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第2章

13話-2 ホテルの人妻パートとの飲み会

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最初は世間話で一時間程、喋ってその後はいつもの下ネタになった。

そして急にパートのAこと四十二歳つまりお局さんが、「ミキちゃん、今年に入って姫始めした?」って訊いてきた。

急に何を言い出すんだと思って、「そんなの独身だからしていないよ」と言うと、「してないんだ。そうだよね、彼女に逃げられて可哀そうなんだもんね」と言った。

「Aさんはしたの?」ともう最初から下ネタで、いつもの事だから合わせていると、「してないよ。うちは知っていると思うど、父ちゃんがEDだから」とあっけらかんと言った。

「どうしているの?」と訊くと、Bこと三十八歳が、「決まっているじゃない。自家発電よ」と言って笑った。

そしたらAが、「Bちゃんちだってそうじゃない。旦那は先に寝ちゃうんでしょ?」

私は「あのさ、もう少し小さい声で話してよ。この居酒屋のスタッフさんたちは家のホテルを知っているんだからさ」

AとBが首を竦めて舌を出した。

Cこと二十八歳は「ミキちゃん、AさんとBさんがいつも私をからかうんですよー!」

「何てからかうの?」

「新婚だから毎晩でしょ?って。でも家の主人は単身赴任だから毎晩じゃないのに苛めるんですよ!」と笑いながら言った。

「一緒に行ったら良かったのに」

「子供の具合が悪くて今、入院しているんです」

「そうだったんだ。初めて聞いたよ。会社からお見舞いを出さないといけないね」

「赤井料理長には言ってあったんですけど」

「料理長じゃダメよ」とA。

 Bが「ミキちゃん、ホテルからお見舞いが出るんですか?」

「少しだけど出るよ」

「そうなんだ。良い会社ですね」

「うん。良い会社だと思うよ。だから私がこんなに真面目に仕事しているんじゃない」

「Cさん、料理長にもう一度、言っておくから」

「ありがとうございます」

「ミキちゃん、今度この四人で泊まりのキャンプに連れて行ってよ」

「息子に連れて行ってもらいなよ」

「子どもは大きくなると親とは遊んでくれないんだよ」

「私だって大きくなっているんだから親とは遊ばないよ」

「何処が親なのよ?私たちパートは社員さんの子供ですよ。可愛いい!」

「えぇ!こんな年取った、失礼!子供なんて……、可愛い?」

「ミキちゃん!いや副料理長!」

「私は一人で行くのが好きだからさ。それと副料理長って言い直さなくてもいいからさ」

そんな話しをしながら酒と料理を食べて、カラオケに行き、その日は終電で帰った。

私は男性の上司や同僚そして後輩とは行動を共にしないが、この三人のパートとは仲が良かったので良く飲みに行っていた。

つづく
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