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第5話 主人公とは?
昨夜食べさせられすぎたせいで、ロイは食欲がほとんどなかった。
魔法で綺麗にしてもらったらしいけれど、どうにも落ち着かなくてシャワーを浴びて全身を洗う。昨夜歯を磨けなかったから、シャワーを浴びながらついでに歯も磨いた。とても貴族のおぼっちゃまのすることでは無い。
風魔法で髪を乾かしながら、本日の授業の日程を確認する。必要な教科書をバンドで括り、勉強机の椅子に座って、お茶を出した。まぁ、魔法で出したお茶だから、そこまでの味ではないけれど、それでも自分で本当に淹れるのよりは美味しい。
一息ついていると、同室者が帰ってきた。彼は、きちんと食堂で朝食をとってきたようだ。
「おはよう」
「おはよう」
ロイが挨拶をすると、彼は、きちんと返してくれる。
「まだざわついているものもいるけれど、噂話は落ち着いたみたいだから、安心して授業に出られるよ」
わざわざ食堂での様子をロイに教えてくれた。
それにお礼を言いながら、ロイは同室者と一緒に授業に向かった。わざわざ耳をそばだてた訳では無いけれど、噂話がロイの耳に入ってくる。
『アーシアのやつ聖女のくせして童貞喰なんだって』
『ロイが襲われたってホント?』
『叫びながら逃げて行くの見たヤツいるらしいよ』
『テオドール様が助けたらしい』
『未遂?それとも喰われた?』
『ギリだったって噂』
『テオドール様が抱きしめてたの見た』
『見た見た、ロイがお姫様抱っこされてた』
『テオドール様がものすごく怒ってたらしいよ』
『アーシアって、純潔じゃないらしいよ』
『王子がかなりお怒りらしいよ』
『穢らわしいって?』
『アーシアは追放?』
『ロイは?』
『逆にロイが純潔?』
『それって、童貞死守した、みたいな?』
不名誉すぎて泣きたくなってきた。
貴族の子息であるのに、平民の女に襲われたことにされている。しかも、童貞死守って美談?になってる。
なにそれ、結婚するまで死守するフラグ?
ロイがだんだん猫背になってきたのを、隣を歩く同室者が気がついた。
「えっと、ねぇ。昨日より遥かに落ち着いたんだよ」
「………これで、か」
もう訳が分からない。貴族の子息としては宜しくないけれど、ロイは背中を丸めて教科書を抱え込んだ体勢で、同室者の後について静かに教室に入った。
座席の指定がないから、すり鉢状の教室の前の方の端の席に座る。後ろの方に座ると、教壇に立つ教師から顔がよく見えてしまうから。
「でも、良かったよね」
同室者がロイに言う。
「何が?」
「だって、タウンハウスを持っていても、みんな寮に住んでるからさぁ、親の耳にはまだ、入らないじゃない」
言われてなるほどと思う。よっぽどでもなければ、長期休暇でしか自宅には帰れない。タウンハウスに親がいるような者が、たまに週末帰るぐらいで、学生は学園の敷地から出ることは無い。
「それがいい事なのか、今現在判断しづらいな」
長期休暇までに新しい話題が起きなければ、今回のことがあっという間に広まることは間違いないだろう。
ロイがとぼとぼと歩いていると、目の前に誰かが立ち塞がった。靴の感じからいって女子生徒だ。めんどくさいな。なんて思いながら顔を上げると、目の前には聖女のアーシアが、立っていた。
「いっ」
逃げ出そうとしたロイの手をアーシアは掴み、そして空き教室に引き連れ込んだ。
記憶が戻った?時の再現のようで、ロイは顔色を悪くする。
「遮音の魔法をかけたから」
聞き捨てならないことを言われて、ロイの顔色は益々悪くなる。
「勘違いしないで、あなたと話しておかないといけないことがあるの」
アーシアが、ロイの顔をじっと見つめた。
「あなたさぁ」
アーシアは、ロイの瞳の奥の方を見ているようで、ロイはなんだか居心地がわるい。
「うん、なに?」
ロイは既に逃げ出したい気持ちが態度に出ていた。
「あなた転生者でしょう?」
アーシアが突然口にした言葉の意味が、ロイの頭の中にはすんなりと入ってこなかった。
「?????」
ロイが困惑の顔をしていると、アーシアがロイの顔をさらに覗き込むように距離を詰める。
「隠しても無駄。あんたが私を襲わないなんて有り得ない。アーシアである私が主役の乙女ゲームなのに、全くストーリーが進まないじゃない。主役は一人でいいの。なんであんたはここにいるのよ」
アーシアは、一気に言い放ったけれど、ロイには全く意味不明だった。
「え?えっと……俺って悪役令息なんじゃないの?」
この世界で、主人公である聖女のアーシアの邪魔をしたり、意地悪をしたり、それどころか襲っちゃったりする。そんな役所ではないのだろうか?ロイは首を傾げながらアーシアに問う。
「はぁ?」
途端、アーシアの口からは品のない声が出てきた。品がないと言うより、なんだが、低くてドスがきいている気がする。
「うぇ、え?な、に」
可愛らしい女の子ではあるアーシアの口から、まるでおっさんのような声がして、ロイは心底驚いた。驚きすぎて、無意識に体が震えてしまうぐらいだった。
「あんた、バカなの?なんで、分かっていながらそうなのよっ!」
アーシアが怒鳴るから、ロイは萎縮してしまう。
「悪役令息って分かっているなら、ちゃんと役割通りに行動しなさいよ!とりあえず、主役が二人いたら話がすすまないのっ!あんたは移動しなさいよ。ここは私に譲りなさい」
「え?え?え?」
アーシアの言うことが益々理解できない。
「いーい、あんたは悪役令息としてストーリーを進める主人公なの。私は聖女としてストーリーを進める主人公なの。わかる?」
ロイは頭をコクコクと動かした。
それを見て、アーシアは満足そうだ。
「このゲームは、主人公の性別が選べたのよ。知らなかったの?」
「知らなかった」
ロイは素直に口にした。だって、姉から攻略しておけと言いつけられてプレイしていたのだ。主人公が選べるなんて知るよしがない。コントローラーを渡された時点で、主人公は出来上がっているのだから。
「仕方がないわね。教えてあげる。あんたは悪役令息の主人公なの。つまり、男を選んだ時のアバターなのよ。本来なら、魔術学科じゃなくて騎士科にいなくちゃいけないキャラなの、わかる?」
ロイは言われたことを頭の中で整理する。男だから騎士科なのか。騎士科にいたら、女の子との接点が少ない気がするけれど、攻略型のシミュレーションゲーム要素が、強くなるのだろうか?平日は騎士科で訓練とかして、自分のパラメーターを上げて、週末に街に出たりして女の子と出会う。そんな恋愛シミュレーションゲームだったのだろうか?
「そっちはやったことがないから分からないよ」
ロイがそう言うと、アーシアはなんでもないことのように笑った。
「大丈夫よ。私が主人公だった時みたいにプレイすれば問題ないわ」
「そ、う、なの?」
ロイが半分ぐらい疑問に思っていると、アーシアは畳み掛けるように言ってきた。
「いつまでも魔術学科にいたら、今度こそ私があんたのこと喰うわよ」
アーシアの大きな目で睨まれて、ロイはすくみ上がった。
「ど、どうやって騎士科に行くの?」
根本的な疑問だ。学科を移動する方法なんでロイは知らない。
「あんたんとこ、一応はタウンハウスがあるでしよ?そこに執事が、いるはずだけど?」
「うん。あるし、いる。確か、田舎が嫌で母親が住んでるから、執事もメイドもちゃんとしたのが在中してたはず」
ぼんやりとした記憶でロイは答えた。
学園の寮に入る前に、一度タウンハウスに滞在した。その時に母親がいて、執事が学園の手続きをしてくれた記憶がある。
「じゃあ、週末タウンハウスに帰って、執事に手続きをお願いしなさい」
「そんなぁ、学科の移動ってすぐにできるもん?」
だって、学科を変えたら寮も変わるじゃないか。引越しするのが面倒だ。そんな面倒なこと、ロイがしなくては行けないなんて理不尽だ。
「いいの?モタモタしてたら襲うわよ」
アーシアの顔がものすごく近くにやってきて、ロイは飛び跳ねた。
「分かった。分かったから、週末に手続きをする!」
そう叫ぶように返事をして、ロイは空き教室を飛び出した。今度は叫ばず、バケツも蹴らないで廊下を走った。
そうしてそのまま、寮の自室にたどり着いた。
肩で息をしながら、ロイは勉強机の前に貼り付けてあるカレンダーを見た。
「週末って、明日じゃん」
こんなに精神的に疲れたというのに、明日は早起きをしなくてはならないようだ。
魔法で綺麗にしてもらったらしいけれど、どうにも落ち着かなくてシャワーを浴びて全身を洗う。昨夜歯を磨けなかったから、シャワーを浴びながらついでに歯も磨いた。とても貴族のおぼっちゃまのすることでは無い。
風魔法で髪を乾かしながら、本日の授業の日程を確認する。必要な教科書をバンドで括り、勉強机の椅子に座って、お茶を出した。まぁ、魔法で出したお茶だから、そこまでの味ではないけれど、それでも自分で本当に淹れるのよりは美味しい。
一息ついていると、同室者が帰ってきた。彼は、きちんと食堂で朝食をとってきたようだ。
「おはよう」
「おはよう」
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「まだざわついているものもいるけれど、噂話は落ち着いたみたいだから、安心して授業に出られるよ」
わざわざ食堂での様子をロイに教えてくれた。
それにお礼を言いながら、ロイは同室者と一緒に授業に向かった。わざわざ耳をそばだてた訳では無いけれど、噂話がロイの耳に入ってくる。
『アーシアのやつ聖女のくせして童貞喰なんだって』
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『叫びながら逃げて行くの見たヤツいるらしいよ』
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『未遂?それとも喰われた?』
『ギリだったって噂』
『テオドール様が抱きしめてたの見た』
『見た見た、ロイがお姫様抱っこされてた』
『テオドール様がものすごく怒ってたらしいよ』
『アーシアって、純潔じゃないらしいよ』
『王子がかなりお怒りらしいよ』
『穢らわしいって?』
『アーシアは追放?』
『ロイは?』
『逆にロイが純潔?』
『それって、童貞死守した、みたいな?』
不名誉すぎて泣きたくなってきた。
貴族の子息であるのに、平民の女に襲われたことにされている。しかも、童貞死守って美談?になってる。
なにそれ、結婚するまで死守するフラグ?
ロイがだんだん猫背になってきたのを、隣を歩く同室者が気がついた。
「えっと、ねぇ。昨日より遥かに落ち着いたんだよ」
「………これで、か」
もう訳が分からない。貴族の子息としては宜しくないけれど、ロイは背中を丸めて教科書を抱え込んだ体勢で、同室者の後について静かに教室に入った。
座席の指定がないから、すり鉢状の教室の前の方の端の席に座る。後ろの方に座ると、教壇に立つ教師から顔がよく見えてしまうから。
「でも、良かったよね」
同室者がロイに言う。
「何が?」
「だって、タウンハウスを持っていても、みんな寮に住んでるからさぁ、親の耳にはまだ、入らないじゃない」
言われてなるほどと思う。よっぽどでもなければ、長期休暇でしか自宅には帰れない。タウンハウスに親がいるような者が、たまに週末帰るぐらいで、学生は学園の敷地から出ることは無い。
「それがいい事なのか、今現在判断しづらいな」
長期休暇までに新しい話題が起きなければ、今回のことがあっという間に広まることは間違いないだろう。
ロイがとぼとぼと歩いていると、目の前に誰かが立ち塞がった。靴の感じからいって女子生徒だ。めんどくさいな。なんて思いながら顔を上げると、目の前には聖女のアーシアが、立っていた。
「いっ」
逃げ出そうとしたロイの手をアーシアは掴み、そして空き教室に引き連れ込んだ。
記憶が戻った?時の再現のようで、ロイは顔色を悪くする。
「遮音の魔法をかけたから」
聞き捨てならないことを言われて、ロイの顔色は益々悪くなる。
「勘違いしないで、あなたと話しておかないといけないことがあるの」
アーシアが、ロイの顔をじっと見つめた。
「あなたさぁ」
アーシアは、ロイの瞳の奥の方を見ているようで、ロイはなんだか居心地がわるい。
「うん、なに?」
ロイは既に逃げ出したい気持ちが態度に出ていた。
「あなた転生者でしょう?」
アーシアが突然口にした言葉の意味が、ロイの頭の中にはすんなりと入ってこなかった。
「?????」
ロイが困惑の顔をしていると、アーシアがロイの顔をさらに覗き込むように距離を詰める。
「隠しても無駄。あんたが私を襲わないなんて有り得ない。アーシアである私が主役の乙女ゲームなのに、全くストーリーが進まないじゃない。主役は一人でいいの。なんであんたはここにいるのよ」
アーシアは、一気に言い放ったけれど、ロイには全く意味不明だった。
「え?えっと……俺って悪役令息なんじゃないの?」
この世界で、主人公である聖女のアーシアの邪魔をしたり、意地悪をしたり、それどころか襲っちゃったりする。そんな役所ではないのだろうか?ロイは首を傾げながらアーシアに問う。
「はぁ?」
途端、アーシアの口からは品のない声が出てきた。品がないと言うより、なんだが、低くてドスがきいている気がする。
「うぇ、え?な、に」
可愛らしい女の子ではあるアーシアの口から、まるでおっさんのような声がして、ロイは心底驚いた。驚きすぎて、無意識に体が震えてしまうぐらいだった。
「あんた、バカなの?なんで、分かっていながらそうなのよっ!」
アーシアが怒鳴るから、ロイは萎縮してしまう。
「悪役令息って分かっているなら、ちゃんと役割通りに行動しなさいよ!とりあえず、主役が二人いたら話がすすまないのっ!あんたは移動しなさいよ。ここは私に譲りなさい」
「え?え?え?」
アーシアの言うことが益々理解できない。
「いーい、あんたは悪役令息としてストーリーを進める主人公なの。私は聖女としてストーリーを進める主人公なの。わかる?」
ロイは頭をコクコクと動かした。
それを見て、アーシアは満足そうだ。
「このゲームは、主人公の性別が選べたのよ。知らなかったの?」
「知らなかった」
ロイは素直に口にした。だって、姉から攻略しておけと言いつけられてプレイしていたのだ。主人公が選べるなんて知るよしがない。コントローラーを渡された時点で、主人公は出来上がっているのだから。
「仕方がないわね。教えてあげる。あんたは悪役令息の主人公なの。つまり、男を選んだ時のアバターなのよ。本来なら、魔術学科じゃなくて騎士科にいなくちゃいけないキャラなの、わかる?」
ロイは言われたことを頭の中で整理する。男だから騎士科なのか。騎士科にいたら、女の子との接点が少ない気がするけれど、攻略型のシミュレーションゲーム要素が、強くなるのだろうか?平日は騎士科で訓練とかして、自分のパラメーターを上げて、週末に街に出たりして女の子と出会う。そんな恋愛シミュレーションゲームだったのだろうか?
「そっちはやったことがないから分からないよ」
ロイがそう言うと、アーシアはなんでもないことのように笑った。
「大丈夫よ。私が主人公だった時みたいにプレイすれば問題ないわ」
「そ、う、なの?」
ロイが半分ぐらい疑問に思っていると、アーシアは畳み掛けるように言ってきた。
「いつまでも魔術学科にいたら、今度こそ私があんたのこと喰うわよ」
アーシアの大きな目で睨まれて、ロイはすくみ上がった。
「ど、どうやって騎士科に行くの?」
根本的な疑問だ。学科を移動する方法なんでロイは知らない。
「あんたんとこ、一応はタウンハウスがあるでしよ?そこに執事が、いるはずだけど?」
「うん。あるし、いる。確か、田舎が嫌で母親が住んでるから、執事もメイドもちゃんとしたのが在中してたはず」
ぼんやりとした記憶でロイは答えた。
学園の寮に入る前に、一度タウンハウスに滞在した。その時に母親がいて、執事が学園の手続きをしてくれた記憶がある。
「じゃあ、週末タウンハウスに帰って、執事に手続きをお願いしなさい」
「そんなぁ、学科の移動ってすぐにできるもん?」
だって、学科を変えたら寮も変わるじゃないか。引越しするのが面倒だ。そんな面倒なこと、ロイがしなくては行けないなんて理不尽だ。
「いいの?モタモタしてたら襲うわよ」
アーシアの顔がものすごく近くにやってきて、ロイは飛び跳ねた。
「分かった。分かったから、週末に手続きをする!」
そう叫ぶように返事をして、ロイは空き教室を飛び出した。今度は叫ばず、バケツも蹴らないで廊下を走った。
そうしてそのまま、寮の自室にたどり着いた。
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