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第5章
03 公爵邸
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翌日、アウスレーゼ邸に向かう。
フレリア様にも会いたかったが、ここには王都で出来た妹のような少女がいる。
「カリーナ様」
「リディア、ちっとも遊びに来てくれないから」
「ごめんなさい、ちょっと王都に来れなくて」
「ガルスの方達が、ウエストリアに来ていたのでしょう? 大丈夫だった?」
「まぁ、どうして?」
「だって、怖そうだわ」
「そうね、体も大きいから、ちょっと怖く見えるかも」
「ほら」
「ふふっ、大丈夫よ。本当はとっても優しい人達だから」
「本当に?」
「えぇ」
「リディアが、そう言うなら」
「まぁ、カリーナ様、私の言葉だけを信じてはダメよ」
「リディアの言葉だから信じているのよ、おじ様の娘だもの」
「ちょっと心配だわ、カリーナ様に言わせるとお父様が、とってもいい人に見えてくるわ」
「私にはかけがえのない人だもの」
「面倒な人よ」
「考えなさい?」
「そう」
「私も言われたわ、『自分でよく見て、考えなさいって。その上で、僕がカリーナを嫌っていると思うなら仕方がないね』って」
「そんな事があったの?」
「ここに来た頃ね、お父様の事やフレリア様の事を色々聞いたから、二人が私を好きになってくれるなんて思えなかったの」
「そう」
「でもちゃんと考えれば分かるわ。私にそんな話をした人が何を考えていたかも、おじ様がお父様やお母様をどれだけ守ってくれていたかも」
「ふふっ、私はカリーナ様がフレリア様の娘になってくれて良かったわ。それにお父様の味方になってくれそうだしね」
「リディアだって、そうでしょう?」
「どうかしら、敵にはならなくても、お父様より味方になりたい人が出来たから」
「まぁ、それってカシム様ではないのよね?」
「ふふっ、まだ秘密ね」
フレリア様の養女になっているカリーナは、亡くなった王弟イスハ様の娘だが、王都に来た時に知り合ってからは、妹のような存在だ。
少し体の弱い所があり、社交界に出るにも難しい血筋だが、素直で可愛らしい少女だった。
問題なのは、父の事を聖人君子のように思っている所で、悪い人で無いのは知っているが、どうしても納得出来ない点でもあった。
ここに来ると、父はフレリア様と何やら面倒な話を、アルフレッドはロアン様の所で、魔道具や魔力の話。
私はカリーナとお洒落の話や、最近読んだ本の話などをして過ごす。
「ありがとう、カリーナ様に教えて貰ったお店にドレスをお願いしたら、とっても素敵に仕立てて貰ったのよ」
「良かったわ」
「ちょっと着る機会が無さそうなのが残念なくらい」
「舞踏会に出ないの?」
「そうねぇ、ちょっと機会は無さそうだわ」
「残念だわ、リディアが王宮に来てくれたら、もっと会えるのに」
「私が王室に入ったら、覚える事が多すぎて、ここに来る時間なんて無くなるわよ」
「そうかしら?」
「そうよ。その為の勉強なんて何もしていないのよ、私が昨年の舞踏会で踊るために、どれだけ苦労したか教えてあげたいわ」
「そんなに?」
「頭の上に乗せられたハンカチに、どのくらい悪態をついたか分からないわ」
「ふふっ、ちょっと見たかったわ」
「あら、耳を塞ぎたくなるかもよ」
「やっぱり聞いてみたいわ」
しばらく下らない話をした後、カリーナ様と別れ、公爵夫人にお礼を伝えると、フレリア様から変な話を聞かされる。
「面白い力を持っているそうね?」
「何の話ですか?」
「噂になっているようですよ、カシム様が、魔力の制御が出来るようになったのは、リディアの不思議な力のおかげだと」
「まぁ、私にそんな力があるなんて、知りませんでしたわ」
そんな力など無いのだから、知っているはずがない。
何かどうなるとそんな話になるのだろう?
父の頭の中もどうなっているのか時々分からなくなるが、王宮の中の事もさっぱり分からない。
フレリア様にも会いたかったが、ここには王都で出来た妹のような少女がいる。
「カリーナ様」
「リディア、ちっとも遊びに来てくれないから」
「ごめんなさい、ちょっと王都に来れなくて」
「ガルスの方達が、ウエストリアに来ていたのでしょう? 大丈夫だった?」
「まぁ、どうして?」
「だって、怖そうだわ」
「そうね、体も大きいから、ちょっと怖く見えるかも」
「ほら」
「ふふっ、大丈夫よ。本当はとっても優しい人達だから」
「本当に?」
「えぇ」
「リディアが、そう言うなら」
「まぁ、カリーナ様、私の言葉だけを信じてはダメよ」
「リディアの言葉だから信じているのよ、おじ様の娘だもの」
「ちょっと心配だわ、カリーナ様に言わせるとお父様が、とってもいい人に見えてくるわ」
「私にはかけがえのない人だもの」
「面倒な人よ」
「考えなさい?」
「そう」
「私も言われたわ、『自分でよく見て、考えなさいって。その上で、僕がカリーナを嫌っていると思うなら仕方がないね』って」
「そんな事があったの?」
「ここに来た頃ね、お父様の事やフレリア様の事を色々聞いたから、二人が私を好きになってくれるなんて思えなかったの」
「そう」
「でもちゃんと考えれば分かるわ。私にそんな話をした人が何を考えていたかも、おじ様がお父様やお母様をどれだけ守ってくれていたかも」
「ふふっ、私はカリーナ様がフレリア様の娘になってくれて良かったわ。それにお父様の味方になってくれそうだしね」
「リディアだって、そうでしょう?」
「どうかしら、敵にはならなくても、お父様より味方になりたい人が出来たから」
「まぁ、それってカシム様ではないのよね?」
「ふふっ、まだ秘密ね」
フレリア様の養女になっているカリーナは、亡くなった王弟イスハ様の娘だが、王都に来た時に知り合ってからは、妹のような存在だ。
少し体の弱い所があり、社交界に出るにも難しい血筋だが、素直で可愛らしい少女だった。
問題なのは、父の事を聖人君子のように思っている所で、悪い人で無いのは知っているが、どうしても納得出来ない点でもあった。
ここに来ると、父はフレリア様と何やら面倒な話を、アルフレッドはロアン様の所で、魔道具や魔力の話。
私はカリーナとお洒落の話や、最近読んだ本の話などをして過ごす。
「ありがとう、カリーナ様に教えて貰ったお店にドレスをお願いしたら、とっても素敵に仕立てて貰ったのよ」
「良かったわ」
「ちょっと着る機会が無さそうなのが残念なくらい」
「舞踏会に出ないの?」
「そうねぇ、ちょっと機会は無さそうだわ」
「残念だわ、リディアが王宮に来てくれたら、もっと会えるのに」
「私が王室に入ったら、覚える事が多すぎて、ここに来る時間なんて無くなるわよ」
「そうかしら?」
「そうよ。その為の勉強なんて何もしていないのよ、私が昨年の舞踏会で踊るために、どれだけ苦労したか教えてあげたいわ」
「そんなに?」
「頭の上に乗せられたハンカチに、どのくらい悪態をついたか分からないわ」
「ふふっ、ちょっと見たかったわ」
「あら、耳を塞ぎたくなるかもよ」
「やっぱり聞いてみたいわ」
しばらく下らない話をした後、カリーナ様と別れ、公爵夫人にお礼を伝えると、フレリア様から変な話を聞かされる。
「面白い力を持っているそうね?」
「何の話ですか?」
「噂になっているようですよ、カシム様が、魔力の制御が出来るようになったのは、リディアの不思議な力のおかげだと」
「まぁ、私にそんな力があるなんて、知りませんでしたわ」
そんな力など無いのだから、知っているはずがない。
何かどうなるとそんな話になるのだろう?
父の頭の中もどうなっているのか時々分からなくなるが、王宮の中の事もさっぱり分からない。
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