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食べ物と思い出
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高校生の頃の話である。
私の通う高校には学食というものはなかったが、お昼休みには食堂に菓子パンと惣菜を売りに出入り業者のようなものが来ていた。
両親が共働きで忙しく、昼食の弁当代わりに五百円を渡されていた私はクラスメイト達とは違ってよくその菓子パンや惣菜の世話になっていた。
早起きが出来た日は自分で弁当を作って持っていく事もあったが、悲しいかな高校生の頃の私は早起きが出来なかった。
さて、そういう事情で惣菜屋さん利用率が高かった訳だが、惣菜屋さんではフライドポテトも販売していた。
時間経過でしんなりしたポテトが私は妙に好きだったし、他の惣菜よりも数が少ないそのフライドポテトは他の学生にも人気で、出遅れれば売り切れている事もしばしばあった。
四限目の終了を知らせるチャイムと共に授業を終わらせてくれる教師の授業では、終了の礼を終えるや否や財布を持って食堂へと駆けてはフライドポテトを買ったものである。
お昼ご飯を一緒に食べるクラスメイトとポテトをシェアし、菓子パンを齧る昼休み。
何でもないような高校生の時の記憶が、今ではとても輝いているように思える。
あの時の私は確かに高校生活を謳歌していた。
そうして思い返せば、私の思い出というのは食べ物にまつわるものが多い。
小学生の頃、家族旅行でソフトクリームの上だけ落として泣いた事。
運動会の日に母が作ってくれた豪華なお弁当に大興奮した事。
友達と初めてスイパラに行って気持ち悪くなるまでケーキを食べた日の事。
せっかくの広島旅行なのに牡蠣が食べられなくて牡蠣の炊き込みご飯を一人だけむかごご飯に変えて貰った事。
伊豆で食べた鯛の炊き込みご飯は、食べきれなかった分をコテージの方の好意でおにぎりにしてもらったっけ。
他にもたくさんあるけれど、家族や友達との食事の記憶が沢山ある。
楽しいものも、そうでないものも、今では全て良い思い出だといえる。
前にどこかで食べることは生きることだと聞いた。
だからこそ記憶に残りやすいのだろうか。
願わくば、これからも沢山の楽しい食事の思い出を作っていきたい。
私の通う高校には学食というものはなかったが、お昼休みには食堂に菓子パンと惣菜を売りに出入り業者のようなものが来ていた。
両親が共働きで忙しく、昼食の弁当代わりに五百円を渡されていた私はクラスメイト達とは違ってよくその菓子パンや惣菜の世話になっていた。
早起きが出来た日は自分で弁当を作って持っていく事もあったが、悲しいかな高校生の頃の私は早起きが出来なかった。
さて、そういう事情で惣菜屋さん利用率が高かった訳だが、惣菜屋さんではフライドポテトも販売していた。
時間経過でしんなりしたポテトが私は妙に好きだったし、他の惣菜よりも数が少ないそのフライドポテトは他の学生にも人気で、出遅れれば売り切れている事もしばしばあった。
四限目の終了を知らせるチャイムと共に授業を終わらせてくれる教師の授業では、終了の礼を終えるや否や財布を持って食堂へと駆けてはフライドポテトを買ったものである。
お昼ご飯を一緒に食べるクラスメイトとポテトをシェアし、菓子パンを齧る昼休み。
何でもないような高校生の時の記憶が、今ではとても輝いているように思える。
あの時の私は確かに高校生活を謳歌していた。
そうして思い返せば、私の思い出というのは食べ物にまつわるものが多い。
小学生の頃、家族旅行でソフトクリームの上だけ落として泣いた事。
運動会の日に母が作ってくれた豪華なお弁当に大興奮した事。
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せっかくの広島旅行なのに牡蠣が食べられなくて牡蠣の炊き込みご飯を一人だけむかごご飯に変えて貰った事。
伊豆で食べた鯛の炊き込みご飯は、食べきれなかった分をコテージの方の好意でおにぎりにしてもらったっけ。
他にもたくさんあるけれど、家族や友達との食事の記憶が沢山ある。
楽しいものも、そうでないものも、今では全て良い思い出だといえる。
前にどこかで食べることは生きることだと聞いた。
だからこそ記憶に残りやすいのだろうか。
願わくば、これからも沢山の楽しい食事の思い出を作っていきたい。
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