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〜失敗と成長〜
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子分がウキウキとした表情と声で俺の所へとやってきた。
「コロー! みてみてー! どう?」
子分が何やら赤い何かを背負っているのが見えた。それと革の匂いがする。
子分の周りをウロウロし,観察する俺。
「まあ人間の子供にしちゃあいい感じなんじゃないのか? 俺の子分としちゃあ上出来の見た目なんじゃないか!?」
「コロも似合うと思う? そう? ありがとう!」
「優子そろそろ行くわよ!」
「はーい」
「コロはお留守番しててね」
「はいよ……」
俺は家に居る時間が長い。何をしているのかと言うと,特に何もしていない。
飯を食って寝る。たまにご主人と遊んだり一緒に何かを見たりするが他は特にない。
だけれど,子分が帰って来ると一気に騒がしくなる。
一つは,いつも俺に向かって今日一日何があったのかを話かけてくるからだ。
正直退屈だ。子分が嬉しそうな声で話すので,聞いてあげている。欠伸をすると怒ってくるが俺にとって退屈なんだから仕方がない。
話が終わると,ご主人と一緒に外へと出る。これが俺にとっては楽しいイベントだった。
一番の楽しみはメスを口説く事だった。すれ違うメスに欲情して声を掛けるのだが,俺の戦績は全戦全敗だった。何故こんな魅力的なオスなのにと俺自身は思っていた。
その後に広い場所で子分と遊ぶ事が,俺の習慣になっていた。
外から家に戻ればご飯を食べ,後は横になりゆっくりする。
子分が最近,音を鳴らすようになった。何やら大きな箱の前に座り耳障りな音を鳴らす。
耳障りな音だろうにご主人はその音を聞いて,五月蝿いとは思ってないようだった。
だから俺は我慢するしかなかった。聴き心地が良い音ではないのは確かだった。
「コロ! コロ! ちゃんと聞いてる? ねえ聞いて?」
「ポロロ~ン」
「聞いてるよ。うるせぇ~な」
そんな雑音を聞きながらどうにかして眠りにつく事が多かった。
「コロ,ご飯だよ」
ご主人の声に気付いて俺は起きる。
早足で駆け寄り,腹を空かせた俺はすぐにでもご飯を食べたかった。
「待て!!!」
ご主人が俺の事を制止させる。
我慢させられるのは厳しいものがあるが仕方ない。
ご主人の言うことは聞かなくちゃ!
「よし!」
これでやっとご飯を食べる事が出来る。
「本当に頭がいいねコロは」
俺の頭をご主人が撫でてくれた。
撫でられると何故か分からないが,俺自身の心が豊かになってしまう。野性的な本能が薄れて,俺は徐々に人間との生活を楽しんでいるのかもしれないと感じていた。
とある日,朝から何だか慌ただしかった。ドタドタと子分とご主人達が動き回っていた。
何があるのかと思って見ていると,子分がいつもとは明らかに雰囲気の違う衣服と雰囲気を纏って何処かへと出掛けるようだった。
「コロはいい子にお留守番しててね?」
「分かったよ」
俺は玄関で三人を見送った後,家で静かに帰りを待つ事にした。
初めは俺だけで広々と優雅に過ごせるしラッキーと思っていたが,途中で飽きた。
用意されたご飯を俺だけで食べる。早く帰って来ないかな? などと考え始めるようになり,俺は時間を過ぎていくのを待った。
少しウトウトとしてた時――ガチャっと扉が開く音が聞こえた。
音に気付いた俺はすぐに飛び起きて出迎えに行く。
ドタドタドタドタッ! と子分が階段を駆け上がるのが見えた。
「コロただいま。いい子にしてた?」
「してたよ! 皆が居ないとつまらなかったな」
「コロ。優子がちょっと元気がないんだ……元気付けてくれないか?」
ご主人が,どこか切なさを帯びた声と匂いを漂わせていたので,子分に何かあったのでは? と俺は勘付き,階段で上に行き,子分の元へと俺は向かう事に。
実は二階に行くのは初めてだった。俺の中で二階に行っては行けないのではないか。という心が働き,今まで行った事がなかったのだ。
少し緊張しながら子分の匂いがする方へと向かう。
一つのドアの前に到着した俺はドアを開けて欲しいと,爪でカリカリと音を立てた。
するとドアが開く。
「コロ? どうしたの?」
ドアの隙間からスルリと俺は中へと入った。何かをするのではなく,ただ横になった。
子分はちゃぶ台に突っ伏して泣いていた。
俺はまた泣いているのかと思ったが,邪魔はしなかった。
少し落ち着いたのか,子分は泣き止んでいた。
突然俺に抱きついてきた。
「今日ね,ピアノの発表会があったの……今日の為にいっぱい練習してきたのにね,全然出来なくて,いっぱい失敗しちゃったの。練習ではちゃんと出来てたのに」
「全然出来なくて,途中で弾くの止めて逃げて来ちゃったの……ピアノの先生には凄く怒られたし,パパもママもせっかく応援しに来てくれたのにね……」
子分が俺に話しかけてきた内容は分からない。だが悲しんでいるという事は分かる。
「ハハハ! コロくすぐったいよぉ~」
俺は子分の顔を舐め回した。
「おい! こっちに来いよ!」
「コロ? どうしたの?」
「いいから来いって」
俺は子分を呼んだ。ドアを開けてもらい,階段を降りていく。
一階へと降りた俺は,自分で鎖の紐を咥えて子分の元に行く。
「お散歩行きたいの?」
「そうそう!」
「ママ。コロがお散歩行きたいって」
「パパと一緒に行ったら?」
「じゃあパパ一緒に行こう?」
「分かったよ。優子,コロ行こうか!」
ご主人と子分と外に行くことになった。
子分が俺の手綱を持って散歩をしてくれている。
普段だったら飛び出したい所だが,今日は我慢しておいてやろう。
子分の歩幅に合わせて俺はゆっくりと歩く。
「今日はコロ何だか大人しいな……元気ないのか?」
ご主人が俺の事を撫でながら話し掛けてきた。
「う~ん……いい感じ,いい感じ」
「コロはいっつも元気だよパパ」
「そうだな! いつも元気だよな」
いつも歩くコースを今日はゆっくりと歩いた。
子分とご主人が普段よりも話をしているようだった。
だんだんと声に明るさが出てきた。どうやら子分の機嫌は良くなっているみたいだった。
開けた場所に到着すると,ご主人は俺に繋がれた鎖を取り外す。
「よし! コロ取ってこーい!」
投げられたボールを俺は取りに行く。地面に落ちる前にキャッチしたいものだ。
「よしよし。コロいい子だ! もう一度行くぞ」
高く投げられたボールを,俺は追いかけ再びキャッチする。
うん――今回のキャッチは中々のものだったろ。
自分自身で自画自賛する。
「パパ! 私もやっていい?」
「ん? いいぞ。遠くに投げるんだぞ?」
「分かったよぉ~。えい!」
子分が投げたボールは,高々と上がるどころかすぐに地面に落ち,俺の目の前で止まった。
走るまでもなく俺はボールを拾い子分の元へボールを届けた。
「コロー! もう一回行くよー?」
再び振りかぶった子分だが,先程と全く同じようにボールは遠くへ飛ばなかった。
仕方ないから取りに行くが,俺は何も楽しくなかった。
今度はご主人にボールを渡す。再び遠くにボールが飛び,勢いよく俺は走り出す。
遊んでいたら,時間はあっという間に過ぎていった。
気付くと辺りは赤く染まり,夜のニオイもすぐそこに訪れていた。
「そろそろ帰るぞ! ママがご飯作って待ってるぞきっと」
「うん。パパ待って~」
並んで俺達は帰る。帰るとご主人が出迎えてくれて,ご飯の支度が整えられていた。
俺はご主人に感謝しつつ頂く事にした。
ご飯を食べ終えると,俺は子分がいつも音を鳴らしている椅子に座ってみた。
「俺は聞いてないから弾いてくれ!」
鼻を使って蓋を開け,音を鳴らす。
「優子,コロはピアノ聞きたいんじゃないか?」
「コロそうなの?」
「そうそう。今日のやつ弾いてくれよ」
「今日の演奏会の曲を弾いてあげたら?」
「ん~。分かった! じゃあコロの為に弾いてあげるね」
子分が座り音を奏で始めた。以前よりもいい音になったと俺は感じていた。
楽しそうに子分は弾いている。そして演奏が終わった。
「コロどうだった?」
「何だよ! やりゃあ出来るじゃねえか! 悪くなかったぞ」
「本当にコロ分かってるの~!?」
「分かってるつーの」
「コロありがとうね……」
子分が抱きついてきた。
暑い,暑い,流石に暑いぞ!
子分を振り払うといつもの場所に俺は横になった。
お腹が膨れると眠くなるのは何でだろうか?
そんな事を考えていたら,いつの間にか俺は意識を失っていた。
「コロー! みてみてー! どう?」
子分が何やら赤い何かを背負っているのが見えた。それと革の匂いがする。
子分の周りをウロウロし,観察する俺。
「まあ人間の子供にしちゃあいい感じなんじゃないのか? 俺の子分としちゃあ上出来の見た目なんじゃないか!?」
「コロも似合うと思う? そう? ありがとう!」
「優子そろそろ行くわよ!」
「はーい」
「コロはお留守番しててね」
「はいよ……」
俺は家に居る時間が長い。何をしているのかと言うと,特に何もしていない。
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だけれど,子分が帰って来ると一気に騒がしくなる。
一つは,いつも俺に向かって今日一日何があったのかを話かけてくるからだ。
正直退屈だ。子分が嬉しそうな声で話すので,聞いてあげている。欠伸をすると怒ってくるが俺にとって退屈なんだから仕方がない。
話が終わると,ご主人と一緒に外へと出る。これが俺にとっては楽しいイベントだった。
一番の楽しみはメスを口説く事だった。すれ違うメスに欲情して声を掛けるのだが,俺の戦績は全戦全敗だった。何故こんな魅力的なオスなのにと俺自身は思っていた。
その後に広い場所で子分と遊ぶ事が,俺の習慣になっていた。
外から家に戻ればご飯を食べ,後は横になりゆっくりする。
子分が最近,音を鳴らすようになった。何やら大きな箱の前に座り耳障りな音を鳴らす。
耳障りな音だろうにご主人はその音を聞いて,五月蝿いとは思ってないようだった。
だから俺は我慢するしかなかった。聴き心地が良い音ではないのは確かだった。
「コロ! コロ! ちゃんと聞いてる? ねえ聞いて?」
「ポロロ~ン」
「聞いてるよ。うるせぇ~な」
そんな雑音を聞きながらどうにかして眠りにつく事が多かった。
「コロ,ご飯だよ」
ご主人の声に気付いて俺は起きる。
早足で駆け寄り,腹を空かせた俺はすぐにでもご飯を食べたかった。
「待て!!!」
ご主人が俺の事を制止させる。
我慢させられるのは厳しいものがあるが仕方ない。
ご主人の言うことは聞かなくちゃ!
「よし!」
これでやっとご飯を食べる事が出来る。
「本当に頭がいいねコロは」
俺の頭をご主人が撫でてくれた。
撫でられると何故か分からないが,俺自身の心が豊かになってしまう。野性的な本能が薄れて,俺は徐々に人間との生活を楽しんでいるのかもしれないと感じていた。
とある日,朝から何だか慌ただしかった。ドタドタと子分とご主人達が動き回っていた。
何があるのかと思って見ていると,子分がいつもとは明らかに雰囲気の違う衣服と雰囲気を纏って何処かへと出掛けるようだった。
「コロはいい子にお留守番しててね?」
「分かったよ」
俺は玄関で三人を見送った後,家で静かに帰りを待つ事にした。
初めは俺だけで広々と優雅に過ごせるしラッキーと思っていたが,途中で飽きた。
用意されたご飯を俺だけで食べる。早く帰って来ないかな? などと考え始めるようになり,俺は時間を過ぎていくのを待った。
少しウトウトとしてた時――ガチャっと扉が開く音が聞こえた。
音に気付いた俺はすぐに飛び起きて出迎えに行く。
ドタドタドタドタッ! と子分が階段を駆け上がるのが見えた。
「コロただいま。いい子にしてた?」
「してたよ! 皆が居ないとつまらなかったな」
「コロ。優子がちょっと元気がないんだ……元気付けてくれないか?」
ご主人が,どこか切なさを帯びた声と匂いを漂わせていたので,子分に何かあったのでは? と俺は勘付き,階段で上に行き,子分の元へと俺は向かう事に。
実は二階に行くのは初めてだった。俺の中で二階に行っては行けないのではないか。という心が働き,今まで行った事がなかったのだ。
少し緊張しながら子分の匂いがする方へと向かう。
一つのドアの前に到着した俺はドアを開けて欲しいと,爪でカリカリと音を立てた。
するとドアが開く。
「コロ? どうしたの?」
ドアの隙間からスルリと俺は中へと入った。何かをするのではなく,ただ横になった。
子分はちゃぶ台に突っ伏して泣いていた。
俺はまた泣いているのかと思ったが,邪魔はしなかった。
少し落ち着いたのか,子分は泣き止んでいた。
突然俺に抱きついてきた。
「今日ね,ピアノの発表会があったの……今日の為にいっぱい練習してきたのにね,全然出来なくて,いっぱい失敗しちゃったの。練習ではちゃんと出来てたのに」
「全然出来なくて,途中で弾くの止めて逃げて来ちゃったの……ピアノの先生には凄く怒られたし,パパもママもせっかく応援しに来てくれたのにね……」
子分が俺に話しかけてきた内容は分からない。だが悲しんでいるという事は分かる。
「ハハハ! コロくすぐったいよぉ~」
俺は子分の顔を舐め回した。
「おい! こっちに来いよ!」
「コロ? どうしたの?」
「いいから来いって」
俺は子分を呼んだ。ドアを開けてもらい,階段を降りていく。
一階へと降りた俺は,自分で鎖の紐を咥えて子分の元に行く。
「お散歩行きたいの?」
「そうそう!」
「ママ。コロがお散歩行きたいって」
「パパと一緒に行ったら?」
「じゃあパパ一緒に行こう?」
「分かったよ。優子,コロ行こうか!」
ご主人と子分と外に行くことになった。
子分が俺の手綱を持って散歩をしてくれている。
普段だったら飛び出したい所だが,今日は我慢しておいてやろう。
子分の歩幅に合わせて俺はゆっくりと歩く。
「今日はコロ何だか大人しいな……元気ないのか?」
ご主人が俺の事を撫でながら話し掛けてきた。
「う~ん……いい感じ,いい感じ」
「コロはいっつも元気だよパパ」
「そうだな! いつも元気だよな」
いつも歩くコースを今日はゆっくりと歩いた。
子分とご主人が普段よりも話をしているようだった。
だんだんと声に明るさが出てきた。どうやら子分の機嫌は良くなっているみたいだった。
開けた場所に到着すると,ご主人は俺に繋がれた鎖を取り外す。
「よし! コロ取ってこーい!」
投げられたボールを俺は取りに行く。地面に落ちる前にキャッチしたいものだ。
「よしよし。コロいい子だ! もう一度行くぞ」
高く投げられたボールを,俺は追いかけ再びキャッチする。
うん――今回のキャッチは中々のものだったろ。
自分自身で自画自賛する。
「パパ! 私もやっていい?」
「ん? いいぞ。遠くに投げるんだぞ?」
「分かったよぉ~。えい!」
子分が投げたボールは,高々と上がるどころかすぐに地面に落ち,俺の目の前で止まった。
走るまでもなく俺はボールを拾い子分の元へボールを届けた。
「コロー! もう一回行くよー?」
再び振りかぶった子分だが,先程と全く同じようにボールは遠くへ飛ばなかった。
仕方ないから取りに行くが,俺は何も楽しくなかった。
今度はご主人にボールを渡す。再び遠くにボールが飛び,勢いよく俺は走り出す。
遊んでいたら,時間はあっという間に過ぎていった。
気付くと辺りは赤く染まり,夜のニオイもすぐそこに訪れていた。
「そろそろ帰るぞ! ママがご飯作って待ってるぞきっと」
「うん。パパ待って~」
並んで俺達は帰る。帰るとご主人が出迎えてくれて,ご飯の支度が整えられていた。
俺はご主人に感謝しつつ頂く事にした。
ご飯を食べ終えると,俺は子分がいつも音を鳴らしている椅子に座ってみた。
「俺は聞いてないから弾いてくれ!」
鼻を使って蓋を開け,音を鳴らす。
「優子,コロはピアノ聞きたいんじゃないか?」
「コロそうなの?」
「そうそう。今日のやつ弾いてくれよ」
「今日の演奏会の曲を弾いてあげたら?」
「ん~。分かった! じゃあコロの為に弾いてあげるね」
子分が座り音を奏で始めた。以前よりもいい音になったと俺は感じていた。
楽しそうに子分は弾いている。そして演奏が終わった。
「コロどうだった?」
「何だよ! やりゃあ出来るじゃねえか! 悪くなかったぞ」
「本当にコロ分かってるの~!?」
「分かってるつーの」
「コロありがとうね……」
子分が抱きついてきた。
暑い,暑い,流石に暑いぞ!
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