64 / 73
糖度13*彼氏の実家にお邪魔しました
5
会長ご夫妻と有澄が口論している間に私と日下部さんが話をしていたのだけれど、その様子を見ていた社長が気にかける。
余計な詮索される様な爆弾発言をしないで下さい!
「同期入社だから友達みたいなものです」
「そうね、同期だったわね。それにしても同期って懐かしい響きだわ」
日下部さんの一言で丸く収まった様で、胸を撫で下ろした。
私が気付かなかっただけで、日下部さんって分かりやすい人なのかな?
社長にも怪しまれていたとは・・・。
私にも反省すべき点はあると思う。
何気なく取っていた行動や言動が思わせぶりな態度に見られていて、他人にも勘違いをされているのかもしれない。
私は今まで通りに接したいけれど、日下部さんにとってはどうなんだろう。
「そろそろ、口直しをお持ちしましょうか…?」
しばしの歓談が続き、料理も食べ尽くした頃に染野さんがニコニコしながら食器を下げに入って来た。
相良さんもお手伝いしているので私も立とうとしたら、染野さんが「ゆかりさんはお客様なんですから座っていて下さい」と止めに入る。
「いや、でも…」
自分の実家では、食べ終わった食器類は自分で下げるのが決まりだからか、人様に下げてもらう事には慣れてない。
お手伝いさんがいるお家は下げなくても良いのかな?・・・でも、なんだか落ち着かない。
「ごちそうさまでした。すみません…」
「いえいえ、染野にお任せ下さい!お客様に運ばせたら、奥様に怒られちゃいますから。それじゃなくてもお料理をお手伝いいただいて…」
頑なに下げる事を拒否されたので、黙って座っていることにした。
食器が下げ終わり、食事に和菓子と緑茶が運ばれた。
「サツマイモと小豆のきんつばです。ゆかりさんと一緒に作ったんですよ。手際が良くて、お料理も上手そうなので申し分ないお嬢様ですね」
「あっ、例の裏ごしがきんつばになった訳ね」
「左様でございます」
社長が感心した様に、サツマイモの裏ごししたものがきんつばになった話を聞いている。
裏ごししたサツマイモは茶巾にでもするのかな?と思ったら、きんつばにすると言われたので興味深く、お手伝いをするのが楽しかった。
「母さんは裏ごしも知らなかったし、料理も出来ないけど…ゆかりは毎日、料理を作ってくれるよ」
「まぁ、それは良かったわね。でも、有澄、毎日って…ゆかりちゃんに無理させて寄らせてるんじゃないでしょうね?」
「……それは否定出来ない」
「ごめんなさいね、ゆかりちゃん。有澄も寂しい子だから、かまってあげてね」
社長の言葉に一瞬ドキリとしたけれど、半同棲生活はバレなくて良かった。
私は言葉を発さず、微笑んでうなづいた。
話の合間にきんつばを食べてみると、サツマイモと小豆が絶妙なバランスで入っていて、程良く甘くて美味しい。
有澄は実家に住んでいる時は、毎日の様に美味しいものを食べていたんだろうと思うと、お料理を頑張らなくちゃ!と思わずにはいられなかった。
「彩子(あやこ)、そろそろ話したらどうだ?それとも、私から話そうか?」
お爺様が気を利かせて、話を軌道修正する。
「そうね…。これから大事な話をするわ。今後についてよ」
遠回りしてきた大事な話だったが、ついに明かされる事になった。
皆が静まり返り、社長は少しずつ話し出した。
まず初めに語られたのが日下部さんの出生に感してだった。
会長が経営する花野井グループの本社に勤務していた日下部さんの父と社長が出会い、恋をして結婚。
しかし社長が彩羽コーポレーションを設立してからはすれ違いが続き、離婚。
日下部さんの父は女性には家庭に入って欲しかったらしく、お互いの意見も合わなくなり、喧嘩も多かったみたい。
離婚してから2年後に現在のお父様と再婚、有澄を身もごる。
「私はね、敷かれたレールに乗せられるのが嫌で興味があった雑貨屋とカフェをオープンさせたのよ。上手く軌道に乗ったけど、家事と育児の出来ない私に嫌気がさして、花野井の婿養子だった日下部は出ていったの。
郁弥も『お父さんが心配』だって言って私は1人ぼっちになったの。そんな時に出会ったのが有澄の父の香坂よ」
花野井グループは主に首都圏に店舗のある花野井百貨店、花野井不動産の2つに分かれる。
彩羽コーポレーションは独立した会社なので、現在は徐々に拡大中。
日下部さんの父と離婚しなければ、花野井グループの時期会長は長い目で見て日下部さんのはずだった。
「私はね、有澄も郁弥も大貴も皆、可愛いのよ。会長達も同じ様に思っているわ。…だから、皆に資産を分散したいのよ」
話の中では、有澄は約束の5年後には花野井グループに勤務する事になり、最終的には会長にまで上り詰めなくてはならない存在。
相良さんについても同じで有澄について行き、サポートをしながら行く行くは役員職に就任して貰う考え。
日下部さんには彩羽コーポレーションを継いで貰うか、独自の系列会社を作って貰うか・・・という考えがあるそうだ。
余計な詮索される様な爆弾発言をしないで下さい!
「同期入社だから友達みたいなものです」
「そうね、同期だったわね。それにしても同期って懐かしい響きだわ」
日下部さんの一言で丸く収まった様で、胸を撫で下ろした。
私が気付かなかっただけで、日下部さんって分かりやすい人なのかな?
社長にも怪しまれていたとは・・・。
私にも反省すべき点はあると思う。
何気なく取っていた行動や言動が思わせぶりな態度に見られていて、他人にも勘違いをされているのかもしれない。
私は今まで通りに接したいけれど、日下部さんにとってはどうなんだろう。
「そろそろ、口直しをお持ちしましょうか…?」
しばしの歓談が続き、料理も食べ尽くした頃に染野さんがニコニコしながら食器を下げに入って来た。
相良さんもお手伝いしているので私も立とうとしたら、染野さんが「ゆかりさんはお客様なんですから座っていて下さい」と止めに入る。
「いや、でも…」
自分の実家では、食べ終わった食器類は自分で下げるのが決まりだからか、人様に下げてもらう事には慣れてない。
お手伝いさんがいるお家は下げなくても良いのかな?・・・でも、なんだか落ち着かない。
「ごちそうさまでした。すみません…」
「いえいえ、染野にお任せ下さい!お客様に運ばせたら、奥様に怒られちゃいますから。それじゃなくてもお料理をお手伝いいただいて…」
頑なに下げる事を拒否されたので、黙って座っていることにした。
食器が下げ終わり、食事に和菓子と緑茶が運ばれた。
「サツマイモと小豆のきんつばです。ゆかりさんと一緒に作ったんですよ。手際が良くて、お料理も上手そうなので申し分ないお嬢様ですね」
「あっ、例の裏ごしがきんつばになった訳ね」
「左様でございます」
社長が感心した様に、サツマイモの裏ごししたものがきんつばになった話を聞いている。
裏ごししたサツマイモは茶巾にでもするのかな?と思ったら、きんつばにすると言われたので興味深く、お手伝いをするのが楽しかった。
「母さんは裏ごしも知らなかったし、料理も出来ないけど…ゆかりは毎日、料理を作ってくれるよ」
「まぁ、それは良かったわね。でも、有澄、毎日って…ゆかりちゃんに無理させて寄らせてるんじゃないでしょうね?」
「……それは否定出来ない」
「ごめんなさいね、ゆかりちゃん。有澄も寂しい子だから、かまってあげてね」
社長の言葉に一瞬ドキリとしたけれど、半同棲生活はバレなくて良かった。
私は言葉を発さず、微笑んでうなづいた。
話の合間にきんつばを食べてみると、サツマイモと小豆が絶妙なバランスで入っていて、程良く甘くて美味しい。
有澄は実家に住んでいる時は、毎日の様に美味しいものを食べていたんだろうと思うと、お料理を頑張らなくちゃ!と思わずにはいられなかった。
「彩子(あやこ)、そろそろ話したらどうだ?それとも、私から話そうか?」
お爺様が気を利かせて、話を軌道修正する。
「そうね…。これから大事な話をするわ。今後についてよ」
遠回りしてきた大事な話だったが、ついに明かされる事になった。
皆が静まり返り、社長は少しずつ話し出した。
まず初めに語られたのが日下部さんの出生に感してだった。
会長が経営する花野井グループの本社に勤務していた日下部さんの父と社長が出会い、恋をして結婚。
しかし社長が彩羽コーポレーションを設立してからはすれ違いが続き、離婚。
日下部さんの父は女性には家庭に入って欲しかったらしく、お互いの意見も合わなくなり、喧嘩も多かったみたい。
離婚してから2年後に現在のお父様と再婚、有澄を身もごる。
「私はね、敷かれたレールに乗せられるのが嫌で興味があった雑貨屋とカフェをオープンさせたのよ。上手く軌道に乗ったけど、家事と育児の出来ない私に嫌気がさして、花野井の婿養子だった日下部は出ていったの。
郁弥も『お父さんが心配』だって言って私は1人ぼっちになったの。そんな時に出会ったのが有澄の父の香坂よ」
花野井グループは主に首都圏に店舗のある花野井百貨店、花野井不動産の2つに分かれる。
彩羽コーポレーションは独立した会社なので、現在は徐々に拡大中。
日下部さんの父と離婚しなければ、花野井グループの時期会長は長い目で見て日下部さんのはずだった。
「私はね、有澄も郁弥も大貴も皆、可愛いのよ。会長達も同じ様に思っているわ。…だから、皆に資産を分散したいのよ」
話の中では、有澄は約束の5年後には花野井グループに勤務する事になり、最終的には会長にまで上り詰めなくてはならない存在。
相良さんについても同じで有澄について行き、サポートをしながら行く行くは役員職に就任して貰う考え。
日下部さんには彩羽コーポレーションを継いで貰うか、独自の系列会社を作って貰うか・・・という考えがあるそうだ。
あなたにおすすめの小説
絶交した幼馴染と大学の合コンで再会した。
孤独な蛇
恋愛
中学生の浅野春樹は上級生と喧嘩騒動を起こしたことがあった。
その上、目つきが悪く地毛は茶髪のため不良少年のような扱いを受けて学校では孤立していた。
そんな中、幼馴染の深瀬志穂だけは春樹のことをいつも気遣ってくれていた。
同じ高校に行こうと声を掛けてくれる志穂の言葉に応えたい一心で受験勉強にも力を入れていた。
春樹にとって、学校で孤立していることは問題ではなかった。
昔から志穂が近くにいてくれるから……。
しかし、3年生なってから志穂の態度がよそよそしくなってきた。
登下校も別々になり、学校で話しかけてくることも無くなった。
志穂の心が自分から離れていってしまっている気がした春樹は焦っていた。
彼女と話がしたい。笑った顔が見たい。
志穂と一緒に帰ろうと、彼女が部活動を行っている体育館へ向かったのだが……。
そこで春樹が耳にしたのは、自分の悪口を言って部活の友達と楽しそうにしている志穂の声だった。
その瞬間、春樹の中で志穂に対する想いや信頼は……消滅した。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
✽全28話完結
✽辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
✽他誌にも掲載中です。
✽2026.4/11 エブリスタ用に使用している表紙に変更しました。
→表紙はイラストをGrok タイトルをChatGPTでAI生成しています。
**俺、東大院生の実験対象にされてた。**同居している美人家庭教師のやばい秘密
まさき
恋愛
俺は今、東大院生の実験対象になっている。
ある雨の夜、アパートの前にずぶ濡れの美女が立っていた。
「家庭教師です。住まわせてください」
突然すぎる申し出に困惑しながらも、なぜか断れなかった。
桐島咲楽、東大大学院生。成績は天才、料理は壊滅的、距離感はおかしい。毎日転ぶ、焦がす、なぜか距離が近い。そのくせ授業は鬼のように丁寧で、俺のことを誰よりもよく見ていた。
偏差値42だった俺の成績は、気づけば上がっていた。でも、それより気になることがある。
咲楽さんが、研究ノートに何かを書いている。「被験者」という文字が、見えた気がした。
距離が近いのは、データのためか。褒めてくれるのは、実験のためか。でも、あの顔は。あの声は。
「データじゃなくて、私がそう思っています」
嘘をついているような顔じゃなかった。
偏差値42の俺に、東大院生の美女が押しかけてきた。ドタバタな毎日の中で、俺の心臓が休まる暇がない。これはドキドキなのか、心配なのか。それとも、もう恋なのか。
不器用な天才と、鈍感な高校生の、やばい同居生活。
結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「結婚したらこっちのもんだ。
絶対に離婚届に判なんて押さないからな」
既婚マウントにキレて勢いで同期の紘希と結婚した純華。
まあ、悪い人ではないし、などと脳天気にかまえていたが。
紘希が我が社の御曹司だと知って、事態は一転!
純華の誰にも言えない事情で、紘希は絶対に結婚してはいけない相手だった。
離婚を申し出るが、紘希は取り合ってくれない。
それどころか紘希に溺愛され、惹かれていく。
このままでは紘希の弱点になる。
わかっているけれど……。
瑞木純華
みずきすみか
28
イベントデザイン部係長
姉御肌で面倒見がいいのが、長所であり弱点
おかげで、いつも多数の仕事を抱えがち
後輩女子からは慕われるが、男性とは縁がない
恋に関しては夢見がち
×
矢崎紘希
やざきひろき
28
営業部課長
一般社員に擬態してるが、会長は母方の祖父で次期社長
サバサバした爽やかくん
実体は押しが強くて粘着質
秘密を抱えたまま、あなたを好きになっていいですか……?
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。