現(うつつ)の夢

しらかわからし

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第2章 静かなまなざしで、未来を見守る

第9話 その2:静かな午後の気遣い

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また次の週の日曜日の午後、龍児は社長宅に招かれていた。前回の訪問で丁寧なマッサージをしたことがきっかけで、奥様から「また来てくれる?」と声をかけられたのだ。龍児は、姉の美奈子のマンションで昼食を済ませた後、途中で和菓子の詰め合わせを手土産に買い、社長宅へ向かった。

マンションの最上階にある社長宅は、オートロック式のエレベーターで、事前に呼び出しをしなければフロアに止まらない仕組みだった。龍児が一階でベルを鳴らすと、奥様の声がインターホン越しに響いた。「上がって」との声が。エレベーターのボタンを押し、静かに最上階へと向かう。

玄関に着くと、ドアはモニター越しに確認された後、自動で開いた。龍児は手土産を差し出し、「今日はお世話になります」と丁寧に挨拶した。奥様は微笑みながら「相変わらず、しっかりしているのね。でももう、手土産はいらないからね」と言った。龍児は「はい」と返事をした。

食卓には、奥様が用意してくれた夕食が並んでいた。ローストビーフや白身魚のムニエル、季節の野菜を使った煮物に、手作りのサラダ、そして果物を使ったゼリーが添えられていた。龍児はその丁寧なもてなしに感謝しながら、食事を楽しんだ。奥様はワインを嗜み、龍児にも勧めてくれたが、彼は酒が苦手なため、オレンジジュースをいただいた。

食後、奥様は「肩が凝っていてね、少しだけマッサージしてもらえないかしら?」と龍児に頼んだ。龍児は少し戸惑いながらも、「はい」と答えた。奥様は「いつもありがとう」と言い、客間の畳の部屋へと案内した。

布団が敷かれ、奥様は前回とは違い薄いキャミソール姿でうつ伏せになった。龍児は足元から丁寧にマッサージを始めた。足の裏、甲、指先へと順に手を動かしながら、力加減に気を配った。奥様は「気持ちいいわ」と静かに言い、龍児はその言葉に励まされながら、真剣に手を動かした。

次に膝から脛、太ももへと移り、両手の親指で交互に圧をかけながら、アキレス腱までを繰り返し指圧した。龍児は、マッサージの基本は心臓から遠い部位から始めると教わっていたため、その順序を守りながら進めた。

腰のあたりに移ると、奥様は「ここが一番辛いのよ」と言った。龍児は「お尻の筋肉が凝ると腰痛になることもあると聞きました」と答え、手をグーにして軽く叩くように刺激を与えた。奥様は「何だか楽になった気がするわ」と笑顔を見せた。

その後、背中から肩、首へと手を移し、奥様の呼吸に合わせてゆっくりと圧をかけた。龍児は「一、二、三で押しますので、三で息を吐いてください」と声をかけ、奥様は「はい」と応じた。背中に体重を乗せて押すと、時折「ボキッ!」と音が鳴り、奥様は「こんなの初めてよ、本当に気持ち良かったわ」と驚きながらも喜んでいた。

そして前回同様に奥様は龍児の手を引いてキスをしてきた。キスぐらいは良いかと思って彼も応じた。その後も奥様は前回同様に龍児に女性としての体の芯からの悦楽になりたいと思っていたのを察した彼は魔術を与えると奥様はその場で身体を痙攣させて、絶頂の単語を羅列させ、しばらくその余韻に浸っていた。

暫くして奥様は「ありがとう。とても楽になったわ。今日も凄く気持ち良かった」と言ってまた五百円札が入った封筒をくれた。龍児は深く頭を下げ、「お役に立ててよかったです」と答えた。
その夜、龍児は管理人室に戻り、シャワーを浴びた。誰かに必要とされることの温かさを感じながら、彼は次の週の仕事に思いを巡らせていた。
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