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第2章
11 弟
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「姉さま、そろそろ屋敷に戻った方がいいよ」
アルフレッドに教えられ屋敷に戻る事にする。
心配性の弟が、自分を守るように動くのは何時もの事なので、その言葉には素直に従う。
「アル、せっかく王都にいるのだから、自分の行きたい所に行っても良いのよ?」
「別に、楽しいよ」
「ファーレン様に剣の指導をお願いしたのでは無いの?」
「大丈夫、そっちも通っているよ」
「なら、いいのだけど」
「それに師匠にも型をまず完全に覚える様に言われたよ」
「あら、正論」
「分かってるよ、あんまり基本ばかりだからさ、ちょっと嫌になっただけ、ちゃんとやるさ」
「ふふっ、会えて良かったわね」
「うん」
父の部下であったファーレン様は、現在、サウストリアのイスレイン家の当主になっている。
数年前までは先代の当主がいたので、ウエストリア家にもよく来ていたが、流石に今ではそんな自由は無くなってしまった。
アルフレッドが、久しぶりに剣の師に会えるのを楽しみにしていたのはよく知っている。
外に出ると、王都で知り合ったもう一人の人から声をかけられる。
「こんな所でお会いするとは、思いもしませんでした」
「こんにちは、アレス様」
「何か調べものですか?」
「いえ、今日は特に、、、、、、そうだわ、アレス様が王都にいらっしゃるのであれば、少しお時間を頂いても宜しいですか?」
「もちろんです」
「では、明日の午後、工房に来て頂いてもよろしいでしょうか?」
「大丈夫です、必ず伺います」
少し申し訳ない気がするが、王都にいる時間が短くなっているのでアレス様にも協力して貰う。
自分を追ってくる者達が、ここ数日集まっているようでジャルドも纏めて対処したい問題だった。
こちらの予定を偶然知ることが出来れば、彼らはそれに合わせて行動する事になる。
私を追ってくる者達がジャルドの張った網の中に入ってくれれば、その後の事は、彼に任せておけばいい。
「やっぱり申し訳なかったかしら?」
「アレス様?」
「ええ、変に思われたわよね?」
「別に大丈夫だよ、気が付いていないかもしれないでしょ?」
「そうは思えないけど」
「だとしても、確かめる事は出来ないよ」
「そうね」
「それに工房に来て欲しいのは、本当なんでしょう?」
「そうなの! アニタに織って貰った布がとっても素敵なのよ。
アレス様がミリオネアに見本を持って行きたいと思っているなら、アニタの織ったものを絶対持って行って欲しいの!」
「良かったね、渡せるよ」
「ふふっ、ありがとう、アル」
馬車の中で話していても、アルフレッドは時々リディアには分からない仕草を見せる。
ジャルドが離れている事を知っているアルフレッドが、周りを気にしている証拠で、この優しくて心配性の弟は、本当に可愛い。
「精霊達の話もまた聞けるかしら?」
「気に入ってるようだけど、見えないんだからね」
「分かっているわ、でも想像するのは自由だもの」
「羽根が生えていたり、フワフワ飛んでいたり?」
「そう」
「僕は嫌だな」
「どうして?」
「羽根の生えた人に大切なものを攫われたら、取り返すのが大変だろ?」
「ふふっ、本当だわ、貴方は高い所も苦手だったわね」
馬車が屋敷に到着して、やっとアルフレッドが安心した顔をする。
ジャルドが私から離れる時は、必ず彼の下にいる人が付いてくれている。
アルフレッドが知らされていないのか、ジャルドほど他の人達を信用していないのか、、、私が守っていた小さな男の子が、いつの間にか私を守る立場になろうとしている。
アルフレッドに教えられ屋敷に戻る事にする。
心配性の弟が、自分を守るように動くのは何時もの事なので、その言葉には素直に従う。
「アル、せっかく王都にいるのだから、自分の行きたい所に行っても良いのよ?」
「別に、楽しいよ」
「ファーレン様に剣の指導をお願いしたのでは無いの?」
「大丈夫、そっちも通っているよ」
「なら、いいのだけど」
「それに師匠にも型をまず完全に覚える様に言われたよ」
「あら、正論」
「分かってるよ、あんまり基本ばかりだからさ、ちょっと嫌になっただけ、ちゃんとやるさ」
「ふふっ、会えて良かったわね」
「うん」
父の部下であったファーレン様は、現在、サウストリアのイスレイン家の当主になっている。
数年前までは先代の当主がいたので、ウエストリア家にもよく来ていたが、流石に今ではそんな自由は無くなってしまった。
アルフレッドが、久しぶりに剣の師に会えるのを楽しみにしていたのはよく知っている。
外に出ると、王都で知り合ったもう一人の人から声をかけられる。
「こんな所でお会いするとは、思いもしませんでした」
「こんにちは、アレス様」
「何か調べものですか?」
「いえ、今日は特に、、、、、、そうだわ、アレス様が王都にいらっしゃるのであれば、少しお時間を頂いても宜しいですか?」
「もちろんです」
「では、明日の午後、工房に来て頂いてもよろしいでしょうか?」
「大丈夫です、必ず伺います」
少し申し訳ない気がするが、王都にいる時間が短くなっているのでアレス様にも協力して貰う。
自分を追ってくる者達が、ここ数日集まっているようでジャルドも纏めて対処したい問題だった。
こちらの予定を偶然知ることが出来れば、彼らはそれに合わせて行動する事になる。
私を追ってくる者達がジャルドの張った網の中に入ってくれれば、その後の事は、彼に任せておけばいい。
「やっぱり申し訳なかったかしら?」
「アレス様?」
「ええ、変に思われたわよね?」
「別に大丈夫だよ、気が付いていないかもしれないでしょ?」
「そうは思えないけど」
「だとしても、確かめる事は出来ないよ」
「そうね」
「それに工房に来て欲しいのは、本当なんでしょう?」
「そうなの! アニタに織って貰った布がとっても素敵なのよ。
アレス様がミリオネアに見本を持って行きたいと思っているなら、アニタの織ったものを絶対持って行って欲しいの!」
「良かったね、渡せるよ」
「ふふっ、ありがとう、アル」
馬車の中で話していても、アルフレッドは時々リディアには分からない仕草を見せる。
ジャルドが離れている事を知っているアルフレッドが、周りを気にしている証拠で、この優しくて心配性の弟は、本当に可愛い。
「精霊達の話もまた聞けるかしら?」
「気に入ってるようだけど、見えないんだからね」
「分かっているわ、でも想像するのは自由だもの」
「羽根が生えていたり、フワフワ飛んでいたり?」
「そう」
「僕は嫌だな」
「どうして?」
「羽根の生えた人に大切なものを攫われたら、取り返すのが大変だろ?」
「ふふっ、本当だわ、貴方は高い所も苦手だったわね」
馬車が屋敷に到着して、やっとアルフレッドが安心した顔をする。
ジャルドが私から離れる時は、必ず彼の下にいる人が付いてくれている。
アルフレッドが知らされていないのか、ジャルドほど他の人達を信用していないのか、、、私が守っていた小さな男の子が、いつの間にか私を守る立場になろうとしている。
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