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糖度12*決断すべき、お別れの時
1
焼肉を食べてから、相良さんの車で有澄の自宅付近の駅前まで送ってもらった。
駅前のドラッグストアに寄り、恥ずかしいので生活用品に紛れ込ませて購入した検査薬。
「いっせーので見ようね」
生理予定日の一週間後から検査が出来ると記載されていたので、帰宅してから袋から取り出すと真っ先にトイレへ向かった。
トイレから出た後に裏返しにして置いた検査薬を表側にすると・・・
「あっ、」
妊娠反応が無く、陰性だった。
「…子供がいる生活もいいかなって考えてたけど、今はちょっとホッとしてる。ごめんね、心配かけて…」
有澄は何も言わずに微笑んで抱きしめてくれたけれど、有澄はどっちを期待してたんだろう?
女の子の日が来るまでは完全には安心出来ないけれど、今のところは妊娠していないと思う。
嫌がらせ事件も解決したし、これでまたいつもの日常に戻れる。
「…ゆかり、もしかしてストレスで遅れてたんじゃないかな?佐藤さんが辞める事とかボードとか…」
ストレスか・・・。
考えた事がなかったな・・・。
「そっかな?一週間以上遅れたのって初めてで凄く不安だった…」
「これからは何でも言ってよ。どんな些細な事でもいいから」
「うん、分かった」
自分では大丈夫って思っていても、知らぬ内にストレスがかかって負担になっていたのだろう。
有澄に抱きしめられていると、心地好くて安心出来る。
「お風呂、入ろっか…。ゆかり、先に入っていいよ」
有澄の一言で私はこくんと頷き、お風呂にお湯を溜めに行く。
それから有澄のスーツのジャケットを受け取り、ハンガーにかける事も日課になって来た。
ネクタイを緩める仕草にキュンとして、目が合うと恥ずかしくなり目を逸らす事もしばしば。
もう5ヶ月近く、こんな生活をしている私達。
私は先にお風呂に入り、ソファーでくつろいでいた。
「ゆかり、引越し前に御両親にご挨拶しなきゃ…と思うんだけど。いつが良いかな?」
「そう言えば、引越し先も全然決めてなかったね」
「了承得てから引越ししようと思うんだけど…どうかな?半同棲生活は秘密だけど、これから先、一緒に住むなら同意を得ないとね」
半同棲生活の事を知っているのは、社内では相良さんと綾美のみ。
特別、誰にも言ってないので、形的には秘密になっている。
有澄は私よりも若いのに挨拶とか順序を凄く気にするので、育ちが良いってすぐ分かる。
そんな有澄だから両親もすぐ気に入ると思う。
お母さんに関しては、ミーハー全開で「可愛い!」って騒ぐ姿が目に浮かぶ。
「私も有澄の御両親に挨拶行かなきゃだよね?凄く緊張するけど…!」
「母は社長だし、父は物静かだし、相良も一緒に住んでるから緊張しなくても大丈夫だよ。俺はしばらく実家に帰ってないけどね…」
相良さんも一緒に住んでるのね・・・今まで知らなかったな。
私の知らない有澄の事情がまだまだ沢山あるんだろうなぁ。
休みの日も一緒に過ごして、会社から帰宅後も居住を共にしていたから、私も有澄もしばらく実家には立ち寄っていない。
私の場合は結婚の話をされるから近寄らなかったのもあるけれど・・・。
ハンガーにかけたスーツのジャケットをしまいながら思う。
有澄を連れて行ったら、「結婚は?」と確実に聞くだろうな。
御曹司だと分かったら、お母さんは興奮し過ぎてひっくり返るかもしれないし、ひっくり返らなくても即「イケメンの御曹司」にぞっこんかも?
お父さんは緊張して、あんまり話さず厳格な父を気取っているか、お酒を飲んで陽気になるかどちらかだろう。
お兄ちゃんに関しては、いつものあのままだろう。
だいたい想像出来ちゃうから、困る。
「御挨拶行くなら車で行く?…というか、副社長だから車買ってからにしようか?」
お風呂から上がった有澄が、タオルで髪の毛を拭きながら質問した。
「…いや、別に電車でいいよ。有澄と電車デートもしたいし。でも、どうしたの、急に?」
突然の質問で驚いたが、冷静に答える。
「役職ついてるのにレンタカーじゃ格好つかないし、じゃあ役職は内緒って事で」
「……うん、有澄が内緒がいいならそれでいいよ。まぁ、いずれ役職は分かる事だろうけどね」
どうしたんだろう、有澄?
いつになく焦ってるというか、何と言うか・・・とにかく変。
「大切にしてる娘さんを預かる訳だから、頼りがいがないと不安かなって思って。副社長って地位なのに高級車もなく、1LDKのアパートはまずいかなって思ったんだけど…」
「あははっ、うちの両親、そんなの気にしないよ!細かく言う必要もないんだから、もっと気楽に来てね」
私よりも有澄の方が、今から緊張してるんだ。
有澄はお小遣いや生活費も両親の援助を受けずに今まで生きてきたから、御曹司なのに苦労人なので、豪遊もしない。
高級ディナーももしかしたら、好きではなく、平凡な毎日が好きなのかもしれない。
駅前のドラッグストアに寄り、恥ずかしいので生活用品に紛れ込ませて購入した検査薬。
「いっせーので見ようね」
生理予定日の一週間後から検査が出来ると記載されていたので、帰宅してから袋から取り出すと真っ先にトイレへ向かった。
トイレから出た後に裏返しにして置いた検査薬を表側にすると・・・
「あっ、」
妊娠反応が無く、陰性だった。
「…子供がいる生活もいいかなって考えてたけど、今はちょっとホッとしてる。ごめんね、心配かけて…」
有澄は何も言わずに微笑んで抱きしめてくれたけれど、有澄はどっちを期待してたんだろう?
女の子の日が来るまでは完全には安心出来ないけれど、今のところは妊娠していないと思う。
嫌がらせ事件も解決したし、これでまたいつもの日常に戻れる。
「…ゆかり、もしかしてストレスで遅れてたんじゃないかな?佐藤さんが辞める事とかボードとか…」
ストレスか・・・。
考えた事がなかったな・・・。
「そっかな?一週間以上遅れたのって初めてで凄く不安だった…」
「これからは何でも言ってよ。どんな些細な事でもいいから」
「うん、分かった」
自分では大丈夫って思っていても、知らぬ内にストレスがかかって負担になっていたのだろう。
有澄に抱きしめられていると、心地好くて安心出来る。
「お風呂、入ろっか…。ゆかり、先に入っていいよ」
有澄の一言で私はこくんと頷き、お風呂にお湯を溜めに行く。
それから有澄のスーツのジャケットを受け取り、ハンガーにかける事も日課になって来た。
ネクタイを緩める仕草にキュンとして、目が合うと恥ずかしくなり目を逸らす事もしばしば。
もう5ヶ月近く、こんな生活をしている私達。
私は先にお風呂に入り、ソファーでくつろいでいた。
「ゆかり、引越し前に御両親にご挨拶しなきゃ…と思うんだけど。いつが良いかな?」
「そう言えば、引越し先も全然決めてなかったね」
「了承得てから引越ししようと思うんだけど…どうかな?半同棲生活は秘密だけど、これから先、一緒に住むなら同意を得ないとね」
半同棲生活の事を知っているのは、社内では相良さんと綾美のみ。
特別、誰にも言ってないので、形的には秘密になっている。
有澄は私よりも若いのに挨拶とか順序を凄く気にするので、育ちが良いってすぐ分かる。
そんな有澄だから両親もすぐ気に入ると思う。
お母さんに関しては、ミーハー全開で「可愛い!」って騒ぐ姿が目に浮かぶ。
「私も有澄の御両親に挨拶行かなきゃだよね?凄く緊張するけど…!」
「母は社長だし、父は物静かだし、相良も一緒に住んでるから緊張しなくても大丈夫だよ。俺はしばらく実家に帰ってないけどね…」
相良さんも一緒に住んでるのね・・・今まで知らなかったな。
私の知らない有澄の事情がまだまだ沢山あるんだろうなぁ。
休みの日も一緒に過ごして、会社から帰宅後も居住を共にしていたから、私も有澄もしばらく実家には立ち寄っていない。
私の場合は結婚の話をされるから近寄らなかったのもあるけれど・・・。
ハンガーにかけたスーツのジャケットをしまいながら思う。
有澄を連れて行ったら、「結婚は?」と確実に聞くだろうな。
御曹司だと分かったら、お母さんは興奮し過ぎてひっくり返るかもしれないし、ひっくり返らなくても即「イケメンの御曹司」にぞっこんかも?
お父さんは緊張して、あんまり話さず厳格な父を気取っているか、お酒を飲んで陽気になるかどちらかだろう。
お兄ちゃんに関しては、いつものあのままだろう。
だいたい想像出来ちゃうから、困る。
「御挨拶行くなら車で行く?…というか、副社長だから車買ってからにしようか?」
お風呂から上がった有澄が、タオルで髪の毛を拭きながら質問した。
「…いや、別に電車でいいよ。有澄と電車デートもしたいし。でも、どうしたの、急に?」
突然の質問で驚いたが、冷静に答える。
「役職ついてるのにレンタカーじゃ格好つかないし、じゃあ役職は内緒って事で」
「……うん、有澄が内緒がいいならそれでいいよ。まぁ、いずれ役職は分かる事だろうけどね」
どうしたんだろう、有澄?
いつになく焦ってるというか、何と言うか・・・とにかく変。
「大切にしてる娘さんを預かる訳だから、頼りがいがないと不安かなって思って。副社長って地位なのに高級車もなく、1LDKのアパートはまずいかなって思ったんだけど…」
「あははっ、うちの両親、そんなの気にしないよ!細かく言う必要もないんだから、もっと気楽に来てね」
私よりも有澄の方が、今から緊張してるんだ。
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