41 / 49
四十一 高原での告白
しおりを挟む
――そう私は庶民だったのよ。今まで騙しててごめんなさい。
私は自分を見上げてくるジョーゼットの可憐な泣き顔にハートを打ち抜かれていた。自分の言ったことよりジョーゼットの超絶可愛い顔の方に意識がいってしまう。
「え? ミーシャ商会と。取り違えとか、一体何のことなの?」
「ミーシャ商会って知ってる? そこの娘さんがねガブリエラちゃんって言って、その子と私が病院で間違われているの」
「ミーシャ商会は存じています。けれど……。間違えるなんて、そんなこと……」
「そうよね。どうやって間違えたのか、分かっていたらそれを証拠に元に戻れるのよねえ。ガブちゃんともう少し話をしておけば良かった。家に戻ったらまた相談しようかな。任せてなんて言ってたし」
「ガブちゃん?」
ジョーゼットはそう言うとぴたりと泣き止んでまだ涙目だけど拭ってこちらを見上げてきたの。睫毛が光ってまた神々しい。
「ガブリエラって長いからガブちゃんって呼んでいるの。本人からも了承を得ているのよ」
「……愛称で呼ぶなんてアーシアと随分仲が良いようね」
「えーと。仲が良いとかでなく。そうねえ。今は戦友のような感じね。この前のほら、海の式典のときにうちの別荘に遊びに来てくれて色々話をしたけれど」
「アーシアのお家の別荘に遊びにですって?」
「ええ。泊まってもらったのよ。お友達なんて初めてだし。二人きりでのんびりしてて楽しかった……ちょっとジョーゼットどうしたのよ?」
「アーシアとルーク様がいらっしゃる別荘に、それにアーシアと夏の浜辺で戯れるなんて……。それもアーシアとそ二人だけで……」
――そこなの? 喰いつくとこ。違うでしょ?
ジョーゼットは口に手を押し当ててぶつぶつ繰り返して言っていた。それも可愛いらしいの。
「そんなに海辺が好きならジョーゼットも是非いらして? でも私もいつまで侯爵家にいられるか分からないし。ルークお兄様もいらしたけれどお仕事が忙しくて、もっぱら私とガブちゃんだけで遊んでて……。ああ、そうでは無くて、私はいずれは庶民に戻ることになるからね。王太子様の婚約者候補なんてとんでもないの」
――目指せ炬燵でみかん。半裸でアイスなのよ。
「うふふ。まあ、嬉しいわ。アーシア、絶対よ。だけど庶民といっても、ミーシャ商会ほどのところでしたら、その内王宮で取り立てられて準貴族になるかもしれなくてよ? 今も出入りをなさってるし。それに……」
「それに何なの?」
「このことはルーク様には?」
「話したけど全然聞いてくれなかったの。だから、困っているのよ」
私がそう言うと花が綻ぶようにジョーゼットが微笑んだ。
「ルーク様なら、きっとそうね……」
「だから、早く発覚して欲しいのだけど。ふふ。やっとジョーゼットが笑ってくれたわね」
私は超絶可愛いジョーゼットの頬に両手を添えるとこつんと額と額を押し当てて呟いた。
「あーあ。さっさと庶民に戻りたい」
「まあ、アーシアったら……」
何故かジョーゼットは顔を真っ赤にしていた。え? 何かまずかったかしら? でも、額をごっつんこするのは仲直りの定番よね。何故かは分からないけれどジョーゼットを泣かせた訳だしね。
「でも、どうして取り違えなんて思いついたの? そのガブリエラさんとそもそもどうやってお知り合いに?」
「あー、それなんだけど。知り合ったのは学園のお茶会に彼女が招かれていて、話かけられたの。彼女はプリムラ学園の生徒会の一員で招かれていたようね」
私が病気で死にかけたとき日本でやってた乙女ゲームの『ゆるハー』という世界に良く似ていることを思い出して、彼女がそのゲームのヒロインだったなんて言える訳ない。
「……ガブリエラさんは知ってて、私には言えないのですの?」
何故だか、さっきまで頬を染めてご機嫌だったジョーゼットが今度は頬を膨らませてご機嫌斜めになったのよ。可愛いけど。
「えっとその……」
「もう、知りませんわ。アーシアったら。お友達と思っていましたのに」
「あ、ごめんなさい。その説明が難しくて」
私は何か誤解されてると思い低姿勢で謝るとジョーゼットは機嫌を直した。
「いつかお話してくださるわね?」
小首を傾げて強請られると私は肯くしかなかった。でも絶対頭がおかしくなったと思われるに違いないわよ。この辺もガブちゃんに相談しないと……。
「さあ、そろそろ館に戻らないと随分遠くにきましたもの」
「寒い? 高原だから夕方になると肌寒いわよね」
肩を震わせたジョーゼットに私は上着を脱いでかけてあげるとジョーゼットの機嫌が直ったので私は安堵した。
「ありがとう。アーシア」
皆のところに戻ると何故かきゃあきゃあと私達を見て奇声を上げたのよ。何故なの。ドレスは薄くて寒いのよ。肩が出てるじゃない。ほら、私は男性用だしね。上着を脱いだぐらいでは大丈夫なの。女の子は身体は冷やしちゃだめよ。
それから私達は星を眺めたり、昼間は高原を散策という優雅なこれぞバカンスというのを満喫したの。本当に素晴らしかった。高原では乗馬もしたけど暴走なんてしなかったのよ。でも何故か丘の上でジョーゼットと一緒に乗って朝駆けしちゃったけどね。朝日に輝く高原の風景も素晴らしかった。
「アーシア様、もう一度その白馬の馬に乗って丘の向こうからこちらにいらしてくださいな」
何度かそんなことを他のご令嬢方から頼まれたので何回かこなしたわ。何なの。一体。
そうして今度こそ楽しいバカンスを満喫した私は再び侯爵家に戻ってきた。巷では私の代わりにムチ打ち猛獣使いの貴公子として社交界のゴシップ欄で騒がれていたルークお兄様は元気に領地の経営もこなされ、開港した港の運営も今のところ順調だった。
そして、教えて頂いたことはあの事件は王弟派の陰謀に巻き込まれていたということだった。
「だから、今は陛下とアベル様の方で対応してくださっている。だからといってお前も十分気を付けることだ。例え特殊な技能があってもな」
にやりと笑うルークお兄様に私は一応心配してくれているのだと不思議に思った。
「ルークお兄様意外です。私など手駒のようにてっきり思われていると……」
「自分が手駒になるほど使えるとでも思っていたのか?」
これでもかという冷たい視線を受けたけれどにやりと笑うお兄様にもしかして、私のことを少しは大事に思ってくれているような気がしてきた。
「改めて王太子様の婚約者候補のことは私には畏れ多いことです。それに私はこの家の者ではありませんがその時までお兄様のサポートをさせていただきます。それがせめての恩返しです」
ルークお兄様には怪訝な顔をされてしまったけれど今の私の正直な気持ちを口にしてみた。言わないと伝わらないしね。
そして、学園に戻る準備をしているとガブちゃんからの訪問を受けたのよ。
――取り違えの証拠を見つけたという連絡と共に。
私は自分を見上げてくるジョーゼットの可憐な泣き顔にハートを打ち抜かれていた。自分の言ったことよりジョーゼットの超絶可愛い顔の方に意識がいってしまう。
「え? ミーシャ商会と。取り違えとか、一体何のことなの?」
「ミーシャ商会って知ってる? そこの娘さんがねガブリエラちゃんって言って、その子と私が病院で間違われているの」
「ミーシャ商会は存じています。けれど……。間違えるなんて、そんなこと……」
「そうよね。どうやって間違えたのか、分かっていたらそれを証拠に元に戻れるのよねえ。ガブちゃんともう少し話をしておけば良かった。家に戻ったらまた相談しようかな。任せてなんて言ってたし」
「ガブちゃん?」
ジョーゼットはそう言うとぴたりと泣き止んでまだ涙目だけど拭ってこちらを見上げてきたの。睫毛が光ってまた神々しい。
「ガブリエラって長いからガブちゃんって呼んでいるの。本人からも了承を得ているのよ」
「……愛称で呼ぶなんてアーシアと随分仲が良いようね」
「えーと。仲が良いとかでなく。そうねえ。今は戦友のような感じね。この前のほら、海の式典のときにうちの別荘に遊びに来てくれて色々話をしたけれど」
「アーシアのお家の別荘に遊びにですって?」
「ええ。泊まってもらったのよ。お友達なんて初めてだし。二人きりでのんびりしてて楽しかった……ちょっとジョーゼットどうしたのよ?」
「アーシアとルーク様がいらっしゃる別荘に、それにアーシアと夏の浜辺で戯れるなんて……。それもアーシアとそ二人だけで……」
――そこなの? 喰いつくとこ。違うでしょ?
ジョーゼットは口に手を押し当ててぶつぶつ繰り返して言っていた。それも可愛いらしいの。
「そんなに海辺が好きならジョーゼットも是非いらして? でも私もいつまで侯爵家にいられるか分からないし。ルークお兄様もいらしたけれどお仕事が忙しくて、もっぱら私とガブちゃんだけで遊んでて……。ああ、そうでは無くて、私はいずれは庶民に戻ることになるからね。王太子様の婚約者候補なんてとんでもないの」
――目指せ炬燵でみかん。半裸でアイスなのよ。
「うふふ。まあ、嬉しいわ。アーシア、絶対よ。だけど庶民といっても、ミーシャ商会ほどのところでしたら、その内王宮で取り立てられて準貴族になるかもしれなくてよ? 今も出入りをなさってるし。それに……」
「それに何なの?」
「このことはルーク様には?」
「話したけど全然聞いてくれなかったの。だから、困っているのよ」
私がそう言うと花が綻ぶようにジョーゼットが微笑んだ。
「ルーク様なら、きっとそうね……」
「だから、早く発覚して欲しいのだけど。ふふ。やっとジョーゼットが笑ってくれたわね」
私は超絶可愛いジョーゼットの頬に両手を添えるとこつんと額と額を押し当てて呟いた。
「あーあ。さっさと庶民に戻りたい」
「まあ、アーシアったら……」
何故かジョーゼットは顔を真っ赤にしていた。え? 何かまずかったかしら? でも、額をごっつんこするのは仲直りの定番よね。何故かは分からないけれどジョーゼットを泣かせた訳だしね。
「でも、どうして取り違えなんて思いついたの? そのガブリエラさんとそもそもどうやってお知り合いに?」
「あー、それなんだけど。知り合ったのは学園のお茶会に彼女が招かれていて、話かけられたの。彼女はプリムラ学園の生徒会の一員で招かれていたようね」
私が病気で死にかけたとき日本でやってた乙女ゲームの『ゆるハー』という世界に良く似ていることを思い出して、彼女がそのゲームのヒロインだったなんて言える訳ない。
「……ガブリエラさんは知ってて、私には言えないのですの?」
何故だか、さっきまで頬を染めてご機嫌だったジョーゼットが今度は頬を膨らませてご機嫌斜めになったのよ。可愛いけど。
「えっとその……」
「もう、知りませんわ。アーシアったら。お友達と思っていましたのに」
「あ、ごめんなさい。その説明が難しくて」
私は何か誤解されてると思い低姿勢で謝るとジョーゼットは機嫌を直した。
「いつかお話してくださるわね?」
小首を傾げて強請られると私は肯くしかなかった。でも絶対頭がおかしくなったと思われるに違いないわよ。この辺もガブちゃんに相談しないと……。
「さあ、そろそろ館に戻らないと随分遠くにきましたもの」
「寒い? 高原だから夕方になると肌寒いわよね」
肩を震わせたジョーゼットに私は上着を脱いでかけてあげるとジョーゼットの機嫌が直ったので私は安堵した。
「ありがとう。アーシア」
皆のところに戻ると何故かきゃあきゃあと私達を見て奇声を上げたのよ。何故なの。ドレスは薄くて寒いのよ。肩が出てるじゃない。ほら、私は男性用だしね。上着を脱いだぐらいでは大丈夫なの。女の子は身体は冷やしちゃだめよ。
それから私達は星を眺めたり、昼間は高原を散策という優雅なこれぞバカンスというのを満喫したの。本当に素晴らしかった。高原では乗馬もしたけど暴走なんてしなかったのよ。でも何故か丘の上でジョーゼットと一緒に乗って朝駆けしちゃったけどね。朝日に輝く高原の風景も素晴らしかった。
「アーシア様、もう一度その白馬の馬に乗って丘の向こうからこちらにいらしてくださいな」
何度かそんなことを他のご令嬢方から頼まれたので何回かこなしたわ。何なの。一体。
そうして今度こそ楽しいバカンスを満喫した私は再び侯爵家に戻ってきた。巷では私の代わりにムチ打ち猛獣使いの貴公子として社交界のゴシップ欄で騒がれていたルークお兄様は元気に領地の経営もこなされ、開港した港の運営も今のところ順調だった。
そして、教えて頂いたことはあの事件は王弟派の陰謀に巻き込まれていたということだった。
「だから、今は陛下とアベル様の方で対応してくださっている。だからといってお前も十分気を付けることだ。例え特殊な技能があってもな」
にやりと笑うルークお兄様に私は一応心配してくれているのだと不思議に思った。
「ルークお兄様意外です。私など手駒のようにてっきり思われていると……」
「自分が手駒になるほど使えるとでも思っていたのか?」
これでもかという冷たい視線を受けたけれどにやりと笑うお兄様にもしかして、私のことを少しは大事に思ってくれているような気がしてきた。
「改めて王太子様の婚約者候補のことは私には畏れ多いことです。それに私はこの家の者ではありませんがその時までお兄様のサポートをさせていただきます。それがせめての恩返しです」
ルークお兄様には怪訝な顔をされてしまったけれど今の私の正直な気持ちを口にしてみた。言わないと伝わらないしね。
そして、学園に戻る準備をしているとガブちゃんからの訪問を受けたのよ。
――取り違えの証拠を見つけたという連絡と共に。
3
あなたにおすすめの小説
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします
紫
恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。
王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい?
つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!?
そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。
報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。
王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。
2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……)
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~
咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】
あらすじ
「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」
聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。
彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。
しかし、エリーナはめげなかった。
実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ!
北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。
すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。
「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」
とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。
以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。
最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる