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体育祭②
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体育祭が始まった。
俺はできるだけ腹に力を込めないようにしながら登校し、校庭に集合した。
先に到着していた幹太は俺の顔を見るなり心配そうに言った。
「しーくん顔色悪くないっすか」
「こいついま下痢してんの」
折人は爆笑しながら俺の肩を叩く。
その瞬間、ローターのスイッチが入れられた。
「うっ……!?」
思わず腹を抑えてうずくまる。
やばい、こんなとこで勃ちそうだ。
しかしローターのスイッチはすぐに切られたようで動かなくなった。
「ほらしーちゃん、休むなら端っこ行けよ」
折人は無理やり俺を立ち上がらせると、クラスの応援席に連れて行った。
ついに部活対抗リレーの時間が来た。
俺が待機場所に向かうと、そこには折人がいた。
折人は隣に立つ八千尾先輩となにかを言い合ったあと、キレた八千尾先輩に真正面から頭をぶん殴られてた。
なにやってるんだあいつら……。
とにかくあのへんには近づかないようにしよう。
見つからないように後ずさった時、俺の腰に誰かが腕を回した。
「先日はすばらしい景色をお見せしていただきありがとうございました」
そう言って俺の腰を抱いたのは副会長の戸倉先輩だった。
俺は無言で彼の腕を振りほどく。
「あれは忘れてください」
「なんだか最近八千尾の様子がおかしいんですよね。上の空になったり、かと思えば猛烈に仕事しだしたり……。あなた何かしました?」
「まじで覚えがないんで俺に関わらないでください」
「そっけないですね」
生徒会には二度と関わりたくない。
戸倉先輩は肩をすくめて折人と八千尾先輩の方へ歩いていった。
「八千尾、次のリレーの順番を交換しませんか」
俺は八千尾先輩と折人に見つかる前に慌ててその場を離れた。
「また会いましたね」
「絶対さっき操作しただろ……」
レーンの待機位置で、戸倉先輩は俺の隣に立っていた。
後ろからはものすごい速度で八千尾が走ってきた。
少し離れてバスケ部の先輩がついてきている。
八千尾はレーンに俺が待機していることに気付くと、驚いて走る速度をゆるめた。
「てめぇ何でこんなとこにいやがる!?」
「こら八千尾! 早くバトンを渡しなさい!」
戸倉先輩が怒鳴って八千尾先輩をせかす。
再び八千尾先輩は気を取り直して速度を上げ、戸倉先輩にバトンを渡した。
その直後、追い上げたバスケ部の先輩から俺もバトンを受け取って戸倉先輩の後を追った。
さすがアルファの中でもトップ層が集まる生徒会。
副会長もめちゃくちゃ足が速い。
俺は気合を入れてペースをあげた。
向こうではバスケ部の仲間がバトンを待っている。
その隣には折人も待機している。
俺は最後の力を振り絞り、戸倉先輩の隣まで並んだ。
「わお、追いついてくるとは思いませんでした。あなたはいつも私を驚かせる」
「まだまだ追いつくだけじゃ終われねぇよ」
さらに速度をあげて戸倉先輩を追い越した。
その時、尻の中のローターが突然震えだした。
「うぅっ!?」
驚いて俺は一瞬足が止まった。
しかし慌てて前を向いて走り出す。
数十メートル先では折人がこちらを見ていた。
やつは今頃、大層むかつくニヤケ顔をしていることだろう。
「どうかしましたか」
俺に並んで走る戸倉先輩がこちらを見る。
「なんでもない……!」
じれったい刺激に無意識に下半身が固くなる。
最悪だ……。
誰にも気づかれないことを祈りながら、俺はラストスパートをかけてバスケ部の仲間にバトンを繋いだ。
案の定、折人はニヤケ顔で戸倉先輩からバトンを受け取り走り去っていった。
「はぁ……ちょっとトイレいってくる!」
俺はほてる顔を隠しながら、バスケ部の仲間たちに手を振りトイレに駆け込んだ。
俺はできるだけ腹に力を込めないようにしながら登校し、校庭に集合した。
先に到着していた幹太は俺の顔を見るなり心配そうに言った。
「しーくん顔色悪くないっすか」
「こいついま下痢してんの」
折人は爆笑しながら俺の肩を叩く。
その瞬間、ローターのスイッチが入れられた。
「うっ……!?」
思わず腹を抑えてうずくまる。
やばい、こんなとこで勃ちそうだ。
しかしローターのスイッチはすぐに切られたようで動かなくなった。
「ほらしーちゃん、休むなら端っこ行けよ」
折人は無理やり俺を立ち上がらせると、クラスの応援席に連れて行った。
ついに部活対抗リレーの時間が来た。
俺が待機場所に向かうと、そこには折人がいた。
折人は隣に立つ八千尾先輩となにかを言い合ったあと、キレた八千尾先輩に真正面から頭をぶん殴られてた。
なにやってるんだあいつら……。
とにかくあのへんには近づかないようにしよう。
見つからないように後ずさった時、俺の腰に誰かが腕を回した。
「先日はすばらしい景色をお見せしていただきありがとうございました」
そう言って俺の腰を抱いたのは副会長の戸倉先輩だった。
俺は無言で彼の腕を振りほどく。
「あれは忘れてください」
「なんだか最近八千尾の様子がおかしいんですよね。上の空になったり、かと思えば猛烈に仕事しだしたり……。あなた何かしました?」
「まじで覚えがないんで俺に関わらないでください」
「そっけないですね」
生徒会には二度と関わりたくない。
戸倉先輩は肩をすくめて折人と八千尾先輩の方へ歩いていった。
「八千尾、次のリレーの順番を交換しませんか」
俺は八千尾先輩と折人に見つかる前に慌ててその場を離れた。
「また会いましたね」
「絶対さっき操作しただろ……」
レーンの待機位置で、戸倉先輩は俺の隣に立っていた。
後ろからはものすごい速度で八千尾が走ってきた。
少し離れてバスケ部の先輩がついてきている。
八千尾はレーンに俺が待機していることに気付くと、驚いて走る速度をゆるめた。
「てめぇ何でこんなとこにいやがる!?」
「こら八千尾! 早くバトンを渡しなさい!」
戸倉先輩が怒鳴って八千尾先輩をせかす。
再び八千尾先輩は気を取り直して速度を上げ、戸倉先輩にバトンを渡した。
その直後、追い上げたバスケ部の先輩から俺もバトンを受け取って戸倉先輩の後を追った。
さすがアルファの中でもトップ層が集まる生徒会。
副会長もめちゃくちゃ足が速い。
俺は気合を入れてペースをあげた。
向こうではバスケ部の仲間がバトンを待っている。
その隣には折人も待機している。
俺は最後の力を振り絞り、戸倉先輩の隣まで並んだ。
「わお、追いついてくるとは思いませんでした。あなたはいつも私を驚かせる」
「まだまだ追いつくだけじゃ終われねぇよ」
さらに速度をあげて戸倉先輩を追い越した。
その時、尻の中のローターが突然震えだした。
「うぅっ!?」
驚いて俺は一瞬足が止まった。
しかし慌てて前を向いて走り出す。
数十メートル先では折人がこちらを見ていた。
やつは今頃、大層むかつくニヤケ顔をしていることだろう。
「どうかしましたか」
俺に並んで走る戸倉先輩がこちらを見る。
「なんでもない……!」
じれったい刺激に無意識に下半身が固くなる。
最悪だ……。
誰にも気づかれないことを祈りながら、俺はラストスパートをかけてバスケ部の仲間にバトンを繋いだ。
案の定、折人はニヤケ顔で戸倉先輩からバトンを受け取り走り去っていった。
「はぁ……ちょっとトイレいってくる!」
俺はほてる顔を隠しながら、バスケ部の仲間たちに手を振りトイレに駆け込んだ。
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