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第二章
〜妖精族の里と人間〜
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俺達は数日馬車に揺られる旅を楽しみ,とある森林の前で止まった。
「ここよ! ここの森の奥にあちき達,妖精族の住処があるわ!」
「すごい場所にあるんだな……」
「他の種族、魔物に見つからないようにしてる場所だからね」
「俺達を案内して大丈夫なのか?」
「本来なら駄目よ! だけどあちきが接して大丈夫な人間だと判断したから問題ない。それでも里についたらあちきも含めて全員敵だと思われると思うからそれだけは理解しておいて」
「そうなのか? まあクロエがいるし大丈夫だろう」
「余に任せるのじゃ」
「なんだが楽しくなってきたな!」
俺達は森の中へと入っていく。森は至って普通の森で、魔物やましてや動物すら出くわさなかったが――。
「あれ? もしかしてだけど、さっきから同じ場所回ってない?」
「オイラにはどこもかしこも同じにしか見えないけどな」
「妖精族の里を守る迷いの魔法ね。普通はこうやってずっとグルグルしちゃって辿り着くことが出来ないのよ」
「それじゃあどすればいいんだ?」
「圧倒的な魔力量で魔法を打ち消すか、同族の魔法によって入り込むか、もしくは特別なアイテムがあれば通り抜けることが出来るわ。ここはあちきに任せて」
ミミが宙に舞いながら光り輝き始めた。光が辺り一帯を包み込む。
「これで大丈夫よ! このまま奥へ進んで」
言われた通り奥へと進んでいく。
さっきとは違う景色に変わっていき、やっと森林を抜ける。
抜けた先で見えてきた景色は見渡す限りの花畑だった。
開けた場所は丘になっており、丘の上には一本の大きな木が生えていた。
「ここが妖精族の里よ」
様々な花が咲き誇っていて、幻想的な景色だった。
「おおお! すっげ~!」
ロイが興奮気味に駆け出していく。
「「「うふふ,うふふ」」」
「「「人間よ,人間よ」」」
微かな声であちこちから声が聞こえた。
突然地面から巨大なゴーレムが数体現れて,ロイの足を掴んでロイが捕まってしまった。
「うあぁぁぁぁぁぁ」
ロイは宙ぶらりんになっている。
「「「うふふ,ミミよ! ミミだわ! 裏切り者裏切り者」」」
「やめてあげて! 別に里に何かしようとしてる訳じゃないわ」
「「「人間の味方してるミミの言うことなんて聞けない聞けない。」」」
「「「人間は敵よ敵よ」」」
「「「帰れ帰れ! 今なら許してあげるあげる」」」
「ちょっとロイを離しなさいよ!」
「「「人間離してあげる」」」
ロイが宙ぶらりんのままゴーレムに手を離されて頭から真っ逆さまに落ちていく。
「危ない!!」
俺は叫んだ!
地面に落ちる前にライムがロイをギリギリの所で助けた。
「「「フフフ。惜しい惜しい」」」
「ロイ大丈夫か!?」
「へへへ! 何とか平気だぜ」
「「「人間帰れ帰れ」」」
「カナデとロイごめん。あちき読みが甘かったわ……」
「まあしょうがない。俺達はここから出ていく! それでいいだろ?」
「「「いいよいいよ」」」
俺達は引き返す事にした。
「それにしても妖精族ってのは話を聞かないんじゃの」
「そうね……」
「そうなるとミミみたいな妖精は珍しいんじゃないのか?」
「あちきは里では異端児だと扱われてたからそうなのかもね。他の種族の生活を見てみたかったり旅をしたかったりして,あちきは里を出たのよ」
来た道を辿って帰っていると焚き火をしている灯りと人間の話し声が聞こえてきた。
「ん? こんな所に人間って来るのか?」
「普通は来ないわ。もしかしたら妖精を狙った悪い奴らかもしれない」
ミミは焚き火をする方へと飛んでいってしまった。
「急に飛び出すなよ!」
俺らも追いかける。
「誰だ!?!?」
綺麗な甲冑を着た数十人の人間が剣を構えて俺達を威圧する。
「別に怪しい者じゃないですよ! ただの旅の冒険者で」
「冒険者がこんな所に? 普通ならここにすら到達出来ないんですがね」
奥からそう発言しながら一人の人間がこちらに歩いて来た。
綺麗な白髪の長い髪を垂らし,ひと目見て高貴な身分と分かってしまうほどのオーラと清潔感あり,一切の威圧さは感じられなく,どちらかと言えば全てを包み込んでしまうような雰囲気を持った御仁だった。
「誰ですか??」
「私はサランと申します」
「俺はカナデって言います」
「おいカナデ! このおっさん貴族だけど貴族じゃないぞ」
「ロイお前……急に何言い出してんだ」
「オイラだってわかんねぇーけど,オイラの知ってる貴族って感じがしない」
ロイが言ってる事は意外に的を射てるのかもしれない。
「お主こそこんな所で何してるんじゃ?」
「それは……私の立場上本来なら言えないんですが,そちらに居るのは妖精ですよね? 少し力になってもらえないでしょうか?」
「あちき? あちきがあんたを手伝うの?」
「手伝うかどうかは,話を聞いてから判断してもらって構いません」
正直怪しいが,サランさんには悪意は感じないし,クロエが居れば最終的にはどうにかなると俺は思った。
「それだったら話だけでも聞いても別にいいんじゃない?」
「あちきはどっちでもいいよ! カナデに任せる」
「じゃあサランさん,俺達は話だけは聞きますよ。でも手助けするかは分かりません」
「それで勿論構いません。ではこちらにどうぞ!」
焚き火の周りに建てられた一際大きいテントに案内された。
中は外で野営しているとは到底思えないほど豪華だった。
「どうぞお好きに座って下さい」
サランさんが話す内容というのは,この世界で起こっている事とこれから起こるであろう出来事の信じられない内容だった。
「ここよ! ここの森の奥にあちき達,妖精族の住処があるわ!」
「すごい場所にあるんだな……」
「他の種族、魔物に見つからないようにしてる場所だからね」
「俺達を案内して大丈夫なのか?」
「本来なら駄目よ! だけどあちきが接して大丈夫な人間だと判断したから問題ない。それでも里についたらあちきも含めて全員敵だと思われると思うからそれだけは理解しておいて」
「そうなのか? まあクロエがいるし大丈夫だろう」
「余に任せるのじゃ」
「なんだが楽しくなってきたな!」
俺達は森の中へと入っていく。森は至って普通の森で、魔物やましてや動物すら出くわさなかったが――。
「あれ? もしかしてだけど、さっきから同じ場所回ってない?」
「オイラにはどこもかしこも同じにしか見えないけどな」
「妖精族の里を守る迷いの魔法ね。普通はこうやってずっとグルグルしちゃって辿り着くことが出来ないのよ」
「それじゃあどすればいいんだ?」
「圧倒的な魔力量で魔法を打ち消すか、同族の魔法によって入り込むか、もしくは特別なアイテムがあれば通り抜けることが出来るわ。ここはあちきに任せて」
ミミが宙に舞いながら光り輝き始めた。光が辺り一帯を包み込む。
「これで大丈夫よ! このまま奥へ進んで」
言われた通り奥へと進んでいく。
さっきとは違う景色に変わっていき、やっと森林を抜ける。
抜けた先で見えてきた景色は見渡す限りの花畑だった。
開けた場所は丘になっており、丘の上には一本の大きな木が生えていた。
「ここが妖精族の里よ」
様々な花が咲き誇っていて、幻想的な景色だった。
「おおお! すっげ~!」
ロイが興奮気味に駆け出していく。
「「「うふふ,うふふ」」」
「「「人間よ,人間よ」」」
微かな声であちこちから声が聞こえた。
突然地面から巨大なゴーレムが数体現れて,ロイの足を掴んでロイが捕まってしまった。
「うあぁぁぁぁぁぁ」
ロイは宙ぶらりんになっている。
「「「うふふ,ミミよ! ミミだわ! 裏切り者裏切り者」」」
「やめてあげて! 別に里に何かしようとしてる訳じゃないわ」
「「「人間の味方してるミミの言うことなんて聞けない聞けない。」」」
「「「人間は敵よ敵よ」」」
「「「帰れ帰れ! 今なら許してあげるあげる」」」
「ちょっとロイを離しなさいよ!」
「「「人間離してあげる」」」
ロイが宙ぶらりんのままゴーレムに手を離されて頭から真っ逆さまに落ちていく。
「危ない!!」
俺は叫んだ!
地面に落ちる前にライムがロイをギリギリの所で助けた。
「「「フフフ。惜しい惜しい」」」
「ロイ大丈夫か!?」
「へへへ! 何とか平気だぜ」
「「「人間帰れ帰れ」」」
「カナデとロイごめん。あちき読みが甘かったわ……」
「まあしょうがない。俺達はここから出ていく! それでいいだろ?」
「「「いいよいいよ」」」
俺達は引き返す事にした。
「それにしても妖精族ってのは話を聞かないんじゃの」
「そうね……」
「そうなるとミミみたいな妖精は珍しいんじゃないのか?」
「あちきは里では異端児だと扱われてたからそうなのかもね。他の種族の生活を見てみたかったり旅をしたかったりして,あちきは里を出たのよ」
来た道を辿って帰っていると焚き火をしている灯りと人間の話し声が聞こえてきた。
「ん? こんな所に人間って来るのか?」
「普通は来ないわ。もしかしたら妖精を狙った悪い奴らかもしれない」
ミミは焚き火をする方へと飛んでいってしまった。
「急に飛び出すなよ!」
俺らも追いかける。
「誰だ!?!?」
綺麗な甲冑を着た数十人の人間が剣を構えて俺達を威圧する。
「別に怪しい者じゃないですよ! ただの旅の冒険者で」
「冒険者がこんな所に? 普通ならここにすら到達出来ないんですがね」
奥からそう発言しながら一人の人間がこちらに歩いて来た。
綺麗な白髪の長い髪を垂らし,ひと目見て高貴な身分と分かってしまうほどのオーラと清潔感あり,一切の威圧さは感じられなく,どちらかと言えば全てを包み込んでしまうような雰囲気を持った御仁だった。
「誰ですか??」
「私はサランと申します」
「俺はカナデって言います」
「おいカナデ! このおっさん貴族だけど貴族じゃないぞ」
「ロイお前……急に何言い出してんだ」
「オイラだってわかんねぇーけど,オイラの知ってる貴族って感じがしない」
ロイが言ってる事は意外に的を射てるのかもしれない。
「お主こそこんな所で何してるんじゃ?」
「それは……私の立場上本来なら言えないんですが,そちらに居るのは妖精ですよね? 少し力になってもらえないでしょうか?」
「あちき? あちきがあんたを手伝うの?」
「手伝うかどうかは,話を聞いてから判断してもらって構いません」
正直怪しいが,サランさんには悪意は感じないし,クロエが居れば最終的にはどうにかなると俺は思った。
「それだったら話だけでも聞いても別にいいんじゃない?」
「あちきはどっちでもいいよ! カナデに任せる」
「じゃあサランさん,俺達は話だけは聞きますよ。でも手助けするかは分かりません」
「それで勿論構いません。ではこちらにどうぞ!」
焚き火の周りに建てられた一際大きいテントに案内された。
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