説家 重度の不眠症らしいが……? ※性的描写が含まれます 完結いたしました!

処理中です...