泡のように、生きる

しらかわからし

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第2章 若さは武器だった。だが老いは、物語になる

第6話 休日の孤独と偽りの戦場

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 アタシにとっての休日は自分を再確認する日で、朝からやる事と言ったら部屋の掃除と洗濯ぐらいで後は何もない。前夜の仕事の時に、「明日は休みだから。」と思ってお客さんと深酒した残りがなかなか抜けない。

 うつらうつらした体調で重苦しいスタートとなる。掃除と洗濯を終えると何もする事がなく一日を終える。

 そして月曜日を迎える。また意味のない一週間が始まる。家で精一杯の化粧をする。定期的にエステに通っていて、先生から最新式の化粧方法を教わった事で、大袈裟だけど顔だけは20歳は若返った。

 今日もまた戦争が始まる。そんな大袈裟なものではないけど、若いお姉さん方に接客を教えるという事も社長から求められているので、それなりに決断や判断を求められる緊迫した時も無い訳ではない。

 心身共に極度の緊張からか、固く肩が凝る事も良くあるけど、ボケ防止にもなるので、緊張できる仕事をさせてもらっている事に感謝して、「今日も一日頑張れ、圭子!」と鼓舞している。

 私と同い年の52歳の女性たちはどのような朝を迎えているのだろうか? 普通に結婚して子供がいたとしても社会人になっているだろうし、夫と子供が同居していたら起こして出勤させて、家事をこなしてからパートなどに行っているんだろう。

 夫とはセックスレスになる歳だろうから、パート先の若い彼とアバンチュールを楽しんでいたりしてね。

 52歳の女性と言えば、それなりにヘソクリも貯めているだろうから若い彼にお小遣いを上げて、既に生理も上がっている頃だろうから楽しい時間を共有しているんだろうね。

 でもそんな人ばかりじゃないだろうけど。そんな妄想を賞味期限切れの女はいつもしている。

 つづく

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