俺が最強!俺がルール!俺がジャスティス!! 〜世界を救うために封印を解いた大勇者がメチャクチャな変態野郎だった件〜

凡人isぼん!

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第5話 冒険の始まり???

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ーーイカーナ王国 某所 レオナルドの隠れ家

「ここがお前らの隠れ家か。なかなか落ち着く家じゃないか」

ミネルバは椅子に深く腰を掛けながら身体を休めていた。

「お前らがどうやって魔界まで来たのか不思議だったけど、まさか素手で空間を歪めて侵入して来ていたとは」

「魔界はアクセスが悪いからな。正攻法で行こうとしたら封印を解く宝石がなんだ異界への門がなんだと面倒ごとがびっしりだ。人間が住むこの次元とは違う次元に存在するから、どこからでも空間を歪めて無理やり入り口を作っちまうのが手っ取り早い」

そう言うとレオナルドは目の前の虚空に向かって右手を突き出した。林檎を片手で割るかのように空気を掴むと、捻りながら突き出した手を引っ張る。すると虚空に異界へと続く小さな穴が空いた。

「じゃあその方法を使えばウルカ帝国に乗り込むのも簡単ね。早いとこ突撃してあの皇帝の野望を食い止めましょう」

この二人がいれば帝国なんて楽勝だ。
勇者と魔王のタッグなんていくら帝国が強敵といえど、太刀打ちできないだろう。

アイリーンは今直ぐにでも敵陣に乗り込みたくウズウズしている。

「俺は別にそれでもいいけど、なんか敵の親玉の場所へ一瞬で行ってぶっ飛ばして終わりっていうのも侘び寂びがねえな」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!こうしている間にも帝国の支配は着実に進んでいて、どんどん国民の生活を蝕んでるのよ」

「仕方ねえなあ。じゃあ早いとこ皇帝をぶっ飛ばして俺は久々にこの世界の娯楽でも楽しませてもらうよ」

レオナルドは再び大きく振りかぶると、虚空めがけて拳を振り下ろした。

ガラスにヒビが入るような音とともに、目の前の空間に大きな亀裂が浮かび上がる。

「3人がちゃんと通れる大きさに入口の大きさ調整しろよー」

ミネルバは大きくあくびをしながらその光景を見物していた。

「魔王さまも手伝ってくれたっていいんだぜ」

「私はアイリーンの護衛担当でついて来たんだよ、雑用はお前の仕事だろ」

レオナルドがため息をつきながら亀裂に蹴りを入れると、ぽっかりと大きな穴が空いた。
穴の奥は真っ暗な闇が永遠と続いている。

「なんか魔界に行った時と入口の様子が違くない?」

アイリーンは入口をマジマジと見つめながら言った。
確か魔界に行った時の入口は奥に魔界の風景が広がって見えていたのだが、今回は向こうの様子がまるでわからない。

「おかしいな」

レオナルドの表情が珍しく険しくなる。

「ちゃんと座標はこの国位置から東側、ウルカ帝国の宮廷がある場所に合わせて開いたはずなのに」

「なんか気味が悪いな。この中に飛び込むのはあまり気がすすまないぞ」

ミネルバは飲み干したティーカップを入口に放り投げた。ティーカップは闇に飲み込まれた瞬間グチャグチャに砕け散り、破片の塊凝縮されたボール状の塊が勢いよく飛び出してきた。

「なんだこれは!こんなとこ入ったらミンチにされちまうよ!」

ミネルバはティーカップの残骸を手に取りながらレオナルドを睨む。

「やばいなこれ。この世界の時空が完全に歪んじまってるよ。今この穴に入れば次元の圧に押しつぶされて即死っぽいぞ」

「何呑気に言ってるのよ!これじゃ帝国に行けないわ!」

「行けなくはないだろ」

「どうやっていくのよ」

アイリーンは不貞腐れている。

「お前はいつからお姫様になったんだ。俺の便利機能に慣れすぎて頭も単細胞になったのか?」

「そうだぞアイリーン。こういう時の冒険といえば移動手段はアレしかないだろ」

「アレって?」

「徒歩だ!いいねえ冒険っぽくなってきたぞ!」

ミネルバは初めての体験にウキウキしていた。

「そうと決まれば早いとこ出発しましょう」

「アイリーン、少しは落ち着けよ。今日はベッドで一緒に寝て明日の早朝出発し」

「私とアイリーンが一緒のベッドで寝るから、お前は外か床で寝な」

ミネルバはアイリーンの肩を抱き寄せ寝室へと消えていった。

「ここ俺の家なんだけど...」

こうして三人の冒険は遂に始まろうとしていた。
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