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第2章 静かなまなざしで、未来を見守る
第41話:免許と別れと新しい日々
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十八歳になった龍児は、ついに自動車免許を取得した。これにより、彼の仕事の幅は大きく広がることになった。
これまで午前中に担当していた社長のマンションの清掃業務は別の夫婦に引き継がれ、龍児は午後十二時から深夜二時までの長時間勤務に移行した。労働時間は一日十四時間。体力的には厳しかったが、彼にとっては新しい挑戦でもあった。
社長は、龍児を専属の運転手として十二時から零時まで使いたいと考えていた。だが、風俗店の支配人と外国人クラブのママが「それでは困る」と強く反対した。彼らにとって、龍児の存在は清掃や裏方業務に欠かせない戦力だったのだ。
龍児自身は、社長の運転手として働きたかった。理由は、社長のそばで直接「女性を商品とする商売のノウハウ」を学びたかったからだ。だが、現場の声に押される形で、清掃業務は継続されることになった。
新しい勤務体制では、昼の十二時から十八時までが清掃と雑務、そして休憩時間。風俗店、外国人クラブ、日本人クラブの三店舗を回りながら、必要な場所で手を動かした。
十八時から深夜零時までは、ボーイ兼運転手として、スタッフが足りない店舗に応援に入りつつ、社長の送迎も担当した。深夜零時から二時までは、お姉さん方の送り業務。龍児は、夜の街を走る車の中で、さまざまな人間模様を目にするようになった。
住まいは、社長のマンションの一室を寮として提供され、家賃は無料だった。とはいえ、麗との生活は変わらず彼女のアパートで続いていた。送迎用の車両は会社が用意してくれたため、移動もスムーズだった。
昼食はこれまで通り、社長の奥様の手料理をいただくことができた。家庭的な味に癒されながら、龍児は少しずつ大人の階段を登っていった。
そんな中、社長の娘・美香が龍児に好意を寄せるようになった。若くて華やかな美香だったが、龍児の好みは少し違っていた。彼は、外国人クラブのママや社長の奥様のような、落ち着いた雰囲気を持つ年上の女性に惹かれていた。理由は、彼女たちの気遣いや、言葉の節々に感じる優しさだった。
美香は少し生意気で、龍児にとっては扱いづらい存在だった。そのため、なるべく距離を置くようにしていた。若さよりも、心の深さに惹かれる——それが龍児の本音だった。
そんなある日、麗の故郷・現川村から連絡が入った。麗の母親が病気になったという知らせだった。麗は、これまで龍児に支えられてきたことを振り返り、「今度は自分が誰かを支える番だ」と言って、村へ帰る決意をした。
「今まで迷惑をかけてごめんなさい。母の看病をしたいの」と、麗は静かに告げた。
こうして、龍児と麗の内縁関係は自然な形で解消された。別れに涙はなかったが、互いに感謝の気持ちを抱いていた。龍児は再び独り身となったが、心には麗との日々が静かに残っていた。
新しい仕事、新しい生活、そして新しい自分。龍児は、夜の街の灯りの中で、少しずつ大人になっていった。
これまで午前中に担当していた社長のマンションの清掃業務は別の夫婦に引き継がれ、龍児は午後十二時から深夜二時までの長時間勤務に移行した。労働時間は一日十四時間。体力的には厳しかったが、彼にとっては新しい挑戦でもあった。
社長は、龍児を専属の運転手として十二時から零時まで使いたいと考えていた。だが、風俗店の支配人と外国人クラブのママが「それでは困る」と強く反対した。彼らにとって、龍児の存在は清掃や裏方業務に欠かせない戦力だったのだ。
龍児自身は、社長の運転手として働きたかった。理由は、社長のそばで直接「女性を商品とする商売のノウハウ」を学びたかったからだ。だが、現場の声に押される形で、清掃業務は継続されることになった。
新しい勤務体制では、昼の十二時から十八時までが清掃と雑務、そして休憩時間。風俗店、外国人クラブ、日本人クラブの三店舗を回りながら、必要な場所で手を動かした。
十八時から深夜零時までは、ボーイ兼運転手として、スタッフが足りない店舗に応援に入りつつ、社長の送迎も担当した。深夜零時から二時までは、お姉さん方の送り業務。龍児は、夜の街を走る車の中で、さまざまな人間模様を目にするようになった。
住まいは、社長のマンションの一室を寮として提供され、家賃は無料だった。とはいえ、麗との生活は変わらず彼女のアパートで続いていた。送迎用の車両は会社が用意してくれたため、移動もスムーズだった。
昼食はこれまで通り、社長の奥様の手料理をいただくことができた。家庭的な味に癒されながら、龍児は少しずつ大人の階段を登っていった。
そんな中、社長の娘・美香が龍児に好意を寄せるようになった。若くて華やかな美香だったが、龍児の好みは少し違っていた。彼は、外国人クラブのママや社長の奥様のような、落ち着いた雰囲気を持つ年上の女性に惹かれていた。理由は、彼女たちの気遣いや、言葉の節々に感じる優しさだった。
美香は少し生意気で、龍児にとっては扱いづらい存在だった。そのため、なるべく距離を置くようにしていた。若さよりも、心の深さに惹かれる——それが龍児の本音だった。
そんなある日、麗の故郷・現川村から連絡が入った。麗の母親が病気になったという知らせだった。麗は、これまで龍児に支えられてきたことを振り返り、「今度は自分が誰かを支える番だ」と言って、村へ帰る決意をした。
「今まで迷惑をかけてごめんなさい。母の看病をしたいの」と、麗は静かに告げた。
こうして、龍児と麗の内縁関係は自然な形で解消された。別れに涙はなかったが、互いに感謝の気持ちを抱いていた。龍児は再び独り身となったが、心には麗との日々が静かに残っていた。
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