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終わりと始まり
「初めまして」のその声がとても懐かしくて
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ふわふわしてて、暖かい。
懐かしい香りがする。
『・・・皐月。』
『春仁さま・・?』
『もうすぐ会えるから。だから』
にこやかに微笑んだ春仁さまは私を抱きしめた。
「・・・は・・・・と、さま・・・。」
うっすらと目を開ければ、琥珀と朱桜の姿が目に入った。
〈お、気づいたな。俺、藤香に知らせてくる。〉
部屋を出て行ったのは、琥珀で朱桜が体を起こすのを手伝ってくれた。
〈はい、お水。とりあえず飲んで。〉
差し出されたコップに入った水を飲み干す。
足りずにそのままおかわりをすれば、やっと落ち着いた。
〈どれくらい、眠ってた?〉
〈んー、軽く1週間。いつもの4人で交代して、皐月のそばにいたよ。疲れが溜まってたんだろって。向こうじゃ、気をつけて常に張っていたし、力の解放を何度かしたしね。〉
〈日付的に、今はいつ?〉
〈それが俺たちも帰ってきて驚いたんだけどさ、あまり日付進んでないの。〉
〈は?どういう事?〉
〈だからあまり時間が進んでいない。俺たちが帰ってきた日は皐月の誕生日から丁度2ヶ月後。母さんの話だと、皐月の時間も止まっていたらしくて、月のモノも一回も来なかっただろう?〉
〈確かに。じゃあ、残ってたらそのままの姿でいたって事?〉
〈いや、それは、皐月が選択をしたら止まっていた時間が動き出すようになっていたらしい。〉
〈そう、なんだ。〉
妙に納得してしまった私は、部屋に入ってきた母さまからお粥をもらった。
「気がついてよかったわ。お父様なんて目の前で娘が意識をなくすモノだから、慌てちゃってあのあと大騒ぎだったわ。」
クスクスと笑いながら、母さまはおっとりと話す。
母さまは私の姿を確認したあと、緊張の糸が切れたらしくその場に座り込んだものの、私が倒れたと聞いて、すぐさま家人に指示を出したらしい。
「母さま、天皇陛下に頼んだら、昔の皇室の資料を見せてもらえるかしら?」
「そうね。そこは貴重なものでしょうし、見せて頂けるか分からないけれど、お兄様にお伺いしてみるのが一番良いかもしれないわね。今度顔合わせも兼ねて、皐月ちゃんの婚約者筆頭の方にお会いしに行くことになているから、その前にお父様にもお伺いをしたらどうかしら?だって、収集癖と次世代に色々残したがる安倍一族でしょう?」
母さまの話を聞いて、顔をあげる。
そうだ。
我が家の蔵には歴代当主の手記や一族の者の研究資料などが綺麗に残っている。
初代さまの時代を探せば何か分かるかもしれない。
でも、その前に・・・・・
「婚約者筆頭の方に会いに行く??」
「えぇ。一応、皐月ちゃんの体調を見ながら予定は組んではいるのよ。お父様から聞いていない?」
「はい。あの日は帰還の挨拶しかしていないので・・・・。」
「当初の予定通り、婚約者候補の方々と顔合わせをするみたい。安倍一族の人間は一目見ればその相手かどうか判るらしいから。皐月ちゃんが気に入らなければ、その人と婚約はしないと言っていたわ。
まぁ、お兄様のところは男児が4人もいらっしゃるからその中から選んで欲しい雰囲気みたいだけれど・・・・。」
「そういう事・・・・。分かりました。」
「・・・心に決めた方がいるね?」
母さまの言葉に、一瞬思考停止したが、言われた意味を理解すると同時に一気に耳まで赤くなる。
なんで、バレた?!
「だって、皐月ちゃん、帰ってきた時に感じたのだけれど、すごく綺麗になったもの。それに私は皐月ちゃんのお母さまですからね。」
ふふっと、自信満々に答えた母さまにつられて笑みがあふれた。
懐かしい香りがする。
『・・・皐月。』
『春仁さま・・?』
『もうすぐ会えるから。だから』
にこやかに微笑んだ春仁さまは私を抱きしめた。
「・・・は・・・・と、さま・・・。」
うっすらと目を開ければ、琥珀と朱桜の姿が目に入った。
〈お、気づいたな。俺、藤香に知らせてくる。〉
部屋を出て行ったのは、琥珀で朱桜が体を起こすのを手伝ってくれた。
〈はい、お水。とりあえず飲んで。〉
差し出されたコップに入った水を飲み干す。
足りずにそのままおかわりをすれば、やっと落ち着いた。
〈どれくらい、眠ってた?〉
〈んー、軽く1週間。いつもの4人で交代して、皐月のそばにいたよ。疲れが溜まってたんだろって。向こうじゃ、気をつけて常に張っていたし、力の解放を何度かしたしね。〉
〈日付的に、今はいつ?〉
〈それが俺たちも帰ってきて驚いたんだけどさ、あまり日付進んでないの。〉
〈は?どういう事?〉
〈だからあまり時間が進んでいない。俺たちが帰ってきた日は皐月の誕生日から丁度2ヶ月後。母さんの話だと、皐月の時間も止まっていたらしくて、月のモノも一回も来なかっただろう?〉
〈確かに。じゃあ、残ってたらそのままの姿でいたって事?〉
〈いや、それは、皐月が選択をしたら止まっていた時間が動き出すようになっていたらしい。〉
〈そう、なんだ。〉
妙に納得してしまった私は、部屋に入ってきた母さまからお粥をもらった。
「気がついてよかったわ。お父様なんて目の前で娘が意識をなくすモノだから、慌てちゃってあのあと大騒ぎだったわ。」
クスクスと笑いながら、母さまはおっとりと話す。
母さまは私の姿を確認したあと、緊張の糸が切れたらしくその場に座り込んだものの、私が倒れたと聞いて、すぐさま家人に指示を出したらしい。
「母さま、天皇陛下に頼んだら、昔の皇室の資料を見せてもらえるかしら?」
「そうね。そこは貴重なものでしょうし、見せて頂けるか分からないけれど、お兄様にお伺いしてみるのが一番良いかもしれないわね。今度顔合わせも兼ねて、皐月ちゃんの婚約者筆頭の方にお会いしに行くことになているから、その前にお父様にもお伺いをしたらどうかしら?だって、収集癖と次世代に色々残したがる安倍一族でしょう?」
母さまの話を聞いて、顔をあげる。
そうだ。
我が家の蔵には歴代当主の手記や一族の者の研究資料などが綺麗に残っている。
初代さまの時代を探せば何か分かるかもしれない。
でも、その前に・・・・・
「婚約者筆頭の方に会いに行く??」
「えぇ。一応、皐月ちゃんの体調を見ながら予定は組んではいるのよ。お父様から聞いていない?」
「はい。あの日は帰還の挨拶しかしていないので・・・・。」
「当初の予定通り、婚約者候補の方々と顔合わせをするみたい。安倍一族の人間は一目見ればその相手かどうか判るらしいから。皐月ちゃんが気に入らなければ、その人と婚約はしないと言っていたわ。
まぁ、お兄様のところは男児が4人もいらっしゃるからその中から選んで欲しい雰囲気みたいだけれど・・・・。」
「そういう事・・・・。分かりました。」
「・・・心に決めた方がいるね?」
母さまの言葉に、一瞬思考停止したが、言われた意味を理解すると同時に一気に耳まで赤くなる。
なんで、バレた?!
「だって、皐月ちゃん、帰ってきた時に感じたのだけれど、すごく綺麗になったもの。それに私は皐月ちゃんのお母さまですからね。」
ふふっと、自信満々に答えた母さまにつられて笑みがあふれた。
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