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三章:旅の出発

30話:馬車の中にて

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「それじゃあどうする?」

俺はシルフにどこか行きたいところはないか聞いたが、何処でもいいと言われたので取り敢えず馬車に乗って何処かの国に行くことにした。

でもやっぱもしもの時とかには帰ってこれるようにしときたいな。

俺はサポートさんに一瞬で戻ってこれる方法がないか聞いてみると《転移》というスキルが最適だと教えてくれた。

そして俺はその習得方法をサポートに聞き、言われた通りにやった。

普通は習得方法も不明な上、習得自体も困難だが習得方法はサポートさんが知ってるし習得はやっぱりパッシブルスキルのお陰ですぐに習得できた

しかしレベル1の状態だと半径1kmしか転移できないのでこれはレベルを最大にする必要がありそうだ。

俺はひたすら半径1kmを転移しまくってすぐに最大にし、最後は限界突破させた。

転移を限界突破した事でこの世界のどこにいてもこの森に戻ってこれるようになったので安心して旅ができるようになった。

「それじゃあ行こうか!」

『なの!』

俺は早速町の門の近くにある馬車に乗りに行った。

この世界での移動手段は馬車しかない。
まあ地球でのバスみたいな感じだな。

冒険者だと馬車の護衛依頼を受けると無料で馬車に乗れるが、俺はEランクなので信用してもらえないだろうと思い、普通にお金を払って馬車に乗った。

シルフは周りには見えないので馬車の屋根上に座った。

俺が馬車に乗り込むと既に3人が馬車に乗っていた。

1人目は多分この馬車の護衛だろうか、ゴツいおっさんだった。

2人目は赤髪の女性で、ローブを羽織っていた。
この人も冒険者だろうか?腰に短剣がチラッと見えたからな。

3人目は獣人だろうか?
銀髪の若い男性だった。

まあ鑑定すれば全てわかるのだろうが、他人の個人情報を勝手に見るのも良くないと思ったので鑑定はしなかった。

俺が馬車に乗り込むとゴツいおっさんが自己紹介してくれた。

『アタシはブローセ。酒場の店長で情報屋をやってるわ』

…オネェかよ…
てか護衛じゃなかったんかい…
筋肉はグラムのおっさんといい勝負ができるくらいマッチョなのに…

俺がそんな事を考えていると赤髪の女性も自己紹介を始めた。

『私はリリィ、S級冒険者で双剣使いよ。この馬車の護衛依頼を受けたわ』

わぉ、S級冒険者か。
この世界では初めて見るな。

すると最後に獣人の男性が自己紹介した。

『僕はウロウって言います…』

うん、物静かな人だな。

これは俺も自己紹介しないとな。
「俺はショーだ。一応冒険者をやってる」

この馬車には個性的な人ばかり乗っているな。
しかし問題は俺の隣に座ってるこのオネェだ。
正直今すぐ馬車を乗り換えたいが今ここでいきなり乗り換えるのも失礼な気もするし…
でも数時間もこの人と座るのは…マジでどうしよう。

俺が色々と悩んでいると馬車が出発してしまった。

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