「月下の約束 - 柚希と葵の物語」

第2章: 夢への一歩

第7話: 柚希の決意と新たな道

葵のアートが次第に認知され始める中、柚希も自分自身の進路について深く考え始めていた。葵と過ごした時間と、彼女の成長を見守る中で、柚希は自分自身の夢を見つけることの重要性を感じていた。

ある晴れた日、柚希は葵に自分の心の中を打ち明けることにした。「葵さん、私、最近考えることがあって…」

葵は柚希の言葉に耳を傾け、「何か心配事かい？」と尋ねた。

「いいえ、心配事ではなくて…私も自分の夢を見つけたいと思うようになりました。葵さんのように」と柚希が答えた。

葵は柚希の言葉に驚きつつも、喜びを感じた。「柚希、それは素晴らしいことだよ。何か具体的な夢はあるの？」

柚希は深呼吸をしてから、「私、教育に関わる仕事がしたいと思っています。多くの人に学ぶ喜びを伝えたいんです」と明かした。

葵は心から柚希を支持し、「柚希ならきっと素晴らしい教師になれるよ。私も全力で応援する」と言った。

その後の日々、柚希は教育に関する本を読み漁り、教育学の勉強を始めた。彼女の目は新しい目標に向けられ、その情熱は日に日に強くなっていった。

葵は柚希の変化を嬉しく思いながらも、彼女のサポートを惜しまなかった。二人はお互いの夢を語り合い、その達成のために助け合った。

ある週末、柚希は葵と一緒に教育関連のセミナーに参加した。セミナーでの学びと交流は柚希にとって新たな刺激となり、彼女の決意をさらに固めた。

セミナー後、柚希は葵に感謝の気持ちを伝えた。「葵さん、あなたのおかげで、私は自分の道を見つけられました」

葵は柚希を温かく抱きしめ、「柚希、私たちはお互いにとって大切な存在だね。これからも一緒に夢に向かっていこう」と言った。

夕暮れ時、二人は公園を散歩しながらお互いの未来について語り合った。柚希の新しい決意と葵のアートへの情熱は、二人の関係をより強固なものにしていた。