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第三章 おねえさまだいすきっ
(26)おねえさまだいすきっ その4-2
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優菜と雄哉が賑やかにシャワーを浴びている間に、和歌子は目を覚ました。
「あ……、お姉さま」
左隣では愛子が和歌子の髪を愛でながら、ずっと様子を見守っていた。
「うん、わかちゃん、大丈夫?」
「はい。身体は大丈夫です。えっと……、先輩と雄哉は?」
「今、シャワーしてるよ。二人が上がったらわたしたちも入ろう」
「あ、はい。わかりました」
夢の国から出てきた和歌子は、現実に帰ってきても夢のような世界にいた。
「愛子は、和歌子の髪、すっごく気に入っちゃったみたいだねぇ」
雄哉と優菜が浴室から出て、交代で愛子と和歌子がシャワーを浴びて、四人がリビングに集まっても、愛子は和歌子の隣で栗毛色のサラサラした髪を撫でていた。
「うん、わかちゃんの髪、すっごくさわり心地が良い。いつまでも撫でていたい」
「お姉さまぁ……」
和歌子は和歌子で、愛子にずっと愛でられて恍惚の世界に浸っている。
そんなふたりを見ながら優菜は一つため息をついて愛子を促す。
「とりあえず、本題を話さないと。ね、愛子」
「あ、そうだね。優菜」
愛子は名残惜しそうに和歌子の髪を愛でるのをやめると、和歌子と雄哉に向かって話し出す。
「えっと、さっきなんで雄哉くんがイケたか、理由はわかるかな?」
愛子は二人に向かって笑顔で問う。
「うーん、私は、お姉さまのおかげだと思うんですけど……」
「俺もそんな感じです」
ふたりは顔を見合わせて答える。愛子はふたりに向かって首を振る。
「ううん、違うよ。ちょっとした、やりかたなんだよ」
「えっ?」
雄哉と和歌子は目を丸める。優菜が笑顔で愛子に続く。
「真奈美さんと話したときに私もわかったんだけど、ふたりとも、愛子と会うまでは、おもちゃでイクことに慣れすぎてたんだよ」
「おもちゃでいく……。ああ」
和歌子はようやくその言葉で理解を始めた。
「そうです。愛子お姉さまと雄哉が致すまで、雄哉が持ってくる新商品のおもちゃが毎日楽しみで夢中でした。それがその日から急になくなっちゃので、どうしたんだろうって……」
雄哉もそれに答えるように続ける。
「あの日に愛子さんとするまで、俺は仕事のこともありましたが、和歌子を悦ばせるグッズを試すのに夢中でした。その時に思ったんです。もしかすると俺、やり方間違ってたのかなって……」
「雄哉、そんなこと考えてたんだ」
「うん。でも、逆にそれを意識しだしてから何かうまく行かなくなっちゃって……」
「雄哉くん、こういうのって相性があるんだよ」
愛子は雄哉に続いて言葉を紡ぐ。
「そのときは和歌子ちゃんはおもちゃを期待してた。でも、雄哉くんはわたしのせいでそれを拒否する方に考えが向いてしまった。ふたりが求めるものが違ったら、うまくいかなくなるのも当たり前だよね」
「そういうことだったんですね……」
「そう。だからこの問題は簡単に片付く、って思ったんだよ。だって、さっきの激しいプレイ見てて興奮しちゃったもん。ね、愛子?」
「うんうん。私、ローターで、二回くらいイッてたよ」
「わたしも、三回くらいは」
「ええっ!? ふたりともずっといたんですか!?」
和歌子が声を上げて驚く。
「ふふっ、気がついてないくらい夢中だったんだね。ずーっと、見てたよ」
愛子は笑顔で言うと、和歌子は顔を真赤にしてうつむいてしまう。
「もぅ、恥ずかしいですぅ……」
「あははっ、でも、これでもう大丈夫だよね」
「今度するときは、わたしたちも混ぜてね?」
こうして四人が談笑をしていると、玄関のドアを開ける音がして、真野家の主人、克也がようやく帰宅した。
「ただいまー」
「おかえりなさいっ、克也さん!」
克也がリビングに入ると、愛子と他の三人が笑顔で出迎える。
「あ、先程はどうもです」
雄哉が立ち上がって挨拶する。それにならって和歌子も立ち上がり、克也に向かってふかぶかと頭を下げる。
「旦那様、はじめまして。南和歌子と申します。お姉さまをお借りして申し訳ありません」
あまりにも仰々しいふたりに克也は面食らったが、すぐに微笑してふたりを座らせる。
「ふたりとも、いらっしゃい。それで、どうだったの?」
克也は愛子と優菜に向かって結果を問う。
「うん。大成功だったよっ」
愛子は満面の笑みで答える。
「あ、お二人の寝室、汚してしまいました……。すみません」
雄哉と和歌子が申し訳なさそうに頭を下げる。
「ん? ああ、そんなこと気にしなくて良いんだよ。愛子がそうしたかったんだし」
「うんうん。それより、お腹すいてない?」
「うーん、そうだね。大人数になっちゃったし、どっか食べに行く?」
「じゃ、軽く食べながら克也さんにもお話し聞いてもらおっか」
「賛成! じゃぁ、支度しよう」
「あ、真奈美さんたちも誘っておいてね」
「オーケー、多分もう準備万端だと思うけどっ」
「うわぁ。流石というか、なんというか……」
「あの人には勝てる気がしません……」
「はい。支度できた人からどんどん靴履いていってね。玄関混んじゃうから」
「はーい」
こんなに楽しい日がいつまでも続けばいいな。と、各々が思いながら真野家を順番に出るのであった。
「あ……、お姉さま」
左隣では愛子が和歌子の髪を愛でながら、ずっと様子を見守っていた。
「うん、わかちゃん、大丈夫?」
「はい。身体は大丈夫です。えっと……、先輩と雄哉は?」
「今、シャワーしてるよ。二人が上がったらわたしたちも入ろう」
「あ、はい。わかりました」
夢の国から出てきた和歌子は、現実に帰ってきても夢のような世界にいた。
「愛子は、和歌子の髪、すっごく気に入っちゃったみたいだねぇ」
雄哉と優菜が浴室から出て、交代で愛子と和歌子がシャワーを浴びて、四人がリビングに集まっても、愛子は和歌子の隣で栗毛色のサラサラした髪を撫でていた。
「うん、わかちゃんの髪、すっごくさわり心地が良い。いつまでも撫でていたい」
「お姉さまぁ……」
和歌子は和歌子で、愛子にずっと愛でられて恍惚の世界に浸っている。
そんなふたりを見ながら優菜は一つため息をついて愛子を促す。
「とりあえず、本題を話さないと。ね、愛子」
「あ、そうだね。優菜」
愛子は名残惜しそうに和歌子の髪を愛でるのをやめると、和歌子と雄哉に向かって話し出す。
「えっと、さっきなんで雄哉くんがイケたか、理由はわかるかな?」
愛子は二人に向かって笑顔で問う。
「うーん、私は、お姉さまのおかげだと思うんですけど……」
「俺もそんな感じです」
ふたりは顔を見合わせて答える。愛子はふたりに向かって首を振る。
「ううん、違うよ。ちょっとした、やりかたなんだよ」
「えっ?」
雄哉と和歌子は目を丸める。優菜が笑顔で愛子に続く。
「真奈美さんと話したときに私もわかったんだけど、ふたりとも、愛子と会うまでは、おもちゃでイクことに慣れすぎてたんだよ」
「おもちゃでいく……。ああ」
和歌子はようやくその言葉で理解を始めた。
「そうです。愛子お姉さまと雄哉が致すまで、雄哉が持ってくる新商品のおもちゃが毎日楽しみで夢中でした。それがその日から急になくなっちゃので、どうしたんだろうって……」
雄哉もそれに答えるように続ける。
「あの日に愛子さんとするまで、俺は仕事のこともありましたが、和歌子を悦ばせるグッズを試すのに夢中でした。その時に思ったんです。もしかすると俺、やり方間違ってたのかなって……」
「雄哉、そんなこと考えてたんだ」
「うん。でも、逆にそれを意識しだしてから何かうまく行かなくなっちゃって……」
「雄哉くん、こういうのって相性があるんだよ」
愛子は雄哉に続いて言葉を紡ぐ。
「そのときは和歌子ちゃんはおもちゃを期待してた。でも、雄哉くんはわたしのせいでそれを拒否する方に考えが向いてしまった。ふたりが求めるものが違ったら、うまくいかなくなるのも当たり前だよね」
「そういうことだったんですね……」
「そう。だからこの問題は簡単に片付く、って思ったんだよ。だって、さっきの激しいプレイ見てて興奮しちゃったもん。ね、愛子?」
「うんうん。私、ローターで、二回くらいイッてたよ」
「わたしも、三回くらいは」
「ええっ!? ふたりともずっといたんですか!?」
和歌子が声を上げて驚く。
「ふふっ、気がついてないくらい夢中だったんだね。ずーっと、見てたよ」
愛子は笑顔で言うと、和歌子は顔を真赤にしてうつむいてしまう。
「もぅ、恥ずかしいですぅ……」
「あははっ、でも、これでもう大丈夫だよね」
「今度するときは、わたしたちも混ぜてね?」
こうして四人が談笑をしていると、玄関のドアを開ける音がして、真野家の主人、克也がようやく帰宅した。
「ただいまー」
「おかえりなさいっ、克也さん!」
克也がリビングに入ると、愛子と他の三人が笑顔で出迎える。
「あ、先程はどうもです」
雄哉が立ち上がって挨拶する。それにならって和歌子も立ち上がり、克也に向かってふかぶかと頭を下げる。
「旦那様、はじめまして。南和歌子と申します。お姉さまをお借りして申し訳ありません」
あまりにも仰々しいふたりに克也は面食らったが、すぐに微笑してふたりを座らせる。
「ふたりとも、いらっしゃい。それで、どうだったの?」
克也は愛子と優菜に向かって結果を問う。
「うん。大成功だったよっ」
愛子は満面の笑みで答える。
「あ、お二人の寝室、汚してしまいました……。すみません」
雄哉と和歌子が申し訳なさそうに頭を下げる。
「ん? ああ、そんなこと気にしなくて良いんだよ。愛子がそうしたかったんだし」
「うんうん。それより、お腹すいてない?」
「うーん、そうだね。大人数になっちゃったし、どっか食べに行く?」
「じゃ、軽く食べながら克也さんにもお話し聞いてもらおっか」
「賛成! じゃぁ、支度しよう」
「あ、真奈美さんたちも誘っておいてね」
「オーケー、多分もう準備万端だと思うけどっ」
「うわぁ。流石というか、なんというか……」
「あの人には勝てる気がしません……」
「はい。支度できた人からどんどん靴履いていってね。玄関混んじゃうから」
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