陰陽師と結ばれた縁

サクサク

文字の大きさ
7 / 76
はじめまして、平安京

6

しおりを挟む
まぁ、本来であれば時親様の反応が1番正しい反応のような気がする。
陛下も晴明様も受け入れ方が半端ない。何も問題ないって感じだった。

「姫君が我々と今上帝の子孫ですって?!」
「そう言っておるだろう。」
「えぇ?お祖父様何かの冗談・・?」
「神の前で冗談も嘘も言えるものか。」

と祖父と孫で漫才みたいなやり取りをしている。
私は別に気にしていないし、私が気にしていなければ青にぃも基本的には気にしない。
青にぃの話をまとめると私はこの時代で何かしなければいけない事がある。ということ。帰るタイミングは今現場として分からないにしても、わかる時がくる。ということだろう。

〈青にぃ、今日から晴明様のお屋敷でお世話になるっていう事?〉
〈そうだな。私も常に顕現して傍にいるから何も問題はないだろう。ただ、皐月の力が戻る反動で多少体調を崩すだろうが、Jr.2人と玄武を喚べば問題あるまい。〉
〈あの3人も喚べるの?〉
〈今の皐月ならば問題ない。ただ1番初めに呼ぶべきは玄武だな。皐月を着替えさせたり、お世話する事に1番長けているから。〉
〈確かに。みんな不器用だよね。それで、今から喚ぶの?〉
〈否、明日のお勤めの後でも大丈夫だと思うが・・・・。〉
〈怪しいの?〉
〈・・・・・。玄武だけ頑張って喚べ。それ位の力は戻っている。〉

「晴明殿、庭に出ても良いか?」
「庭ですか?構いませんが。」
「ひぃ様」

晴明様に許可をいただくと、青にぃは私を再び抱き抱えて庭にでた。
ちょうどいい場所に私を下ろす。
正直、裳と唐衣、表着うわぎだけでも脱ぎたい。
ついでに打衣も。
でもその辺り、青にぃ筆頭に世間の常識的に許してもらえないだろうな。

〈結界あるけど、大丈夫?〉
〈問題ない。私が大丈夫と言っているのだから、大丈夫だ。〉
〈分かった。〉

長年刷り込まれた思考というのは中々拭えないものだが、青にぃが大丈夫だというのならば、絶対大丈夫だ。
柏手を打ち自分自身の周りをより、綺麗にする。
ふぅと息を吐き、韻を結ぶ。

「伏して願い奉る、我を加護する十二の神々よ。北方を守護神、豊かな大地の守人よ、盟約の元我が前に姿を現せ!玄武!!!」

ふわりとした風が私と青にぃを包み込みその前方に濃紺の光の塊が姿を現す。
その光の中から現れたのは、乳白色の髪に黒い瞳のスラリと引き締まった体を持つ女性。来ている服は、漢服と呼ばれる少しひらひらとしたドレスのようなものを着ている。
玄武・・・雪華の姿を確認すると、安堵と共ににっこりと微笑んだ。

「姫さま。成人おめでとうございます。」
「ありがとう。」
「しかし、伝承通りだったのう。」
「ある程度予想はしていたではないか。」
「まぁ、姫さまがお世話になるのだ。挨拶をしようぞ。」

雪華いえば、再び青にぃに抱き抱えられ晴明殿がいる廂へ戻った。
そのまま再度部屋に入室すれば、新たに姿を現した雪華の紹介を青にぃがしてくれた。
2人して私を喋らさないつもりだろうが、私とて挨拶くらいきちんとできる。
2人の間から身を乗り出すと、晴明様と時親さまにご挨拶をする。

「改めまして、安倍家26代目当主安倍成親が娘、皐月と申します。青龍と玄武が私の現在の世話役です。おそらくあと2名ほど喚ぶ事になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。私もまだ全貌を把握しておりませんので、この2人に詳しい事情を聞こうかと思っております。青龍、玄武共に初代様の頃より変わっていないかと存じておりますので。」

そう紹介すれば、時親様は納得せざるおえない状態になったし、同じく私もよく事情がわかってないのよ。という事を伝える。
なので詳しくはこの2人に聞いてね。
と暗に伝えた。私自身もちょっと状況を整理しないと訳が分からない。
神将の召喚なんて生まれて初めてしたし、そんな力があるということも知らなかった。
成人したら世界が変わるのかと思っていたが、世界は素晴らしく今までと違っていい意味で反転した。
私が、少し現実逃避をしていれば青にぃと雪華と晴明様と時親様でお話は終わったらしい。
そして、客人として招かれた私は、安倍邸の東の対屋に私のお部屋を頂いた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~

ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。 休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。 啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。 異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。 これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。

ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます

黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。 だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ! 捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……? 無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

見捨ててくれてありがとうございます。あとはご勝手に。

有賀冬馬
恋愛
「君のような女は俺の格を下げる」――そう言って、侯爵家嫡男の婚約者は、わたしを社交界で公然と捨てた。 選んだのは、華やかで高慢な伯爵令嬢。 涙に暮れるわたしを慰めてくれたのは、王国最強の騎士団副団長だった。 彼に守られ、真実の愛を知ったとき、地味で陰気だったわたしは、もういなかった。 やがて、彼は新妻の悪行によって失脚。復縁を求めて縋りつく元婚約者に、わたしは冷たく告げる。

悪役女王アウラの休日 ~処刑した女王が名君だったかもなんて、もう遅い~

オレンジ方解石
ファンタジー
 恋人に裏切られ、嘘の噂を立てられ、契約も打ち切られた二十七歳の派遣社員、雨井桜子。  世界に絶望した彼女は、むかし読んだ少女漫画『聖なる乙女の祈りの伝説』の悪役女王アウラと魂が入れ替わる。  アウラは二年後に処刑されるキャラ。  桜子は処刑を回避して、今度こそ幸せになろうと奮闘するが、その時は迫りーーーー

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。

潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。

婚約を奪った義妹は王太子妃になりましたが、王子が廃嫡され“廃嫡王子の妻”になりました

鷹 綾
恋愛
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」 そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。 王子に見初められ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。 私は“代わり”の婚約者を押し付けられ、笑いものにされ、社交界の端に追いやられました。 けれど、選ばれなかったことは、終わりではありませんでした。 華やかな王宮。 厳しい王妃許育。 揺らぐ王家の威信。 そして――王子の重大な過ち。 王太子の座は失われ、運命は静かに反転していく。 離縁を望んでも叶わない義妹。 肩書きを失ってなお歩き直す王子。 そして、奪われたはずの私が最後に選び取った人生。 ざまあは、怒鳴り声ではなく、選択の積み重ねで訪れる。 婚約を奪われた姉が、静かに価値を積み上げていく王宮逆転劇。

処理中です...