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第1章
02 園遊会(1)
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王都に来て二週間。
アウスレーゼ侯爵夫人の所に行った以外は、ひたすら礼儀作法を教え込まれる。
王都の事、王室の事、貴族たちについて学び、空いた時間は、園遊会のドレスや宝石の用意をする。
毎日どこかに連れて行かれ、そろそろ限界に思えた頃、やっと園遊会の日がやって来た。
そこは美しかった。
ウエストリアとは違い造形された庭園は、人工的なものだったが、それさえも美しいと思える場所だった。
おまけにこの園遊会には、王都に滞在中の貴族の子息や令嬢が集まっているように見える。
忘れてしまいそうだったが、自分が王都に来た本来の目的を思い出し庭園に入る。
父と母に連れられ暫く進むと視線を感じるので、そちらに目を向けると菫色の瞳が自分を見つめている。
銀色の髪を後ろで一つに結んでいる所を見ると、ガルス国の獣人だろう。
ウエストリアでは、獣人を見る事はないので知り人ではない、それにあんな印象的な人を忘れるはずもない。
『誰だろう?』と考えるが、一旦、意識を目前の人に戻す。
この園遊会の主催者であり、この国の第一王子との初顔合わせは無難に終わらせてしまいたい。
「初めまして、リディア・フォン・ウエストリアと申します」
両親に続き名乗り、正式に礼をして顔を上げると、酷く嫌そうな顔をした王子に礼を返される。
どう言う事だろう。
確かに両親は、万人に愛される様な人達ではない。
母はとにかく社交が苦手なので、こういう場所では氷の女王のように冷たい表情になるし、父は元々、万人に嫌われるのを楽しんでいる様な人なので、嫌われても仕方がない。
それでも西方の国境を守る辺境伯夫妻に、次の国王になる可能性がある人が向けるものとは思えない。
王子の事は理解できなくても、社交は続くので、そのまま今度はガルス国の人達がいる方へ向かう。
獣人族は、王都に住むことをエルメニアで認められているが、他の領地に移住するのは禁じられている。
王都から離れたウエストリアに獣人を招いたことはないので、獣人に会うのは初めてだった。
銀色の髪に濃い菫色の瞳。
エルメニアでは見慣れない色だし、獣人は伸ばした髪を必ず結わえているため見分けられるが、それ以外は私達と変わらない。
「リディア・フォン・ウエストリアと申します」
先ほどと同じように名乗ると、自分を見つめていた菫色の瞳が、今度は明らかに視線を外す。
ちょっと落ち込みそうになる。
父は、性格に多少問題があっても優れた領主だった。
ウエストリア領は、豊かで、人々は安心して暮らすことが出来る。
その領主の娘に人々はいつも優しかったし、暖かく迎えてくれていたが、ここではどうやら違っているらしい。
私は随分甘やかされた世界にいたようで、王都での社交は思った以上に辛いものになりそうな気がする。
とは言え、嫌われた理由も分からない相手の事を考えても仕方ないので、今度は同じような年齢の令嬢達の方へ向かう。
これからも王都に来るなら付き合っていく必要がある人達なので、苦手だとは言っていられないが、これが思った以上に神経をすり減らす結果になった。
アウスレーゼ侯爵夫人の所に行った以外は、ひたすら礼儀作法を教え込まれる。
王都の事、王室の事、貴族たちについて学び、空いた時間は、園遊会のドレスや宝石の用意をする。
毎日どこかに連れて行かれ、そろそろ限界に思えた頃、やっと園遊会の日がやって来た。
そこは美しかった。
ウエストリアとは違い造形された庭園は、人工的なものだったが、それさえも美しいと思える場所だった。
おまけにこの園遊会には、王都に滞在中の貴族の子息や令嬢が集まっているように見える。
忘れてしまいそうだったが、自分が王都に来た本来の目的を思い出し庭園に入る。
父と母に連れられ暫く進むと視線を感じるので、そちらに目を向けると菫色の瞳が自分を見つめている。
銀色の髪を後ろで一つに結んでいる所を見ると、ガルス国の獣人だろう。
ウエストリアでは、獣人を見る事はないので知り人ではない、それにあんな印象的な人を忘れるはずもない。
『誰だろう?』と考えるが、一旦、意識を目前の人に戻す。
この園遊会の主催者であり、この国の第一王子との初顔合わせは無難に終わらせてしまいたい。
「初めまして、リディア・フォン・ウエストリアと申します」
両親に続き名乗り、正式に礼をして顔を上げると、酷く嫌そうな顔をした王子に礼を返される。
どう言う事だろう。
確かに両親は、万人に愛される様な人達ではない。
母はとにかく社交が苦手なので、こういう場所では氷の女王のように冷たい表情になるし、父は元々、万人に嫌われるのを楽しんでいる様な人なので、嫌われても仕方がない。
それでも西方の国境を守る辺境伯夫妻に、次の国王になる可能性がある人が向けるものとは思えない。
王子の事は理解できなくても、社交は続くので、そのまま今度はガルス国の人達がいる方へ向かう。
獣人族は、王都に住むことをエルメニアで認められているが、他の領地に移住するのは禁じられている。
王都から離れたウエストリアに獣人を招いたことはないので、獣人に会うのは初めてだった。
銀色の髪に濃い菫色の瞳。
エルメニアでは見慣れない色だし、獣人は伸ばした髪を必ず結わえているため見分けられるが、それ以外は私達と変わらない。
「リディア・フォン・ウエストリアと申します」
先ほどと同じように名乗ると、自分を見つめていた菫色の瞳が、今度は明らかに視線を外す。
ちょっと落ち込みそうになる。
父は、性格に多少問題があっても優れた領主だった。
ウエストリア領は、豊かで、人々は安心して暮らすことが出来る。
その領主の娘に人々はいつも優しかったし、暖かく迎えてくれていたが、ここではどうやら違っているらしい。
私は随分甘やかされた世界にいたようで、王都での社交は思った以上に辛いものになりそうな気がする。
とは言え、嫌われた理由も分からない相手の事を考えても仕方ないので、今度は同じような年齢の令嬢達の方へ向かう。
これからも王都に来るなら付き合っていく必要がある人達なので、苦手だとは言っていられないが、これが思った以上に神経をすり減らす結果になった。
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