11 / 81
第100層 灰霊宮殿 -アッシュパレス-
第11話 隠し部屋があるのだから隠し要素もあるのだ
しおりを挟む
踏んだ何かは、どうやらボスの体とかではないようだ。足の裏から伝わる感触は硬い。けどちょっと柔らかい。
そっとしゃがみ、それに手を触れる。……紐? なんだろう。分からないが、触れて何も起きないのなら手に取っても大丈夫だろう。
「……?」
ボスが傍にいるかもしれないから声が出せない。コメント欄に聞けないというのも辛いな。
持ち上げたそれをジッと見る。
それは古い革製の首輪だった。首輪なのだが……えらく小さかった。僕の指にも入らないようなサイズだ。首輪のミニチュア?
所々、表面が破けてはいるがまだまだ使える。金属部分も錆びてない。何に使うかは分からないが。
でも何でこんなところに首輪が……?
分からないが、無意味だとは到底思えなかった。あの隠し部屋のこともある。きっとこれも何か関係があるのかもしれないと、僕はそれを手に持ちながら再び歩を進める。
先程も言ったが、僕はボスの仕様もサークル感知法ではないと思っている。多少、視野や嗅覚などのアドバンテージはあるかもしれないが、それでもこちらから攻撃などの行動しない限り、一方的に感知されることはないと考えている。
だから精神的には3割くらいは安心していた。残りの7割は恐怖が埋め尽くしていたが。
首輪を拾った場所から少し歩いたところで前方にうっすらと何かの輪郭が見えてきた。
……椅子、だろうか。縦方向に伸びた長方形と肘掛のような物が見える。
なるほど、ここが玉座の間だということを忘れていた。あれが玉座だろう。ということは、だ。あの背もたれの向こう側には王様が座っているんだろう。このダンジョンの王様が。
「すぅ……はぁ……」
深呼吸し、僕は魔導カメラを掴んで前へ進む。背もたれの後ろまで来たら、自分では覗き込まずにカメラを後ろからそーっと動かして椅子に座る者を映した。
「……」
そっとポケットからスマホを取り出し、コメント欄を見る。
『何だこれ』
『暗くて分からん』
『鳥かご』
『ん? これ、壊れた鳥かごか?』
『中に何かいるっぽいけど』
コメント欄を確認した僕はカメラを手放し、自分の目でも確認してみる。
うん……確かに鳥かごだ。それも壊れた鳥かご。フックに引っ掛けて吊るすタイプの、レトロな感じの鳥かごだと思う。
その鳥かごの、上半分が千切れてなくなっていた。細い檻の金属は無理矢理千切られたかのように先端が細くなり、あらぬ方向へと向いている。かご自体もいびつな形をしていた。
その壊れた鳥かごの中には、鳥がいた。黒い鳥。カラスだ。しかも、ちーっちゃい王冠が頭の上に載せていた。
王様だ……王様のカラスだ。
「……!」
そうだ。さっき拾った首輪。あれ、もしかして首輪じゃなくて足輪じゃなかろうか。カラスの足にならきっと入るはずだ。
でもそんなことをして何の意味があるんだろう……。考えても分からない。けどこの鳥かごを見た時にペット……のような意味合いがあるんじゃないかと思った。
この足輪も、もしかしたらこのカラスの物かもしれない。
カメラが僕の手の平の上の足輪を映す。
『もしかしてヤバいこと考えてないか?』
『おいやめろ』
『馬鹿なことするな、すぐに引き返せ』
スマホの中のコメント欄は僕を引き留めようとしている。でもここまで来て引き返すなんて無理だ。安心3割恐怖心7割だった精神は、好奇心10割に埋め尽くされてしまった。
この足輪をカラスにはめてみたい。どうなるか見てみたい。
僕の止まらない好奇心はリスナーの言葉を無視し、行動へ移した。
手にした小さな足輪。これをどうにか、カラスに気付かれずに足に……。
「……っ!」
足へと足輪を近づけたその時、腰に下げた剣、カラスの羽根がカタカタと震えた。それを止めようと左手で抑えた時、右手に持っていた足輪がしゅるりと勝手に動き、王冠カラスの足にはまった。
慌てて距離を取り、カラスの羽根を抜いて構える。
「何やってんだ、何で構えてんだ、早く逃げろ僕……っ!」
馬鹿なことをした。無駄な時間だ。急いで逃げろ!
踵を返し、全力で出口まで走る。左右の燭台が激しく燃え上がった。まずい、ボス戦が始まった!
先程まで最小限しか照らさなかった灯火が空間全体を照らし出す。高い天井は星空のような煌めきを放ち、そんな空を幾つもの柱が支えているのが見える。
振り向くが、カラスは追い掛けてこない。鳴き声もしない。
このまま逃げ切れば……!
「見えてきた……!」
僕が入ってきた階段が見えた。あれを上りさえすれば安地だ。
だが……ここは最下層。ラスボスのフロア。
そう簡単には、逃がしてくれなかった。
「くそ……」
バサリという羽音と共に、僕と出口の間にカラスが舞い降りた。燭台に照らされた体は黒と紫の色に染まり、幻想的だ。さっきは体に隠れて見えなかったが、足が3本あった。
「八咫烏……」
僕がつけてしまった足輪が見える。
「……」
カラスは一声も鳴かずにジーっと僕を見つめていた。その視線に敵意のようなものは感じなかった。だからといって安全とは言えない。
僕はカラスに向けてカラスの羽根を構えた。
「……ふむ。王鍵も持っていたか」
「えっ……喋った?」
「不思議か? カラスといっても、これでも神を名乗っていた時期もある。ただの鳥と一緒にされては困るな」
いや、ただの鳥とは一瞬たりとも思っちゃいない。一目見た時からやばい雰囲気しかしなかった。
「貴様が私の足に嵌めた輪が何か分かるか?」
「や……ちょっと分かんないですね……拾った物なので」
雰囲気に押され、極々自然に、当たり前のように僕はカラスに敬語を使っていた。
「これは死と再生を司る神が作り出した物だ。死した者が自らの罪を清める為の場所、煉獄へと導く為の輪だ」
「煉獄の輪……」
「そう。これは私の主の証でもある。そしてこの輪に触れられるのは【王鍵 スクナヒコナ】を持つ者だけなのだ」
「なるほど……ん? 王鍵」
カラスは小首を傾げて僕を見た。
「貴様が持つ私の羽根だ」
「あ……」
あの隠し部屋で拾ったカラスの羽根……持ち主はあなたでしたか。
偶然ながらも僕は八咫烏の主の証である煉獄の輪を拾い、そして拾えるようになる為の王鍵スクナヒコナも持っていた。……持っていなかったらどうなっていたのかは考えたくないが……僕はなってしまったのだ。禍津世界樹の洞のラスボスの主に。
「貴様は私の主となったのだ。導きの神、八咫烏のな」
「えぇ……」
僕の中にある感情は一つだけだった。
勘弁してくれ……。
現実を見たくなくてそっと僕はコメント欄を見る。そこには投げ銭をこれでもかと投げまくるリスナー達しかいなかった。
そっとしゃがみ、それに手を触れる。……紐? なんだろう。分からないが、触れて何も起きないのなら手に取っても大丈夫だろう。
「……?」
ボスが傍にいるかもしれないから声が出せない。コメント欄に聞けないというのも辛いな。
持ち上げたそれをジッと見る。
それは古い革製の首輪だった。首輪なのだが……えらく小さかった。僕の指にも入らないようなサイズだ。首輪のミニチュア?
所々、表面が破けてはいるがまだまだ使える。金属部分も錆びてない。何に使うかは分からないが。
でも何でこんなところに首輪が……?
分からないが、無意味だとは到底思えなかった。あの隠し部屋のこともある。きっとこれも何か関係があるのかもしれないと、僕はそれを手に持ちながら再び歩を進める。
先程も言ったが、僕はボスの仕様もサークル感知法ではないと思っている。多少、視野や嗅覚などのアドバンテージはあるかもしれないが、それでもこちらから攻撃などの行動しない限り、一方的に感知されることはないと考えている。
だから精神的には3割くらいは安心していた。残りの7割は恐怖が埋め尽くしていたが。
首輪を拾った場所から少し歩いたところで前方にうっすらと何かの輪郭が見えてきた。
……椅子、だろうか。縦方向に伸びた長方形と肘掛のような物が見える。
なるほど、ここが玉座の間だということを忘れていた。あれが玉座だろう。ということは、だ。あの背もたれの向こう側には王様が座っているんだろう。このダンジョンの王様が。
「すぅ……はぁ……」
深呼吸し、僕は魔導カメラを掴んで前へ進む。背もたれの後ろまで来たら、自分では覗き込まずにカメラを後ろからそーっと動かして椅子に座る者を映した。
「……」
そっとポケットからスマホを取り出し、コメント欄を見る。
『何だこれ』
『暗くて分からん』
『鳥かご』
『ん? これ、壊れた鳥かごか?』
『中に何かいるっぽいけど』
コメント欄を確認した僕はカメラを手放し、自分の目でも確認してみる。
うん……確かに鳥かごだ。それも壊れた鳥かご。フックに引っ掛けて吊るすタイプの、レトロな感じの鳥かごだと思う。
その鳥かごの、上半分が千切れてなくなっていた。細い檻の金属は無理矢理千切られたかのように先端が細くなり、あらぬ方向へと向いている。かご自体もいびつな形をしていた。
その壊れた鳥かごの中には、鳥がいた。黒い鳥。カラスだ。しかも、ちーっちゃい王冠が頭の上に載せていた。
王様だ……王様のカラスだ。
「……!」
そうだ。さっき拾った首輪。あれ、もしかして首輪じゃなくて足輪じゃなかろうか。カラスの足にならきっと入るはずだ。
でもそんなことをして何の意味があるんだろう……。考えても分からない。けどこの鳥かごを見た時にペット……のような意味合いがあるんじゃないかと思った。
この足輪も、もしかしたらこのカラスの物かもしれない。
カメラが僕の手の平の上の足輪を映す。
『もしかしてヤバいこと考えてないか?』
『おいやめろ』
『馬鹿なことするな、すぐに引き返せ』
スマホの中のコメント欄は僕を引き留めようとしている。でもここまで来て引き返すなんて無理だ。安心3割恐怖心7割だった精神は、好奇心10割に埋め尽くされてしまった。
この足輪をカラスにはめてみたい。どうなるか見てみたい。
僕の止まらない好奇心はリスナーの言葉を無視し、行動へ移した。
手にした小さな足輪。これをどうにか、カラスに気付かれずに足に……。
「……っ!」
足へと足輪を近づけたその時、腰に下げた剣、カラスの羽根がカタカタと震えた。それを止めようと左手で抑えた時、右手に持っていた足輪がしゅるりと勝手に動き、王冠カラスの足にはまった。
慌てて距離を取り、カラスの羽根を抜いて構える。
「何やってんだ、何で構えてんだ、早く逃げろ僕……っ!」
馬鹿なことをした。無駄な時間だ。急いで逃げろ!
踵を返し、全力で出口まで走る。左右の燭台が激しく燃え上がった。まずい、ボス戦が始まった!
先程まで最小限しか照らさなかった灯火が空間全体を照らし出す。高い天井は星空のような煌めきを放ち、そんな空を幾つもの柱が支えているのが見える。
振り向くが、カラスは追い掛けてこない。鳴き声もしない。
このまま逃げ切れば……!
「見えてきた……!」
僕が入ってきた階段が見えた。あれを上りさえすれば安地だ。
だが……ここは最下層。ラスボスのフロア。
そう簡単には、逃がしてくれなかった。
「くそ……」
バサリという羽音と共に、僕と出口の間にカラスが舞い降りた。燭台に照らされた体は黒と紫の色に染まり、幻想的だ。さっきは体に隠れて見えなかったが、足が3本あった。
「八咫烏……」
僕がつけてしまった足輪が見える。
「……」
カラスは一声も鳴かずにジーっと僕を見つめていた。その視線に敵意のようなものは感じなかった。だからといって安全とは言えない。
僕はカラスに向けてカラスの羽根を構えた。
「……ふむ。王鍵も持っていたか」
「えっ……喋った?」
「不思議か? カラスといっても、これでも神を名乗っていた時期もある。ただの鳥と一緒にされては困るな」
いや、ただの鳥とは一瞬たりとも思っちゃいない。一目見た時からやばい雰囲気しかしなかった。
「貴様が私の足に嵌めた輪が何か分かるか?」
「や……ちょっと分かんないですね……拾った物なので」
雰囲気に押され、極々自然に、当たり前のように僕はカラスに敬語を使っていた。
「これは死と再生を司る神が作り出した物だ。死した者が自らの罪を清める為の場所、煉獄へと導く為の輪だ」
「煉獄の輪……」
「そう。これは私の主の証でもある。そしてこの輪に触れられるのは【王鍵 スクナヒコナ】を持つ者だけなのだ」
「なるほど……ん? 王鍵」
カラスは小首を傾げて僕を見た。
「貴様が持つ私の羽根だ」
「あ……」
あの隠し部屋で拾ったカラスの羽根……持ち主はあなたでしたか。
偶然ながらも僕は八咫烏の主の証である煉獄の輪を拾い、そして拾えるようになる為の王鍵スクナヒコナも持っていた。……持っていなかったらどうなっていたのかは考えたくないが……僕はなってしまったのだ。禍津世界樹の洞のラスボスの主に。
「貴様は私の主となったのだ。導きの神、八咫烏のな」
「えぇ……」
僕の中にある感情は一つだけだった。
勘弁してくれ……。
現実を見たくなくてそっと僕はコメント欄を見る。そこには投げ銭をこれでもかと投げまくるリスナー達しかいなかった。
0
あなたにおすすめの小説
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる