天才ピアニストでヴァイオリニストの二刀流の俺が死んだと思ったら異世界に飛ばされたので,世界最高の音楽を異世界で奏でてみた結果

yuraaaaaaa

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〜到着,ドワーフの国〜

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 「お前達はドワーフの国についてどの位知ってる?」
 俺達は顔を見合わせたが,知らないと首を振る。

 「ドワーフって国は不毛な土地でほとんど作物が育たない。だから食品や食料ってのはどこかの国から輸入してるんだ。だからこそ俺達ドワーフは輸出したり買い取ってもらえるような物を作るしかなかった。だからこそ鍛冶の技術が磨かれて,ドワーフは鍛冶職人が多くなった」

 「ドワーフの国の土地であるこのクルル山脈ってのは鉱山が多くて,鉱物を沢山取れる場所があちこちあるんだ。特にミスリルって鉱物がよくとれて,ドワーフはミスリルを加工して様々な商品に変えたり武器を作ったりして,国同士で貿易をして利益を得たりして国としてやっと運営出来ていたんだ」

 「だけど状況が急に変わったのは十年程前か……クルル山脈に大量の魔物が現れるようになったんだ。だからクルル山脈に入る事が出来なくなっちまったんだ。何度も魔物の討伐に向かったが返り討ちにあったんだ。さらにいうと,ドラゴンまで出やがった」

 「どこで仕入れたのか分からないが,取引をしていた帝国の連中が急に足元を見始めたんだ。そのせいでドワーフの国はどんどん疲弊していく事になった」

 「なんとなくドワーフの状況は分かったが,それとお主がここにいる説明にはなっておらんぞ」

 「ここの鉱山は百年以上前に掘られ尽くすされた鉱山なんだが,何故か分からないが,ここには魔物が一切おらず唯一安全に使える鉱山なんだ。それに直接ドワーフの国とも繋がっていて便利なんだ。もしこの場所から大量のミスリルや他の鉱物が見つかれば,ドワーフの国も復興すると思ってな」

 「それで見つかったのか??」

 「いや全然見つからない。頑張って掘って見つかったのがこれだけだった」
 見せられた袋の中に光った鉱物が少し見えた。

 「こんなのいつも使っていた鉱山だったら一瞬で手に入る量だ。俺はこの量を掘り起こすのに一ヶ月もかかった」

 「でもさ~もじゃもじゃおっさん何でさっき会ったばかりのオイラ達にそんな話しをするんだ??」

 ダマールが両手をついて俺達に頭を下げた。
 「どうか手を貸してもらえないだろうか?」

 「どういう事??」
 「クルル山脈を普通に登ってくる程の実力をもった冒険者を雇いたいって事だ。頼むから魔物の調査と討伐を引き受けてはくれないだろうか?」

 「十年も時間があったのに,今までドワーフはどうにか出来なかったのか??」
 「色々と試したさ。冒険者にも大金を出して依頼も出したが,誰一人戻ってくる事はなかった……」

 「カナデどうするのじゃ!?」
 「困った事になったなぁ」

 「カナデお主,元々はドワーフの国で何がしたかったのじゃ?」
 「え!? ピアノを作ったのがドワーフって聞いたから作った人に会えたらと,それに他の楽器も作ってもらおうと思ってさ。そうしたら音楽の幅も広がるんだ」

 「ほうほう! そいつはいいの~。もっと良い音楽が聴けるのか??」
 「ああ勿論。今まで聞いた曲も,他の楽器があればもっと良くなる」
 「なるほど分かったのじゃ!」

 突然クロエは黒竜の姿に戻った。その姿を見たダマールとロイが腰を抜かしていた。

 「余は黒竜クロエ。主であるカナデの願いはドワーフの力が必要だと言っておる。ダマールよ,黒竜の名に誓ってドワーフの国で困っておるという魔物は余がどうやろう。ただし! 成功したらカナデの願いを必ず全力で手助けするとここで誓え! 誓うならどうにしてやろう。もし誓いを破ったら余の力でドワーフ国を滅ぼす。それでも誓えるか?」

 しばらく驚いて動けなかったダマールだが,すぐに返答した。
 「分かった誓おう。全力で助ける事を誓おう!」
 「よし分かったのじゃ」

 クロエは元の姿に戻る。
 「それではドワーフ国へ行こうかの! 出発じゃ」
 「ちょちょちょ! ちょっと待てよ! クロエってドラゴンだったのか?」
 「そうだよ」
 「そうじゃ」

 「あれ? ロイに説明しなかったっけ?」
 「冗談だと思うだろ普通! 驚いて腰抜かしちまったぜ!」
 「まあクロエは伝説の黒竜らしいぞ」
 「らしいではない黒竜じゃぞ」

 「ダマール,ドワーフ国にはどうやって行くんだ?」
 「鉱山の中にレールがあっただろ? レールを追っていけばドワーフ国につく」
 「じゃあ早速いこうか」

 俺達はダマールを先頭にドワーフ国へと向かっていく。

 しばらくするとようやく出口が見えてきた。
 「ようこそドワーフの国へ」
 外に出ると,ドワーフの国は人の世界と比べると全てのサイズが少し小さい。

 あちこちにいるドワーフを見ても皆身長が低い。なるほどこれがドワーフの特徴か……
 「ドワーフってちっちゃいんだな! オイラとそんなに変わらない」
 ロイが率直な感想をいう。
 「ハッハッハ! そうだな! ドワーフはそこまで身長が高くならないかならな」
 「それでこれからどこへ向かうのじゃ??」

 「これからちょっと国王に会ってもらう」
 「え!? 国王に!?」
 「ああ。まあ気にするな! 気難しい国王様じゃない」

 このまま俺達はドワーフの国王に会うことになった。ドワーフの街中を歩く。
 あちこちの建物から煙が出ていて,街全体は熱気に包まれている。

 「ダマールあの煙が出てるのはなんだ?」
 「鍛冶屋だよ。あれのほとんどは鍛冶屋から出てる煙だ」
 その数は少しではない。ドワーフの国は鍛冶屋が大事な国の産業だとこれは見たらはっきりと分かる。

 街の奥へと進むと,王宮らしき場所に到着する。
 王宮の門を守っている警備兵に呼び止められる。

 「ダマール様。今日はどうされたんでしょうか?」
 「国王に緊急の用事があるからお会いしたいと伝えてもらえないか?」
 「わかりました! ダマール様では王宮の中へどうぞ」

 王宮に入り,一つの部屋に通された。
 「ではこちらで少しお待ち頂けますか? 国王の用意が出来次第呼びに参りますので」
 「わかったありがとう」

 部屋へと入ると豪華な部屋でソファに座るり,テーブルの上には酒が置かれていて,ダマールはすぐに手を付け酒を飲み始めた。
 「国王に会うのに,酒なんて飲んでいいのか?」
 「これがドワーフって種族なんだ。誰でもいつでもそうさ」

 「酒なんてオイラは飲めない。他に飲み物ないのか?」
 「子供はこっちにある飲み物だな。ほら!」
 「おおダマールのおっちゃんありがとう」

 クロエとダマールは二人で酒盛りを始め出した。しばらくすると二人共酔っ払って宴会かのように騒ぎ出す。ロイも何故だが一緒に騒いでいる。

 扉が開けられ兵士が部屋に訪れた。
 「ダマール様。国王様の準備が整いましたのでお越しいただけますか?」
 「おお! やっとか! それじゃあいくか」

 「いくぞ!! カナデもロイも来るのじゃ~~」
 「クロエ酔っぱらい過ぎだろ。国王の前じゃ素直にしておけよ」

 「大丈夫じゃ任せろ」
 クロエはヨロヨロとした足取りで後を付いて行く。
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