43 / 76
目覚めと、自覚と、狙う者
4
しおりを挟む
「この屋敷の現状はお分かりですよね?」
「土地の中心に強い力が集まっている。」
「元はそんなに強く無かったはず。ですが人の思念や恨みつらみって色々なものを引き寄せますよね?妖も然りです。」
「もしかして、行方知れずになった妖達は・・・・。」
「引き寄せられて、呑まれた可能性が非常に高いです。」
屋敷の中を走りながら、自身が感知した場所へと急ぐ。
昨日の記憶を見たのは東の対の屋。
今回の目的地は中心の寝殿。
目的地に着けば、こちらに見つかったのであれば隠れる必要もない。
というった感じに、空間自体が黒く澱み歪んでいた。
ガタガタガタ!
大きな音を立てながら残っていた調度品が、黒いもやにつつ待て中に浮く。
それを器用に避けながら中心へと次第に近造り。
バキッ!!
音を立てて記帳が飛んでくるのを右に余計に、さらに近づきつつ印を結ぶ。
まずは、この重っ苦しい空気をどうにかしなくてはいけない。
私と章平さまだからなんとか耐えれるが、こんなことで気力体力を奪われるのは頂けない。
「ノーボウ アキャシャ キャラバヤ オンマリ キャーバリ ソワカ!!
我が吐息はは神の息吹、全てを光で満たし、清めよ!!!」
私を中心に外へ暖かく、しかし強い風が広がり、室内に溜まっていた黒いモヤを全て吹き払う。
振り払うと同時に、章平さまが刀印を結ぶ。
モヤの根本部分から出てきたのは、小さいけれど禍々しく悪意に染まったツボだ。
まさか、蠱毒じゃないよね??
「・・・・うっわ・・・・。」
流石の私も全力で引く。
思念とか人の思いって力を持つっていうこれど、これは思念とかそんな可愛いものではない。
〈これ、本当に蠱毒じゃないよね?〉
〈近いものはあるが・・・・・。〉
〈どっち?!騰蛇喚ぶ?!〉
騰蛇と名前を出した瞬間、蒼月と朱桜が姿を現す。
どんだけ仲が悪いんだ。
と内心思いながらも、一つの妖として捉えて大丈夫なのだろう。
そう叫べば、黒いモヤ残って一部へさらに攻撃をしっかけた章ひらさまは、神気を込めた刃を叩きつけると、すぐさま私のそばにやって来た。
「慣れていらっしゃいますね。」
「孫の世代だと、俺が攻撃主体だから。それより、何か問題にでも?」
「私がここで一掃するのにちょっと・・・・。それでも、根本を掘りかええしたおかげで、動けるようになって、狙いを私と章平さまに定めてますので、外で雷を落とします。」
「この晴天で?」
「晴天?雨雲が来てますよ?」
攻撃を交わしつつ刀印を結ぶ。
それを何度か当てつつ、庭に出るとさらに大きくなるが元々張っていた結界のおかげで屋敷の外へ出ることは叶わない。
空を見上げれば、屋敷に入る前は晴天だったのに、見上げえれば曇天。
しかも、飯間にも降り出しそうな雲行きだ。
「かしこみかしこみ申す!」
パァァァン!と柏手を打ち、印を結ぶ。
「悪しきもの、禍つもの、災厄をもたらすもの、神の雷により、滅せよ!!!」
上から下へ刀印を振り下ろせば、上空の雲に集まっていた雷が一気にツボに向かって落ちてくる。
バリバリバリバリッ!!!!
地を裂くような激しい音共に、ツボはみる影もなく壊れる。
ツボに溜まっていた、悪意も一気に散ったのが確認できた。
粉砕したツボから残ったのは、青紫色の石。
その石を拾おうとした瞬間、横からその石を取り上げると同時に、蒼月の背後に匿われた。
「なっ!!!!」
「また会ったね、僕の花嫁。だけど今回は君にかまっている暇はないんだ。だけど、君のおかげでやっと材料が手に入ったよ。」
「藤原絢音。」
「・・・・うん。そう呼ばれていた時期もあったけれど、今の僕は“絢音”。藤原は捨てたよ。母さまが亡くなった時に。」
「ちょっと、それ、どういうっ」
「姫さんダメだ!!」
問いただそうと体を動かせば、章平さまから止められる。
蒼月からも腕を取られ抱きしめられる状態で動けない。
「じゃあまたね。」
薄く笑みを浮かべた絢音は、小さな石の塊を持ってその場から姿を消した。
もはや、人では無く妖に近い状態なのかも知れない。
人間から妖になるのはそう珍しくはないが、とても嫌な予感がする。
“危険”だと直感が訴えてくる。
少なくともこの時代にいる間はまた、絢音と会うことになるだろうと、本能が訴えている。
結界を解くと近隣への影響がないか、朱桜に確認をしに行ってもらった。
その後私達は安倍邸へ戻ることにした。
「土地の中心に強い力が集まっている。」
「元はそんなに強く無かったはず。ですが人の思念や恨みつらみって色々なものを引き寄せますよね?妖も然りです。」
「もしかして、行方知れずになった妖達は・・・・。」
「引き寄せられて、呑まれた可能性が非常に高いです。」
屋敷の中を走りながら、自身が感知した場所へと急ぐ。
昨日の記憶を見たのは東の対の屋。
今回の目的地は中心の寝殿。
目的地に着けば、こちらに見つかったのであれば隠れる必要もない。
というった感じに、空間自体が黒く澱み歪んでいた。
ガタガタガタ!
大きな音を立てながら残っていた調度品が、黒いもやにつつ待て中に浮く。
それを器用に避けながら中心へと次第に近造り。
バキッ!!
音を立てて記帳が飛んでくるのを右に余計に、さらに近づきつつ印を結ぶ。
まずは、この重っ苦しい空気をどうにかしなくてはいけない。
私と章平さまだからなんとか耐えれるが、こんなことで気力体力を奪われるのは頂けない。
「ノーボウ アキャシャ キャラバヤ オンマリ キャーバリ ソワカ!!
我が吐息はは神の息吹、全てを光で満たし、清めよ!!!」
私を中心に外へ暖かく、しかし強い風が広がり、室内に溜まっていた黒いモヤを全て吹き払う。
振り払うと同時に、章平さまが刀印を結ぶ。
モヤの根本部分から出てきたのは、小さいけれど禍々しく悪意に染まったツボだ。
まさか、蠱毒じゃないよね??
「・・・・うっわ・・・・。」
流石の私も全力で引く。
思念とか人の思いって力を持つっていうこれど、これは思念とかそんな可愛いものではない。
〈これ、本当に蠱毒じゃないよね?〉
〈近いものはあるが・・・・・。〉
〈どっち?!騰蛇喚ぶ?!〉
騰蛇と名前を出した瞬間、蒼月と朱桜が姿を現す。
どんだけ仲が悪いんだ。
と内心思いながらも、一つの妖として捉えて大丈夫なのだろう。
そう叫べば、黒いモヤ残って一部へさらに攻撃をしっかけた章ひらさまは、神気を込めた刃を叩きつけると、すぐさま私のそばにやって来た。
「慣れていらっしゃいますね。」
「孫の世代だと、俺が攻撃主体だから。それより、何か問題にでも?」
「私がここで一掃するのにちょっと・・・・。それでも、根本を掘りかええしたおかげで、動けるようになって、狙いを私と章平さまに定めてますので、外で雷を落とします。」
「この晴天で?」
「晴天?雨雲が来てますよ?」
攻撃を交わしつつ刀印を結ぶ。
それを何度か当てつつ、庭に出るとさらに大きくなるが元々張っていた結界のおかげで屋敷の外へ出ることは叶わない。
空を見上げれば、屋敷に入る前は晴天だったのに、見上げえれば曇天。
しかも、飯間にも降り出しそうな雲行きだ。
「かしこみかしこみ申す!」
パァァァン!と柏手を打ち、印を結ぶ。
「悪しきもの、禍つもの、災厄をもたらすもの、神の雷により、滅せよ!!!」
上から下へ刀印を振り下ろせば、上空の雲に集まっていた雷が一気にツボに向かって落ちてくる。
バリバリバリバリッ!!!!
地を裂くような激しい音共に、ツボはみる影もなく壊れる。
ツボに溜まっていた、悪意も一気に散ったのが確認できた。
粉砕したツボから残ったのは、青紫色の石。
その石を拾おうとした瞬間、横からその石を取り上げると同時に、蒼月の背後に匿われた。
「なっ!!!!」
「また会ったね、僕の花嫁。だけど今回は君にかまっている暇はないんだ。だけど、君のおかげでやっと材料が手に入ったよ。」
「藤原絢音。」
「・・・・うん。そう呼ばれていた時期もあったけれど、今の僕は“絢音”。藤原は捨てたよ。母さまが亡くなった時に。」
「ちょっと、それ、どういうっ」
「姫さんダメだ!!」
問いただそうと体を動かせば、章平さまから止められる。
蒼月からも腕を取られ抱きしめられる状態で動けない。
「じゃあまたね。」
薄く笑みを浮かべた絢音は、小さな石の塊を持ってその場から姿を消した。
もはや、人では無く妖に近い状態なのかも知れない。
人間から妖になるのはそう珍しくはないが、とても嫌な予感がする。
“危険”だと直感が訴えてくる。
少なくともこの時代にいる間はまた、絢音と会うことになるだろうと、本能が訴えている。
結界を解くと近隣への影響がないか、朱桜に確認をしに行ってもらった。
その後私達は安倍邸へ戻ることにした。
1
あなたにおすすめの小説
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます
黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。
だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ!
捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……?
無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
見捨ててくれてありがとうございます。あとはご勝手に。
有賀冬馬
恋愛
「君のような女は俺の格を下げる」――そう言って、侯爵家嫡男の婚約者は、わたしを社交界で公然と捨てた。
選んだのは、華やかで高慢な伯爵令嬢。
涙に暮れるわたしを慰めてくれたのは、王国最強の騎士団副団長だった。
彼に守られ、真実の愛を知ったとき、地味で陰気だったわたしは、もういなかった。
やがて、彼は新妻の悪行によって失脚。復縁を求めて縋りつく元婚約者に、わたしは冷たく告げる。
悪役女王アウラの休日 ~処刑した女王が名君だったかもなんて、もう遅い~
オレンジ方解石
ファンタジー
恋人に裏切られ、嘘の噂を立てられ、契約も打ち切られた二十七歳の派遣社員、雨井桜子。
世界に絶望した彼女は、むかし読んだ少女漫画『聖なる乙女の祈りの伝説』の悪役女王アウラと魂が入れ替わる。
アウラは二年後に処刑されるキャラ。
桜子は処刑を回避して、今度こそ幸せになろうと奮闘するが、その時は迫りーーーー
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
婚約を奪った義妹は王太子妃になりましたが、王子が廃嫡され“廃嫡王子の妻”になりました
鷹 綾
恋愛
「お姉様には、こちらの方がお似合いですわ」
そう言って私の婚約者を奪ったのは、可憐で愛らしい義妹でした。
王子に見初められ、王太子妃となり、誰もが彼女の勝利を疑わなかった――あの日までは。
私は“代わり”の婚約者を押し付けられ、笑いものにされ、社交界の端に追いやられました。
けれど、選ばれなかったことは、終わりではありませんでした。
華やかな王宮。
厳しい王妃許育。
揺らぐ王家の威信。
そして――王子の重大な過ち。
王太子の座は失われ、運命は静かに反転していく。
離縁を望んでも叶わない義妹。
肩書きを失ってなお歩き直す王子。
そして、奪われたはずの私が最後に選び取った人生。
ざまあは、怒鳴り声ではなく、選択の積み重ねで訪れる。
婚約を奪われた姉が、静かに価値を積み上げていく王宮逆転劇。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる