8 / 41
第一部 王国編 第一章 迷宮都市インゼル
最初の犠牲
しおりを挟む
ニーナの案で、派手にやることは決定した。次に考えるべきは、どこから消すかだ。
これに関しては俺から案がある。
「迷宮都市インゼルのぉ......」
迷宮都市インゼル。ダンジョン迷宮と呼ばれる、魔石しか落とさない魔物が出てくる迷宮で、そのダンジョン迷宮の上に作られた都市。
魔石はこの世界において、無くてはならない必需品で、いくらあっても足りないぐらいだ。
どの国もダンジョン迷宮の1つ2つは管理しており、そのダンジョン迷宮から魔石を供給している。
この魔王国ですら2つ程ダンジョン迷宮を管理している。それほど大事な資源であり、大事な場所なのだ。
「あそこなら人が集まっているし、実力が高い冒険者達もいる。もう1つ迷宮都市はあるが、インゼルに比べると規模は小さいからな。派手に殺るならあそこがいいと思うんだがどうだ?」
「確かにあそこを落とせれば、お主が目立つだけでなく、王国の力も一気に落とせる。しかし大丈夫かのぉ?あそこには灰輝級の冒険者もおったはずじゃが......」
冒険者とは魔物を狩ることを専門とした職業で、魔王国を除く全ての国に存在する。
冒険者は冒険者ギルドと呼ばれる組織が仕切っており、冒険者ギルド自体は全ての国に対して中立を宣言している。
魔物に関しては彼らはプロフェッショナルであり、様々な魔物の被害から人々を守っている為国によっては、国を守る騎士よりも人気があったりするのだ。
冒険者には階級があり、下から鉄級、銅級、銀級、金級、白金級、灰輝級の6段階あり、灰輝級レベルまで行くと世界に7人しか存在しない。
7人と言う少なさだが、彼らは人外の強さを誇っており、本当に小さい国ぐらいなら1人で落とせてしまう。
その1人がインゼルにいるのだ。
「大丈夫だ。相手は所詮人間。生きている以上やりようはある」
「お主もその人間なのじゃが?」
「知らんな」
「......迷宮都市を落としたとして、次はどうするのじゃ?」
「王都に知られれば、間違いなく自分たちの街を固める。村が手薄になるな」
インゼル程の街が落ちたとなれば、間違いなく混乱をもたらす。
貴族連中は間違いなく、自分たちの街に戦力を集中させるだろう。
それこそ、村にいたはずの駐屯兵すらも戻してな。
「その手薄になった村を叩き......生産性を下げるという訳じゃな?」
「出来れば畑は焼くか、食い散らかしておきたいな。直ぐに使えないようにしておけばそれでいい。1年もすれば、食糧難の始まりだ」
「他国からの支援、又は食料の買取はどうするのじゃ?」
「支援はまず無い。したところでしれてるし、メリットが無い。属国も余った分は分けるかもしれないが、支援と言うよりは買収だな。そして食料の買収は潰す。ひとつ残らず潰せれば、次に待っているのは平民や農奴達の反乱だ」
王国貴族は控えめに言って腐っている。
国の為では無く、自分の利益のためだけに重税を課すのだ。食糧難になった時まず間違いなく、自分たちの分だけは何としても確保し、平民より下の階級の人達の事は一切考えないだろう。
そうすれば次に起こるのは反乱だ。
いつの時代も水、食料は反乱や戦争の引き金となる。
「上手く行けば2年でこの状況に持って行ける。後は、反乱で弱った街から順に叩く。最後は王都を落として終わりだ」
「ふむ....成功率は?」
「断言しよう。ほぼ100%だ」
「ほう?」
強気な俺の発言に、魔王陛下は眉を吊り上げる。
「随分と大きく出たのぉ」
「迷宮都市を落とせた時点で俺たちの勝ちだ。そして俺は、確実に迷宮都市を落とせるのでな」
「......まぁいい。この件はお主に全てなg......じゃなくて、一任しておるのだ。しくじっても何とかしてやる」
このロリババァ、今全て投げたって言おうとしたな?誤魔化しきれてないぞ?
俺の視線に気づいたのか、咳払いをして魔王陛下は何事も無かった様にニーナに話しかける。
「ところでニーナや」
「なに?お姉ちゃん」
「こやつの好きな紅茶が入っそうじゃの。妾も後で飲みに行っても良いか?」
何故それをお前も知っている.....いや、ゼノンさん辺りが垂れ込んだな?後、俺に聞けよ。仮にも屋敷の主は俺なんだから。
「マスター?」
どうやら、ニーナは俺に許可を求めているようだ。
偉いぞニーナ。どっかのロリババアと違ってちゃんと分かっているな。
.........ものすごく、ものすごーく、NOと言ってやりたいが、行ったところで魔王陛下は着いてくるのは目に見えている。
「いいぞ。このロリババアの分のお菓子も後で買うか」
ぱぁ、とニーナの顔が明るくなる。
どうやら魔王陛下が来ることが嬉しいようだ。
「ほう、それではこれで買うといい。もちろんお主らの分も入っておるぞ」
そう言ってニーナの手に金貨を握らせる。
「お姉ちゃん!!多いよ!!」
ニーナの手の中には10枚の金貨が握られていた。ゼノンさんといい、小遣いの感覚おかしくないか?
「よいよい。残った分は迷宮都市の観光にでも使うが良い」
「なぁ、魔王陛下」
「なんじゃ?」
「敵情視察って名目なら予算降りる?」
「偶に、お主のその毛の生えた心臓が羨ましく思うぞ.....」
それ程でもないね
これに関しては俺から案がある。
「迷宮都市インゼルのぉ......」
迷宮都市インゼル。ダンジョン迷宮と呼ばれる、魔石しか落とさない魔物が出てくる迷宮で、そのダンジョン迷宮の上に作られた都市。
魔石はこの世界において、無くてはならない必需品で、いくらあっても足りないぐらいだ。
どの国もダンジョン迷宮の1つ2つは管理しており、そのダンジョン迷宮から魔石を供給している。
この魔王国ですら2つ程ダンジョン迷宮を管理している。それほど大事な資源であり、大事な場所なのだ。
「あそこなら人が集まっているし、実力が高い冒険者達もいる。もう1つ迷宮都市はあるが、インゼルに比べると規模は小さいからな。派手に殺るならあそこがいいと思うんだがどうだ?」
「確かにあそこを落とせれば、お主が目立つだけでなく、王国の力も一気に落とせる。しかし大丈夫かのぉ?あそこには灰輝級の冒険者もおったはずじゃが......」
冒険者とは魔物を狩ることを専門とした職業で、魔王国を除く全ての国に存在する。
冒険者は冒険者ギルドと呼ばれる組織が仕切っており、冒険者ギルド自体は全ての国に対して中立を宣言している。
魔物に関しては彼らはプロフェッショナルであり、様々な魔物の被害から人々を守っている為国によっては、国を守る騎士よりも人気があったりするのだ。
冒険者には階級があり、下から鉄級、銅級、銀級、金級、白金級、灰輝級の6段階あり、灰輝級レベルまで行くと世界に7人しか存在しない。
7人と言う少なさだが、彼らは人外の強さを誇っており、本当に小さい国ぐらいなら1人で落とせてしまう。
その1人がインゼルにいるのだ。
「大丈夫だ。相手は所詮人間。生きている以上やりようはある」
「お主もその人間なのじゃが?」
「知らんな」
「......迷宮都市を落としたとして、次はどうするのじゃ?」
「王都に知られれば、間違いなく自分たちの街を固める。村が手薄になるな」
インゼル程の街が落ちたとなれば、間違いなく混乱をもたらす。
貴族連中は間違いなく、自分たちの街に戦力を集中させるだろう。
それこそ、村にいたはずの駐屯兵すらも戻してな。
「その手薄になった村を叩き......生産性を下げるという訳じゃな?」
「出来れば畑は焼くか、食い散らかしておきたいな。直ぐに使えないようにしておけばそれでいい。1年もすれば、食糧難の始まりだ」
「他国からの支援、又は食料の買取はどうするのじゃ?」
「支援はまず無い。したところでしれてるし、メリットが無い。属国も余った分は分けるかもしれないが、支援と言うよりは買収だな。そして食料の買収は潰す。ひとつ残らず潰せれば、次に待っているのは平民や農奴達の反乱だ」
王国貴族は控えめに言って腐っている。
国の為では無く、自分の利益のためだけに重税を課すのだ。食糧難になった時まず間違いなく、自分たちの分だけは何としても確保し、平民より下の階級の人達の事は一切考えないだろう。
そうすれば次に起こるのは反乱だ。
いつの時代も水、食料は反乱や戦争の引き金となる。
「上手く行けば2年でこの状況に持って行ける。後は、反乱で弱った街から順に叩く。最後は王都を落として終わりだ」
「ふむ....成功率は?」
「断言しよう。ほぼ100%だ」
「ほう?」
強気な俺の発言に、魔王陛下は眉を吊り上げる。
「随分と大きく出たのぉ」
「迷宮都市を落とせた時点で俺たちの勝ちだ。そして俺は、確実に迷宮都市を落とせるのでな」
「......まぁいい。この件はお主に全てなg......じゃなくて、一任しておるのだ。しくじっても何とかしてやる」
このロリババァ、今全て投げたって言おうとしたな?誤魔化しきれてないぞ?
俺の視線に気づいたのか、咳払いをして魔王陛下は何事も無かった様にニーナに話しかける。
「ところでニーナや」
「なに?お姉ちゃん」
「こやつの好きな紅茶が入っそうじゃの。妾も後で飲みに行っても良いか?」
何故それをお前も知っている.....いや、ゼノンさん辺りが垂れ込んだな?後、俺に聞けよ。仮にも屋敷の主は俺なんだから。
「マスター?」
どうやら、ニーナは俺に許可を求めているようだ。
偉いぞニーナ。どっかのロリババアと違ってちゃんと分かっているな。
.........ものすごく、ものすごーく、NOと言ってやりたいが、行ったところで魔王陛下は着いてくるのは目に見えている。
「いいぞ。このロリババアの分のお菓子も後で買うか」
ぱぁ、とニーナの顔が明るくなる。
どうやら魔王陛下が来ることが嬉しいようだ。
「ほう、それではこれで買うといい。もちろんお主らの分も入っておるぞ」
そう言ってニーナの手に金貨を握らせる。
「お姉ちゃん!!多いよ!!」
ニーナの手の中には10枚の金貨が握られていた。ゼノンさんといい、小遣いの感覚おかしくないか?
「よいよい。残った分は迷宮都市の観光にでも使うが良い」
「なぁ、魔王陛下」
「なんじゃ?」
「敵情視察って名目なら予算降りる?」
「偶に、お主のその毛の生えた心臓が羨ましく思うぞ.....」
それ程でもないね
0
あなたにおすすめの小説
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる