小学6年生、同級生30人全員を殺した日本の歴史史上最凶最悪の少年殺人鬼が、異世界の12歳に乗り移り、異世界を駆ける!

yuraaaaaaa

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眠っていた才能

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 「うおぉぉぉぉぉ!」
 グロッセが大剣を振りかざす。
 俺は大剣を軽々と避け、足かけてグロッセの体勢を崩すと、そのまま地面に突き倒した。

 何度も戦って思った事だが、どうにもグロッセに大剣は向いていなんじゃかと思う。
 俺のように軽い剣を使い、素早い動きで翻弄するような戦い方が合っていると思っている。
 グロッセにその事を伝えはしたが、本人は嫌なようだった。

 ジェイドと同じ大剣が良いらしい。それに女性であるリリアも同じ大剣使いで、彼女は大剣を上手く扱っているから男である自分がリリアに負けたくないとも。

 俺からしたら強けりゃ武器なんてどうでもいいと思うが、グロッセは かたくなに大剣を使いたがった。
 まあ別に弱い訳ではないから、俺はそのまま訓練に付き合ってやった。

 「今日も付き合って頂き、ありがとうございますジャン様……ハァハァ」
 「あんまり無茶すんなよ?」
 
 「俺って強くなってますか?」
 「強くなってるよ! 自分が強くなってるって実感がないかもしんないけど」
 来る日も、来る日もグロッセは挑んできては、俺に転がされる日々を送る。

 そんなある日。

 「!?!?!?!?!?」
 「おいグロッセ!! お前今なにした!?」

 (ジャン……今見えたか?)
 (ユウタに見えなかったら、僕に見えるわけないじゃんか)

 グロッセは突然、全く見えない速度で俺の背後まで移動していて、木剣のダガーが真っ二つにされていた。

 「いや……全く分かんないっす。速く動け! 動け! って思っていたら、急に体が軽くなったっす」
 そんなグロッセの体からは、魔力が出ていた。

 (どういう事なんだ?)
 (どうだろう? はっきりとは分からないよ)

 「グロッセ今やったこともう一回やってみろ!」
 「分かりました」
 グロッセが今やった事をやろうとしたが、出来なかった。

 「うむむむむむむむむむむ!!!!」
 「たまたま出来ただけか?」

 「うおぉぉぉぉぉぉ!」
 「そんな力んでも出来ないだろ!?」
 「ハァハァ。俺に何が起きたんすか?」

 (グロッセに魔法の才能があって、たまたま開花して無自覚で使えたんだと思う)
 (へぇ~。グロッセって魔法の才能があったのか)
 (まだ自覚はないと思うけどね)

 「グロッセの今の攻撃は魔法だよ。魔力が体から漏れているから魔法を使ったんだよ」
 「俺が!? 魔法!? 急に!? 何でですか!?」

 「いや、それは流石に知らないけど……訓練すれば使えるようになるってよ」
 「訓練って言っても、どうやっていけばいいんですか? 魔法に詳しい人なんて……」

 「だったら私が少し見てみましょうか?」
 訓練を隣で見ていたベイルがそう発した。

 「ベイルお前、魔法使えるのか?」
 「本当に多少だけです」
 そう言うと手のひらで水を出す。

 「魔力も少ないですし、強い魔法が使えるわけではありませんが、魔法を使えるようになるまで苦労しましたので、その知識と経験が役に立つのではないかと」
 「なるほどな。じゃあベイル頼んだ。グロッセの魔法をみてやってくれ」
 「かしこまりました」

 「グロッセもいいな? ベイルの指導をよく聞くんだぞ」
 「分かりました」

 「ではグロッセ、早速魔法の訓練を始めます。付いてきて下さい」
 グロッセはベイルの後を付いて行った。

 「ベイルって魔法使えたんだな」
 (僕も知らなかったよ……)

 「そういえば魔法の訓練って具体的に何するんだ?」
 
 (魔力を知覚する所から始まる。弓を持ったら弓を引けるでしょ? 剣を持たせたら下手だとしても、振り下ろせば斬れるよね。上手いとか下手は別にしてね! でも魔法は違うんだよ。魔力を持っていたとしても使えるかどうかは本人次第なんだ)

 (膨大な魔力を持っていたとしても、使いこなせない事も多々あるんだよ……本人の資質と才能がないと魔法は発動出来ないし、上手く使うことも出来ない。だけどグロッセは無自覚だけど魔法を使うことが出来た。だから魔力を知覚出来るようになったらすぐに使えるようになるんじゃないかな?)

 「使えるようになったグロッセと戦うの楽しみだな!」
 (ユウタより強くなっちゃうかも知れないよ?)

「それはそれで面白い! 俺の訓練になるな!」


 その日からグロッセは剣の訓練とは別に、魔法の訓練も行うようになっていった。

あれから 三ヶ月程の時間が経過した。

 ドタドタドタドタッ! バタンッ!
 「ジャン様!!!!」
 
 強くドア開けた拍子に、ジャンの机の上に重ねられた山のような書類が崩れ落ちた。
 「あ~~あ~~。もう! グロッセのせいだよ!」

 「すいませんジャン様! しかしですね、是非今すぐに戦ってもらえないかと!!」
 「この書類の山見て分からないの? めちゃくちゃ忙しいんだけど!」

 「俺も拾うの手伝いますから、是非相手して下さいよ」
 「ちょっとだけだよ!?」
 「お願いします」
 書類を拾い終えると、外に出て訓練場へと向かった。

 「どうしたんだよグロッセ! 顔が笑ってるぞ!」
 「今までにない高揚があるだけっすよ」
 「いつでもこいよ」
 俺がそう言った瞬間、グロッセが姿を消した。

 俺の懐まですでに入り込まれていた。
 グロッセが大剣を薙ぎ払う。俺は高くバク宙して避ける。

 「ふぅ~! 良い攻撃だよグロッセ」
 「これを避けるんすか!? まだまだいきますよ」
 大剣を持っているとは思えない速度でグロッセが攻撃を繰り出してくる。
 俺はギリギリで避けながら、グロッセの攻撃を捌いていた。

 「ジャン様、このまま俺にやられちゃうんじゃないっすか!?」
 「俺に勝つなんて十年はえぇーよ」
 だんだんグロッセのスピードにも慣れてきた。

 今度は俺から攻撃を繰り出す。
 「おおおっと!」
 グロッセが俺の攻撃を防ぐ。

 あれからどれくらい斬り合ったか。グロッセは俺のスピードにも難なく付いてくる。
 まあそれでも負けられない俺は、瞬間的にスピードを上げていく。

 徐々にグロッセに隙が出来始めた。
 その隙きを俺は見過ごさない!

 「うわぁぁぁぁ!」
 グロッセの背中は地面について、俺は馬乗りになっていた。

 「参ったっすジャン様……」
 「俺にはまだ勝てんよ! それでも強くなったなグロッセ」
 グロッセは笑顔で立ち上がる。

 「俺には風魔法の適性があるみたいで、風魔法を体に纏うと速く動けるようになったっす!」
 「へぇ~。初めてやった時ぐらい速く動けないの?」

 「あれは……何度か試しましたけど、魔力をかなり使うみたいで実践では使えないっす。一撃で仕留めるならいいかも知れないですけど。ただこのスピードで結構な時間保つ事が出来るので、こっちの方が実践では向いてるかと」

 「なるほどな。グロッセは大剣の攻撃のパターンが少ないから増やしたほうが良いよ! それと緩急をつけたほうがいい。いくら速くても同じスピードだと慣れるんだよ」

 「ジャン様はそんな事を考えながら戦ってるんすか?」
 「え!? まあな! 化け物みたいな奴らでも頭つかって戦ってるんだぞ! 俺達凡人は、もっと頭使わないと駄目だろ?」

 「流石ジャン様っすね。って事は、俺はまだまだ強くなれるってことっすよね?」
 「そういう事だな。まだまだ強くなるよ! 俺も強くなるからグロッセも強くなりゃあいい」
 「はい! これからも精進します!」
 グロッセそういってお辞儀をした。

 (グロッセの実力は実際どうだったの?)
 「かなり強くなってたよ。これからが楽しみだな……それよりも書類の仕事が大量にあるんじゃないのか?」

 (あ~そうだった……嫌なことを思い出させてくれてありがとうユウタ)
 「どういたしまして」
 書斎へと戻り、とんでもない量の書類と格闘するジャンだった。

 さらに半月の時間が流れる。

 「ジャン様、手紙が届いています」
 手紙を手にとったジャンは、手紙の後ろにある封蝋印の紋章を見て動きが止まった。
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