101人目の勇者様!

わんこ犬

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第六章 キクラゲって漢字で書ける?

第二話 ある日の勇者

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「ん~…」

俺は悩んでいた。

とても。

とてもとても悩んでいた。




「どうすれば勇者を辞めることが出来るかなあ」
そう、俺は《勇者》を辞めたいのだ。筋力も知力も体力も人並み以下である俺が勇者になってしまったのが間違いだった。
いや、一番の間違いは王が俺を勇者に選んだことか。引きこもりを勇者に認定するとか何なんだよ。いじめかよ。権力の乱用だ。

まあ悩んでいても仕方が無い。とりあえず旅の仲間たちに相談をしにいこう。
…いや、待てよ?なんて相談するんだ?
素直に「俺は勇者をやめたいんだが、どうすればいいと思う?」なんて聞いても、まともに答えてくれるはずがない。何故ならば、奴らは旅の報酬大量のキクラゲを目当てに俺についてきているようなもんだ。
俺が勇者ではなくなったら俺は旅に行かなくなる。つまりキクラゲを渡さなくなる。それを奴らは阻止するはずだ。








仕事をやめられないなんて厳しい世の中だなあ…。
そう思いながら俺は便器から立ち上がった。
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