神の手プロジェクト~新世界創造したつもりが奴に蝕まれていく~

くりくりさん

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第1章 新世界創造

8 キスで神の祝福を

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 女神ルキナの身体は柔らかかった。
 嗅いだことのない甘やかな匂いが、真人の鼻をふわりとくすぐる。

 女神ルキナは真人の身体を跨いで、その太腿の上に大胆にも向かい合うように座っていた。
 ドレスの裾が捲れ上がり、太腿まで露わになってしまっているのに、直す素振りはない。
 それもそのはず、彼女は完全に目を閉じていた。

 なんでキスされてるんだ?!
 突然の出来事に真人は頭がパニックになりながらも、嫌だとは思わなかった。
 そして、自分と彼女の身体の重なり具合を意識してしまうと、鼓動は一気に跳ね上がった。

 例えば、胸とか。
 ボリュームのある胸は真人との間に挟まれて、むにゅっと潰れている。
 少し動くだけで、柔らかな胸が形を変えるのが直に感じられた。
 腰の辺りに関しては、考えてしまうと取り返しがつかなくなりそうで無理やり追い払う。

 歯を割って差し込まれる舌を受け入れる。
 絡ませ合う内に、何か熱い物が流し込まれるのに気づいて、吐き出そうとした。
 しかし、その気配を察した女神ルキナが、よりきつく舌を絡ませてきて、結局飲み下してしまった。

 それを確認すると、余韻に浸るようにゆっくりと唇を離す。
 そのまま、女神ルキナは立ち上がった。

「——これが、電源の代わりだ。私の力を少し分けてやった。
 試しにマウスで画面をクリックしてみろ」

「…………」

「野崎真人くん。
 あまり私を……、辱めるな」

 その言葉で、真人ははっと我に返った。

「ご、ごめん。でも突然だったから……。さっき飲み込んだのが神の力?」

「そうだ」

「もっと他に方法なかったの? こんなことしなくても済むやつ」

 そう言いながら、真人はさっきまで重なり合っていた女神ルキナの唇に視線を向けてしまい、ドキッとした。
 女神ルキナは、その視線を感じたのか、自分の唇に人差し指を当てて、蠱惑的に微笑む。

「さあ、私はこの方法しか知らないからな。同性でなくてほっとしている。どうだ、役得だろう?」

「顔真っ赤にしてよく言うよ」

 そうなのだ。
 大人の女性を演出しようとしている割には、女神ルキナの顔は羞恥心で真っ赤になっていた。
 誰もが羨む魅力的な身体つきの割に、心は十代の娘のように初心のようだ。

「なっ! 野崎真人くん! そこは、大人の男性として、見逃してくれるべき所ではないだろうか!?」

 恥ずかしさもあって噛み付いてくる女神ルキナに、真人は笑った。

「マナトでいいよ。フルネームじゃ長いだろ。
 俺も女神ルキナさまじゃなくて、ルキナって呼んでいい?

 って、神さま相手に呼び捨てはマズイか」

「君も神になったくせによく言うよ。
 私のことはルキナでいい」

「りょーかい、ルキナ。
 じゃあ、面倒くさいけどお仕事しますか」

 マナトは、電源ではなく、ルキナに言われた通りマウスに触る。すると矢印が出たのでクリックすると、勝手に画面が立ち上がってきた。

「『神の手プロジェクト』?」

 それが、これからマナトが行う新世界創造のタイトルだった。
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