糖度高めな秘密の密会はいかが?

桜井 響華

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糖度1*会議の後のお疲れ様ディナー

今日の会議も非常に疲れました。

彩羽(いろは)コーポレーションで雑貨デザインやその他のデザインの仕事をしているけれども、会議での採用案件は雀の涙程で、ほとんどの案件が構想練り直しだった。

精神と体力をすり減らした会議に対して、今は美味しいモノを食べて鋭気を養っている最中。

会議の日のディナーは、お決まりのお店でお決まりの日替わりディナーを楽しむ。

ちなみにお決まりのこのお店は、彩羽コーポレーションが経営するカフェなので、社員証があれば社割になるのでお得。

今日の日替わりディナーはパスタコースか日替わり洋食コース。

私はパスタコースをチョイスした。

大好きなクリーム系のパスタにサラダ、スープ、デザート付き。

パスタはお上品に盛られているけれど、サラダはセットの割には多めに盛られている。

スープも野菜がたっぷり入っているので、野菜不足になりがちなOLの私には有難い。

「お待たせ致しました、ベーコンとほうれん草のクリームパスタです」

サラダをモグモグと食べているとパスタが運ばれて来た。

「ゆかりちゃん、今日も御一人様でお食事ですか?」

二ヶ月前位から働いているアルバイト店員、香坂 有澄(こうさか ありと)君。

常連に近い私に気軽に話しかけてくれるから、すっかりお友達。

癒しの王子様系で、可愛いくて仕方ない。

最近は食事だけではなく、香坂君に会えるのも楽しみの一つ。

「会議の後は本当に疲れるから、御一人様でノンビリさせて下さい」

「そっかぁ…この後のお誘いしたかったんだけどなぁ…疲れてるなら無理?もうすぐ上がれるんだけど…」

「明日は会議ないから平気」

小声でお誘いしてくる香坂君に対して、私はお行儀が悪いと思いつつも、仕事中の香坂君を急いで解放しなきゃと思い、食事を頬張りながら小声で返した。

「それが基準なの?」

「会議は神経すり減らすから、会議前は自宅でノンビリしたいんだ。仕事終わったら連絡待ってるね」

香坂君はうなづいて、バイバイと小さく手を振ってから仕事に戻った。

『一緒にどこかに行きましょう』と香坂君に言われ、出かける約束をしたので、携帯番号とアドレスを交換したのは、つい先日の事。

交換してから、どちらからも連絡する訳ではなく、まさかの今日が出かける日になるとは思わなかったけれど・・・・・・。

予期せぬ展開ではあるけれど、このチャンスを逃さないように前進あるのみだと思った。

混んでいる店内でのざわめきの中、耳を澄ませていると聞こえてくるのは香坂君の噂。

「あの人、カッコいいよね!」
「可愛い系で見てるだけで癒されるよね」
「彼女居るのかな?声かけてみない?」

女性だけのグループのお客様のほとんどが彼に釘付けらしく、話題が絶えない。

アイドルの様な可愛い系の顔立ちに低すぎないボイス、そこそこある身長、接客も丁寧で笑顔が素敵。

どこをとっても申し分ない彼なので、女性達が釘付けになるのも分かる。

近付きたくても近付けない女性達の中で、仕事終わりに彼と一緒に出かける事になっていると考えるだけで優越感。

食べながら、一人でニヤけてしまいそう。

ごめんなさい、皆様、香坂君は彼氏ではないけれど、この後は二人きりで出かけます───・・・・・・

「お前、また一人で寄り道してるんだな」

優越感に浸っていたのに、聞き覚えのある声が後ろ側から聞こえた。

驚きつつも後ろは振り返りたくないので、無視して聞こえない振りをしてしまった。

「グラスビール1つお願いします」

私の前側に回り込み、勝手にビールを注文して勝手に座り込んで来たのは、鬼畜な俺様上司、日下部 郁弥(くさかべ ふみや)。

所属部署の企画開発部からは恐れられる存在だが、総務部などの直接関わりのない部署の女子からはカッコいいと持て囃される存在。

確かに綺麗な顔立ちをしているし、高身長だし、スタイルも悪くない。

おまけに28歳にして部長職。
感想 1

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