6 / 76
はじめまして、平安京
5
しおりを挟む
「お祖父様!!いきなり式を飛ばして来たかと思えば客人を招くとか!母上が慌ててますよ!」
「時親、開口一番それか。ちゃんと事前に知らせたのじゃからよかろう。それより姫君が驚いておるじゃろうが。先にワシの部屋に行っておれ。」
二人の会話から、この青年の名前が時親様。ということは2代目の次男さんだったような気がする。
お兄様にそっくりだわ。
じっと時親を檜扇越しに見つめいていた私は、ぱちっと目があった。
軽く会釈をすると、同じように頭を下げられた。
「お茶の用意をいて向かいます。」
そう言って、奥へと戻って行った。
通されたのは晴明様の私室で様々な書物や道具が沢山溢れていた。
円座に勧められたが、青にぃは相変わらず私を抱き上げたまま座ろうとしない。
仕方がないので、降ろして。と伝えれば私を床に降ろしてくれたが、私にピッタリとくっついて離れない。
円座に座り檜扇で顔を隠したまま、晴明様と向き合おう。
しばらくしてお盆に茶器を載せた、時親様がやってきた。
「失礼します。」
茶器がそれぞれの前に並べられると、時親様は部屋から出て行こうとしてたのだが、晴明様によって止められた。
「時親、ちょっとお前にも関わることだから残りなさい。」
「はぁ・・・?私がどう関わるのです?」
「今から説明をする。」
時親様は、晴明様の隣に腰を下ろした。
「青龍殿・・・・。今回の原因には分かっているのですかな?」
「系譜に血判を押したのが引き金だ。本人が自覚していないだけで、ひぃ様が生まれてからずっと我ら神将が見守り育ててきた。本人は霊力が少なく出来損ないと思っているが、器から溢れでた霊力神気を我らが毎日吸っていたのだから、少なくて当たり前だ。吸わないと、器である肉体が持たないからな。」
「それは、どういう事かな?」
「安倍の一族には、ごく稀に神に近い力を持って産まれてくる娘がいる。過去に2人ひぃ様の様に膨大な力を持ってう生まれてきた娘がいた。我らはその姫が生まれた時よりその者に仕える。基本的に力の多さが当主となる条件の一つだから。だから、我が姫は成人の儀に本来の力を取り戻す。そして、姫君の本来の力に1番近い安倍一族の過去の当主の元へ飛ばされる。元の時代に戻る者もいるが、戻らない者もいた。このような事が起きるのは、当主となる姫君が産まれて時のみ。」
「青龍殿の主人は、姫君で間違いないか?」
「間違いない。姫の一族の初代当主である、晴明殿の所へ飛ばされたということは、“始まりと終わりを意味する”その選択をするのは、我が姫君のみ。」
晴明様と青にぃが話しているのを聞いていていい、私自身初耳の事も多いけどポーカーフェイスを貫く。
そのお話に割って入ってきたのは、同じく話を聞いている時親様。
「ちょっと、待ってください!お祖父様。話が分からなすぎる。」
「時親、ちょっと黙っておれ。姫君の本来の力は私と変わらぬということか?」
「翁曰く、晴明以上かも知れない。と言っていた。」
「翁というのは・・・?」
「十二神将の中で長的立場にいる、天空だ。我々は貴殿の式となった後、ずっと安倍一族の直系を見守ってきた。我々の姿をしっかり捉えるモノは少なかったし、関わらなくても構わないと思った当主には相性の良い神将がそばに控えていた。」
つまり、青にぃ達がしっかり視えている一族の人間は少なかったということか。
ん?それじゃあ物心つく前からしっかり姿を見えていた史、声も聞こえていた私は青にぃがいう通り本当は力が強いということなんだろう。
私が関わったことがある神将は、青龍を含め4人。
〈青にぃ私の力って、コップに注がれた飲みモノが溢れた分しか使用できていなかったって事?〉
〈簡単に言えば、そうだな。器に入っている分の力は我らが吸っていたという事もあるが、吸った分はそのブレスレットに溜め込んでいた。〉
そういうことか。
と私自身は納得をする。
つまり、霊力が少ないのにやったら知識や技術を叩き込まれたのは本来の力が戻った時に力を持て余さないためだろう。
「つまり、そちらの姫君が私たちの末裔ということですか?」
「末裔・・・子孫だな。しかも直系の。そして、今上帝の子孫でもある。」
「は?!」
青龍が発した言葉により、時親様は固まった。
「時親、開口一番それか。ちゃんと事前に知らせたのじゃからよかろう。それより姫君が驚いておるじゃろうが。先にワシの部屋に行っておれ。」
二人の会話から、この青年の名前が時親様。ということは2代目の次男さんだったような気がする。
お兄様にそっくりだわ。
じっと時親を檜扇越しに見つめいていた私は、ぱちっと目があった。
軽く会釈をすると、同じように頭を下げられた。
「お茶の用意をいて向かいます。」
そう言って、奥へと戻って行った。
通されたのは晴明様の私室で様々な書物や道具が沢山溢れていた。
円座に勧められたが、青にぃは相変わらず私を抱き上げたまま座ろうとしない。
仕方がないので、降ろして。と伝えれば私を床に降ろしてくれたが、私にピッタリとくっついて離れない。
円座に座り檜扇で顔を隠したまま、晴明様と向き合おう。
しばらくしてお盆に茶器を載せた、時親様がやってきた。
「失礼します。」
茶器がそれぞれの前に並べられると、時親様は部屋から出て行こうとしてたのだが、晴明様によって止められた。
「時親、ちょっとお前にも関わることだから残りなさい。」
「はぁ・・・?私がどう関わるのです?」
「今から説明をする。」
時親様は、晴明様の隣に腰を下ろした。
「青龍殿・・・・。今回の原因には分かっているのですかな?」
「系譜に血判を押したのが引き金だ。本人が自覚していないだけで、ひぃ様が生まれてからずっと我ら神将が見守り育ててきた。本人は霊力が少なく出来損ないと思っているが、器から溢れでた霊力神気を我らが毎日吸っていたのだから、少なくて当たり前だ。吸わないと、器である肉体が持たないからな。」
「それは、どういう事かな?」
「安倍の一族には、ごく稀に神に近い力を持って産まれてくる娘がいる。過去に2人ひぃ様の様に膨大な力を持ってう生まれてきた娘がいた。我らはその姫が生まれた時よりその者に仕える。基本的に力の多さが当主となる条件の一つだから。だから、我が姫は成人の儀に本来の力を取り戻す。そして、姫君の本来の力に1番近い安倍一族の過去の当主の元へ飛ばされる。元の時代に戻る者もいるが、戻らない者もいた。このような事が起きるのは、当主となる姫君が産まれて時のみ。」
「青龍殿の主人は、姫君で間違いないか?」
「間違いない。姫の一族の初代当主である、晴明殿の所へ飛ばされたということは、“始まりと終わりを意味する”その選択をするのは、我が姫君のみ。」
晴明様と青にぃが話しているのを聞いていていい、私自身初耳の事も多いけどポーカーフェイスを貫く。
そのお話に割って入ってきたのは、同じく話を聞いている時親様。
「ちょっと、待ってください!お祖父様。話が分からなすぎる。」
「時親、ちょっと黙っておれ。姫君の本来の力は私と変わらぬということか?」
「翁曰く、晴明以上かも知れない。と言っていた。」
「翁というのは・・・?」
「十二神将の中で長的立場にいる、天空だ。我々は貴殿の式となった後、ずっと安倍一族の直系を見守ってきた。我々の姿をしっかり捉えるモノは少なかったし、関わらなくても構わないと思った当主には相性の良い神将がそばに控えていた。」
つまり、青にぃ達がしっかり視えている一族の人間は少なかったということか。
ん?それじゃあ物心つく前からしっかり姿を見えていた史、声も聞こえていた私は青にぃがいう通り本当は力が強いということなんだろう。
私が関わったことがある神将は、青龍を含め4人。
〈青にぃ私の力って、コップに注がれた飲みモノが溢れた分しか使用できていなかったって事?〉
〈簡単に言えば、そうだな。器に入っている分の力は我らが吸っていたという事もあるが、吸った分はそのブレスレットに溜め込んでいた。〉
そういうことか。
と私自身は納得をする。
つまり、霊力が少ないのにやったら知識や技術を叩き込まれたのは本来の力が戻った時に力を持て余さないためだろう。
「つまり、そちらの姫君が私たちの末裔ということですか?」
「末裔・・・子孫だな。しかも直系の。そして、今上帝の子孫でもある。」
「は?!」
青龍が発した言葉により、時親様は固まった。
1
あなたにおすすめの小説
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます
黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。
だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ!
捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……?
無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
見捨ててくれてありがとうございます。あとはご勝手に。
有賀冬馬
恋愛
「君のような女は俺の格を下げる」――そう言って、侯爵家嫡男の婚約者は、わたしを社交界で公然と捨てた。
選んだのは、華やかで高慢な伯爵令嬢。
涙に暮れるわたしを慰めてくれたのは、王国最強の騎士団副団長だった。
彼に守られ、真実の愛を知ったとき、地味で陰気だったわたしは、もういなかった。
やがて、彼は新妻の悪行によって失脚。復縁を求めて縋りつく元婚約者に、わたしは冷たく告げる。
悪役女王アウラの休日 ~処刑した女王が名君だったかもなんて、もう遅い~
オレンジ方解石
ファンタジー
恋人に裏切られ、嘘の噂を立てられ、契約も打ち切られた二十七歳の派遣社員、雨井桜子。
世界に絶望した彼女は、むかし読んだ少女漫画『聖なる乙女の祈りの伝説』の悪役女王アウラと魂が入れ替わる。
アウラは二年後に処刑されるキャラ。
桜子は処刑を回避して、今度こそ幸せになろうと奮闘するが、その時は迫りーーーー
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
婚約を奪った義妹は王太子妃になりましたが、王子が廃嫡され“廃嫡王子の妻”になりました
鷹 綾
恋愛
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」
そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。
王子に見初められ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。
私は“代わり”の婚約者を押し付けられ、笑いものにされ、社交界の端に追いやられました。
けれど、選ばれなかったことは、終わりではありませんでした。
華やかな王宮。
厳しい王妃許育。
揺らぐ王家の威信。
そして――王子の重大な過ち。
王太子の座は失われ、運命は静かに反転していく。
離縁を望んでも叶わない義妹。
肩書きを失ってなお歩き直す王子。
そして、奪われたはずの私が最後に選び取った人生。
ざまあは、怒鳴り声ではなく、選択の積み重ねで訪れる。
婚約を奪われた姉が、静かに価値を積み上げていく王宮逆転劇。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる